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山スキー 2007年4月30日
北ア・針ノ木岳針ノ木雪渓/山スキー
扇沢〜針の木雪渓〜針の木岳〜扇沢

3月以降の異常な寒気の襲来で北アの上部は真っ白。今期GWのスタートは2820M、針ノ木岳 の頂上滑降から。

■往路交通 別府国際観光港〜大阪南港〜名神高速道〜中央自動車道〜長野自動車道〜豊 科IC〜扇沢駐車場
■山域    北アルプス・後立山
■メンバー  単独
■天候    晴れ


4/28 別府国際観光港から19:00発大阪南港行きフェリーに乗船。鶴見岳ともしばしのお別 れである。翌29日、11:30に松本到着。ツーリストホテル泊。


4/30 5:30 松本のホテルを出て扇沢市営駐車場に到着。無料駐車場はアルペンルートの 始発に早すぎる時間でスカスカ。すぐ一杯になる。


アルペンルート扇沢駅を右に見送り、ゲートから左の藪にはいって林道をショートカットすると20 分ほどで沢(針の木雪渓)に降りられる。雪は硬くツボでいける。


右手の高みにあるのが大沢小屋。営業しているか不明。中央奥に針ノ木岳の頂上。


右手は鳴沢岳。


デブリで雪面デコボコ。緩斜面だがここまで雪崩が来た。


振り返るとこんな感じ。沢全体を雪崩のデブリが覆っている。過去2回では無かった景色。このあ たりで左足のかかとに激痛。


この辺もスベスベ斜面のはずだが。デブリとその上に新雪。


振り返り。ようやくまともに滑れそうな雪面になってきた。後から山スキーヤーが猛追。この辺で かかとが悲鳴、それをかばううちに飛騨沢ではがした爪3枚の指に負荷がかかってつま先も限 界。


8:05 マヤクボと針の木沢の合流点。


9:13 ここでルートを観察する。斜面を左から登りあげて稜線をたどり、頂上から岩の間を滑る のが正解でしょう。


稜線に出て、槍、穂高の眺め。


スバリ、鳴沢、赤沢岳。


写真をバシバシ撮っていたら山スキーヤーが到着。


10:52 稜線の雪壁を乗越すと針ノ木岳の頂上。黒部川の対岸に立山、剣がそびえる。頂上は 高度感があってスキーの滑りだしは勇気がいる。ルンゼの落ち込みは急すぎて下が見えない。


隣の小蓮華岳。


高瀬湖と槍、穂高。


黒部湖がチラリ。


山頂で地元の山スキーヤーにコーヒーを頂いた後、ノートラックのルンゼに飛び込む。超ウェッ ト、悪雪。ターンのたびに多量のスラフが流れ落ちる。数ターンで様子を見る。表層だけ、いけ る。


多量のスラフを落としながらのターン。 傾斜50度弱の斜面。写真で立ち止ると雪塊が上からドカ ンと来る。


緩斜面でほっと一息。ターンの切り跡から薄い点発生雪崩が出た。


帰りのデブリ地帯。登りの途中から滑り出すらしく、シュプールで一杯になっていた。


後記
4月2、3週に降った新雪が恐怖であった。山スキーMLリストを見ても雪崩目撃情報が異常に多 い。2300mから上はザラメの上に新雪が積もって簡単にずれる。ルンゼ内の雪は表層が腐っ てエッジがかまず、スラフと一緒に落ちるように滑降した。1月の飛騨沢で痛めた足指とかかとを またやってしまった。左足指3本にかかと、重症である。これにて連休終了か。


DATA
山域 中部山岳国立公園・後立山・針の木岳
所在地 長野県
日時 4月30日
メンバー 単独
主要装備 30Lザック、ピッケル、アイゼン、K2エネミー163cm、ディアミール3、ガルモント メガライド
天候 晴れ
コース 扇沢市営駐車場―針の木雪渓―針の木頂上―針の木雪渓―扇沢市営駐車場


赤:スキー登下降ルート/カシミール


針の木ルート上部/カシミール3D

*)針の木、マヤクボの分岐の真ん中から頂上に向けてダイレクトに登り上げるのが最短であ る。登りでは頂上から落ちるルンゼは左から巻く。マヤクボ沢のコル、針の木沢のコルからだと 稜線のアイゼン登行が入る。