積雪期登山 2006年2月11日
鶴見岳・滝の谷左俣/登山
別府高原駅〜滝の谷左俣〜鶴見岳〜船底〜二豊新道〜林道〜別府高原駅

落石の多い滝の谷は低温下の降雪直後が登攀のチャンスである。小雪の舞う日の当たらない絶好の天気の中を滝の谷に 入渓した。

■往路交通 やまなみハイウェイ〜近鉄ロープウェイ別府高原駅駐車場
■山域    鶴見岳
■メンバー  単独
■天候    小雪


9:23 別府高原駅の裏手から林道を50分ほど歩いて、上にマイクロウェーブの鉄塔が2基見える沢が滝の谷である。林道 すぐ上の大きな堰堤は左から越える。堰堤の銘板には境川第2支渓5号堰堤とある。


9:29 2つ目の堰堤も左から越える。


9:52 堰堤を越えるとゴロ石の河床。雪が薄く歩きにくい。沢はこの先で2股になる。夏に右を登ったので今回は左に入 る。


10:25 左をしばらく登ると傾斜が出てくる。登山靴と素手で登っていたが、涸滝下で耐え切れずピッケル、バイル、アイゼ ンを取り出す。上に見える岩はハングしているので右手を巻く。この滝は扇山からも確認できる。


11:46 浅い雪や低潅木の根元にピックを刺しながらごんごんと上を目指す。途中、位置確認の為右の支稜にトラバースし て上をうかがう。ガスの中からマイクロウェーブがこつ然と姿を現す。


延々の急な沢地形だが上部は水流がないので藪がうるさい。ルンゼに生える低潅木はいいホールドになる。背後は扇山。


12:09 凹状を狙ってひたすらダブルアックスを繰り返すと傾斜が緩んだ。稜線近くの疎林の藪をこいだらここに出た。鶴見 七福神の近く。頂上までは距離がある。

12:26 階段を登って鶴見岳山頂に到着。雪混じりの冷たい風が吹きすさんで寒い。さすがに観光客の姿はない。


頂上から縦走路を下る。雪は少なくアイゼン不要。


地獄谷の源頭を通過。赤池噴気孔が見える。


12:56 鶴見岳は遠くなった。


13:16 鞍が戸3峰に到着。


船底へ向う。鞍が戸も遠くなった。


13:51 船底に到着。ここから縦走路を離れて二豊新道を下る。降り口に小さな指導標あり。


二豊新道はこんな感じ。細いがしっかり踏まれているので道はわかりやすい。


14:36 鶴見渓谷本流に降り立つ。堰堤のオンパレード。ここから林道歩き。


振り返って二豊新道の取り付き。林道のドンづまりから本谷を渡って正面の尾根に上がれば小さな表示板がある。


14:54 帰りの林道から。北面の沢の御三家、地獄谷(第4支渓)出合いを通過。


14:58 北谷(第3支渓)出合いを通過。


15:03 滝の谷(第2支渓)出合いを通過。


後記
降雪直後を狙ったが積雪は20cm程度、涸滝から上は薄い雪ながらダブルアックスを駆使する登りとなった。帰りの鶴見岳 から船底までは実に遠い。二豊新道は霜が溶けて滑りやすい雪泥道であった。桜谷に沿う左右の尾根が下れるか、または滝 の谷の下降が可能かは来年の課題である。

*)「滝の谷」の名称は吉川満著「九州の沢と源流」より引用
DATA
山域 阿蘇くじゅう国立公園・鶴見岳
所在地 大分県
日時 2006年2月11日
メンバー 単独
主要装備 LOWAタホーWXL、30Lザック、12本爪アイゼン、ピッケル、アイスバイル、0.6L水筒、一般的冬山用具
天候 小雪
コース ロープウェイ下駅舎駐車場―林道―滝の谷―鶴見山頂―鞍が戸―船底―船底(二豊)新道―林道―ロープ ウェイ下駅舎駐車場

コース概略)

登り:青
下り:赤
トラッキングは手書き


滝の谷左俣ルート概略(カシバード)