鶴見岳・滝の谷右俣/登山
別府高原駅〜林道〜滝の谷右俣〜鶴見岳〜鞍が戸〜船底〜二豊新道〜別府高原駅
鶴見岳に雪が積もった。以前から気になっていた北面の沢に行こうと朝突然思い立った。MTBや
登山の準備に時間がかかって別府高原駅についたのが10:00。今回はラッセルが予想され
る。こんな時間に出て暗くなる前に車に戻れるのか。
■往路交通 やまなみハイウェイ〜近鉄ロープウェイ別府高原駅駐車場
■山域 鶴見岳
■メンバー 単独
■天候 晴れ
10:03 別府高原駅に到着して登山者用駐車スペースに車を止める。良い天気だが少々風が
強い。写真のレストランの裏手に回って少し下れば林道に出る。
10:37 滝の谷出合いに到着。なんと奥に3個目の堰堤と右岸に工事用林道が追加されてい
た。
林道から見上げる滝の谷。昔は乗り越えた堰堤は左の工事用林道で歩いて通過する。
雪がふんわりと岩をおおっているので岩の間に落ち込まないように注意。滑るのと歩きづらいの
とで出だしはゆっくり。
11:30 顕著な2股。左が前回(2006年)登った左俣。まっすぐ行けば右俣。
右俣をしばらく進むと沢が切れ込んでくる。
振り返り。ラッセルはこの辺でヒザ下。
12:05 最初で最後の特徴ある涸滝に出合う。
ボルト連打、ラバーソールなら楽勝だがスラブなのでアイゼンではちと無理。ここでアイゼンとピッ
ケルを取り出す。
右手を巻くが急で悪い。
巻きおわったところから涸滝の落ち口を見る。
12:46 この先沢幅が狭まってルンゼ状になる。
背後の別府湾。
しばらくはルンゼ状をゴンゴンと登る。左側壁からの落石に注意。序じょに傾斜が強くなってき
た。
振り返り。この辺は靴ラッセルでスピードを稼ぐ。
右から支沢が入る。
また右から支沢が入る。
13:33 左に特徴あるルンゼ。
下を見る。
13:43 マイクロウェーブが見えたが、これは巨大なので距離感を間違える。実はまだまだ遠
い。
13:50 顕著な二股。ここは多分下からだとYの字に見える箇所だ。右を選択。
Yの左側を横から見るとこの傾斜だ
14:28 見上げて撮っているのでわかりづらいが、この辺は傾斜が最も強い。ダブルアックスで
着実に高度を稼ぐ、絶対落ちられないところだ。雪の下は岩と氷った土の感触。鹿島槍北壁主
稜くらいの技術的難度。稜線直下は激藪地帯に見える。
稜線直下の激藪に突っ込む。すざまじい藪と雪との格闘。上にマイクローウェーブが見えてい
る。
15:23 頂上のここに出た。
すぐそばに標柱。実は観光客で一杯の頂上でした。雪まみれでいぶかしげな視線を浴びる。
別府高原駅の駐車場の閉場に間に合わないといけないので急いで船底に向かう。右端が鞍が
戸3峰、遠いし登り返しがきつそう。
15:42 南平台分岐。ここまではトレースがあったが先は皆無。
15:58 鞍が戸1峰。
どうでもいいがねずみ色の由布岳。
16:12 鞍が戸3峰頂上。
船底に向かう。
16:35 別府市街。下に鶴見渓谷本流の堰堤群、あそこまで50分でいけるか。
16:36 船底手前の猪瀬戸に向かう新道の分岐。
16:37 船底に到着。太い鉄柱が転がっている。
船底から二豊新道を下る。トレースなし。雪の下がぬかって滑りやすい。要所に赤布があって雪
があってもわかりやすい道だ。立派な指導標が設置されていた。
17:10 本流堰堤群に到着。ここから林道歩き。
17:15 地獄谷出合い通過。
17:18 北谷出合い通過。
林道の状況。
17:23 滝の谷出合い、MTBデポに到着。これからカッパ着て一気ダウンヒルだが、出だしの
路面は凍っているので走行注意。
17:41 別府高原駅着。かろうじて駐車場の閉場に間に合った。
後記
前回登った左俣の右に展開する深く切れ込んだ顕著な沢である。どちらが本流かは定かでない
が頂上直下に突き上げているのでこちらが本流であろう。稜線直下は雪の着いた急なガレでダ
ブルアックスを駆使する緊張した登りになった。いみじくも今回で滝の谷を厳冬期に全て登った
事になる。登りの背後に別府市街の気の抜けた様な景色が広がっていた。
DATA
山域 |
阿蘇くじゅう国立公園・鶴見岳 |
所在地 |
大分県 |
日時 |
2月10日 |
メンバー |
単独 |
主要装備 |
25Lザック、ピッケルx2 12本爪アイゼン、ハンワグクラックセーフティー、
7mmx30m補助ロープ。カッパ上下、薄手フリース
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天候 |
晴れ |
コース |
別府高原駅-北面林道-滝の谷出合い-右俣分岐-鶴見岳頂上-鞍が戸-船
底-鶴見渓谷本流(林道末端)-MTBデポ-別府高原駅
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赤:登下降ルート
GPSトラッキングデータ
カシバード3D/GPSトラッキングデータ
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