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無雪期登山 2009年10月4日
八ヶ岳・阿弥陀岳南稜〜中央稜/登山
旭小屋−阿弥陀南稜−阿弥陀岳-中央稜-船山十字路

大した準備もせずに阿弥陀岳南稜に行き先を決めた。昔とったキネヅカが通用するかだが、躊 躇していても始まらない。登山は実行力と時に思い切りも必要だろう。

■往路交通 甲府〜中央道〜小淵沢IC〜県道484号〜丸山別荘地入り口〜船山十字路
■山域    八ヶ岳
■メンバー  単独
■天候    晴れ


6:43 船山十字路から南に未舗装の林道を5分ほど走った先の転回スペースに到着。この先 は鎖の侵入禁止があって進めない。南稜の往復でなければ10台以上のスペースがある船山十 字路に車を停めるべきだろう。その場合は旭小屋とは反対の広川原林道から南稜に取り付く事 になる。


林道を奥につめる。例の看板がココにも。


7:05 林道末端の高台に建つ廃屋のような旭小屋。


旭小屋から踏み跡を探して裏手をウロウロするが見つからない(^^;。藪の薄そう
なところをねらって適当に上に向かうと尾根に出たが、旭小屋のかなり左に踏み
跡があったようだ。


7:39 立場山に向かう尾根の背に出るとこんな掲示と(キノコ山の所有権を主張
してるらしい)


30M間隔くらいに卒塔婆みたいなのが一杯でてくる。こちらは営林署が設置し
たものらしい。古いのは回収して持ち帰るべきだろうが。


8:35 コメツガやシラビソの樹林にある立場山の山頂。立場山の標高は2370
Mですがね。


8:51 右がガレた箇所で阿弥陀岳の展望が得られる。


立場川の対岸に権現岳。


赤岳も見え始めた。


青薙手前の、天場に良い平坦地。


8:52 青薙に出た。ここは陽だまりで気持ちがいい。右の樹林のピークは無名
峰。


青薙を振り返るとこんな感じ。背後は南アルプス。


9:20 標柱があった無名峰頂上。


無名峰から先はハイ松が出てくる。南稜の上半、広川原沢奥壁、中央稜(左の
スカイライン)が見渡せる。


中岳〜赤岳が近い。


9:41 P1は踏み跡使って左を簡単に巻く。


9:49 P2も左を簡単に巻く。


P2を巻くとP3が目前に迫る。


9:56 P3の基部を踏み跡に沿って左に伝う。左を巻かずに稜通しに行けばW
-くらいの岩登りになる。直登ルートの上半には錆びたハーケンが数本あったの
を覚えている。


10:02 P3基部のリッジを回り込むと3ルンゼ源頭の”桶”に向かう下りとなる。
ここから登攀要素が出くる。


濡れた”桶”の底にはトラバース気味に入る。下は3ルンゼに向かって落ちてい
るので高度感がある。以前は無かったワイヤーが設置されていたがこれは体重
をかけるような代物ではない。


桶から上を見上げる。触る岩は濡れて手が冷たい。氷の一歩手前くらい。こんな
ところにと思う岩にボルトが打たれていたが、WEBで見たロープ(今は無い)を
固定した時のものだろう。


上部は草付きの斜面。スリップ注意。


草付きから桶の見下ろし。


10:21 P3のトップ。


P4を左にトラバースすれば阿弥陀の頂上はすぐ上。このトラバースは切れたところがあるので 少し注意が必要。


頂上へ最後の登り。


10:45 人で一杯だった阿弥陀岳(2805M)の頂上。昼食で10分ほど滞在する。


御小屋尾根に向かう。先にあるのは犬返しの岩。


10:54 犬返しの岩はハシゴで簡単にこえられる。


10:58 御小屋尾根を少し下ると中央稜の分岐点がある。”中央稜立ち入り危険”と書いた立 派な指導標があった。


広川原沢に向かって急降下する尾根が中央稜である。細いがしっかりした踏み跡が最後まであ るので踏み跡がない!とわかったら戻って確認するべし。


岩場の切れ落ちがあっても必ず巻く為の踏み跡がある。


11:38 樹林帯に突っ込む。要所に赤テープあり。


振り返れば岳樺の紅葉がきれいだった。


12:59 長い下りを経て広川原沢に降り立つ。中央稜は南稜のP1、P2の巻き
のレベルを超える箇所は無い。(南稜よりやさしいという事)


下ではこういうのがいっぱい出てくる。


13:19 堰堤が見えた。


13:26 広川原林道に出て阿弥陀岳南面の振り返り。


13:37 広川原林道から南稜に上がる分岐にある指導標。


13:56 林道を淡々と歩く。カラマツはまだ青々していた。11月になれば真黄
色に色ずくはずである。


14:14 船山十字路を通り過ぎて車に戻る。思ったより早く帰れた。


後記
今の自分でも登り4時間、下り3時間30分。十分に日帰り射程圏内だろう。昔は下れたP3の” 桶”はつま先に荷重できない自分には登りすら難しく感じた。大きく出っ張った岩も傾のトラウマ があってホールドには使えず難しさに輪をかけた。予定を変更して下山路に中央稜をとったのは その為である。とりあえず日帰り出来た事は大きな収穫だったが、今まで身に着けてきたスキル のリセットを迫られた山行であった。

DATA
山域 八ヶ岳・阿弥陀岳
所在地 長野県
日時 10月4日
メンバー 単独
主要装備 20Lザック、1.0L水筒、シリオ40-GTX、モンベル長ズボン、薄長袖フリース+ ドライテック半袖下着→ブレスサーモ長袖下着、軍手、雨具、ツエルト
天候 晴れ
コース
旭小屋−阿弥陀南稜−阿弥陀岳-中央稜-広川原林道−船山十字路

コース概要

青:登り
赤:下り
トラッキングは手書き