奥秩父・笛吹川東沢から甲武信岳/登山
西沢渓谷入口駐車場−笛吹川東沢−甲武信岳−甲武信小屋−木賊山−戸渡尾根下山
自己リハビリで様子を見ながら徐々にステップアップしてきた。今回は登りが7時間を超える山で
ある。実働12時間のコースに日帰りは無理であるが、1泊してでも登頂できれば今後の登山へ
の足がかりになるだろう。
■往路交通 甲府〜国道140号〜西沢渓谷入口駐車場
■山域 奥秩父
■メンバー 単独
■天候 晴れ
1日目)
5:59 下の無料駐車場に車を置き、案内板に従って西沢渓谷に向かう。
6:24 村営西沢山荘(廃業?昔乙女沢の帰りに蓬モチを食べた記憶)の脇にある田部重治の
文学碑。
6:38 道なりに進んで吊橋を渡る。
吊橋を渡った先のこの看板で東沢右岸の高巻き道に入る。鶏冠尾根、東沢立入り危険の表示
があってわかりやすい。
高巻き道は途中の河原に近づく箇所で河原に降りてしまうと余計な渡渉が2〜3回入る。道の延
長が見えるうちは河原に降りてはいけない。最後はトラロープで河原に降りる。鶏冠谷出合いが
対岸にある。しばらくは右岸の川原を歩く。正面に鶏冠尾根。
6:52 左岸に渡り返す。この先でホラの貝の高巻きが始まる。
6:55 ホラの貝高巻き開始。
ゴルジュを上から。
7:10 冬は氷瀑になる清兵衛の滝の落口を通過する。氷や雪がつけば通行注意である。
7:31 一度川原に下り、石積みを登って又高巻きになる。
7:38 山の神を通過。
高巻きが終わると頻繁な渡渉を繰り返すゴーロ歩きが始まる。右がダメなら左。
8:03 30Mのスラブ滝となって出合う東御築江沢。
8:12 50Mの乙女ノ滝を落とす乙女沢が出合う。かつてはアイスクライミングのゲレンデで対
岸に避難小屋があった。昔お世話になった。上には傾斜のゆるい40M、50M、80Mの大滝が
有る。
8:17 左岸に特徴ある岩壁が見え始める。
本流はその岩壁の基部を通る。
8:28 大きなスラブを落とす東のナメが出合う。遡行者が見える。東沢は顕著な沢の分岐に表
示板があるので現在地がわかりやすい。
9:02 西のナメ前沢出合い。
9:22 渓相が変わる。
9:50 金山沢、釜の沢の分岐。表示がある。釜の沢が本流であるが鋭く右に折れ曲がっている
のでうっかりすると金山沢に入ってしまう。
9:56 釜の沢に入って最初に出合う魚止めの滝は左をフリクションで登る。赤テープが目印。
10:04 魚止めの滝を越えると千畳のナメが始まる。ぬめりが強くフェルト底が欲しい。
10:05 千畳のナメにある三段の滝は赤テープを頼りに左を登る。水線、水流内を試してみる
がヌルヌルで1mも登れず。
11:04 両門の滝。ルートの東俣は右の30M滝である。瀑芯の右を木登りを交えて高巻く。
その上はトユ状の滝がいくつか続く。
11:22 トユ状の滝を過ぎて結構大きな滝があった。ヤゲンの滝というらしい。トユとあわせて右
を高巻く。
11:45 しばらく土石流の跡に付き合う。
12:36 土石地帯を過ぎると水流がでてくる。
12:48 水師沢、木賊沢の分岐にも表示があった。
本流には水流。
13:04 名無し沢との顕著な分岐。甲武信への表示があって至れり尽くせり。
2本の沢の中間尾根に登路が変わる。
14:16 中間尾根から沢に降りてかすかな右手の踏み跡をたどる。
14:24 ようやくポンプ小屋が見えて終了。
14:35 ポンプ小屋の上は登山道になる。登り上げた尾根の向こう側に甲武信小屋があった。
大休止の後、甲武信岳のピストンに向かう。
15:00 百名山の標柱やらがゴテゴテ立つ甲武信岳2475mの頂上。
15:17 4時間の下りを考えると今日は甲武信小屋に泊り。
8℃。
甲武信小屋は素朴なつくりで好感が持てる。いかにも山小屋といった感じ。大部屋が2つ。
ありがちなカレーだが、疲労した体には実にいい。夕食でゴテゴテやられると胃が弱っているの
でモドしてしまう事があるからだ。1泊2食で7500円というのもリーズナブルで納得がいく。従業
員が少ないのでお膳は半セルフ。
2日目)
6:10 小屋から木賊山の山頂に向かう。小屋前に木賊山を巻く道が分岐するが戸渡尾根を下
山するので巻かない。(巻いてもちょっと戻って戸渡り尾根に入ればいい)
6:17 木賊山山頂。
6:19 ロープが張られた鶏冠尾根分岐。
6:21 戸渡尾根分岐。
これぞ奥秩父。コメツガ、シラビソの原生林。
7:36 徳ちゃん新道(右)、近丸新道(左)分岐。明るい尾根コースの徳ちゃん新道を選ぶ。
8:13 カラマツが黄色く色づき始めていた。
9:11 西沢山荘の前に出る。
9:36 駐車場に帰着。ここからは鶏冠尾根の全貌が見渡せる。上の陸橋は雁坂トンネル有料
道路。
後記
標高差1370mでも奥行きが深い。荷が重ければ1日で稜線に行き着かない。滝との間隔が長
く、不安定な石のゴーロ歩きは脚力、体力の消耗が激しい。滝は高巻きばかりだが、ヌメリの強
い逆相のスラブはゆるい傾斜でも滑って登れないから仕方がない。沢靴はフェルト底でないと苦
労する。遡行中は何十回も渡渉があるし、この時期水が冷たいのでネオプレーンのソックスや替
えのソックスは必携。
DATA
山域 |
奥秩父・甲武信岳・笛吹川東沢 |
所在地 |
山梨県 |
日時 |
10月18〜19日 |
メンバー |
単独 |
主要装備 |
25Lザック、0。6L水筒、キャラバン柳又、ネオプレーンソックス、モンベル長ズ
ボン、薄長袖フリースX2、ドライテック半袖下着、軍手、雨具、ツエルト、運動靴
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天候 |
晴れ |
コース |
西沢渓谷入口駐車場−二股−東沢-甲武信岳-甲武信小屋−木賊山-戸渡り尾
根(徳ちゃん新道)-西沢渓谷入口駐車場
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コース概要
2000年頃のガイドブックでは上級者向けの登山コースであったが、現状ではバリエーションル
ートの範疇である。沢床はぬめりが強く、登山靴ではなく沢靴を用意すべき。
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