椿沢、前大室から椿/捜索ボランティア
椿荘オートキャンプ場〜椿沢林道〜椿沢〜椿沢右股〜稜線〜前大室〜前権現〜椿荘オートキャンプ場
椿沢本流を遡行し、行方不明児童の捜索範囲の外側、神奈川県境の稜線へ抜ける計画を実行してきた。部隊がローラー作
戦で虱潰しに捜索している椿沢下半分は林道で割愛し、捜索範囲より南の椿沢上半分を大岩の周囲や支沢分岐及び周辺斜
面を見渡しながら遡上する事とする。帰路は前大室からマイナー尾根を最短で椿キャンプ場まで下山。結果は発見に至らず
だが、報じられていた神奈川県境方向の未捜索範囲の一部を網羅できた事は成果であろう。
■往路交通 甲府〜一の宮御坂〜国道137号〜山中湖〜国道413号(道志道)
■山域 山梨県、道志山塊
■メンバー 単独
■天候 晴れ
報道発表の捜索済み範囲(ハッチング)と辿ったルート(太赤線)
6:26 椿沢林道を上へ。人家上の空地に廃車が数台。周りの草は刈られていて徹底捜索の跡。
林道の橋から沢はこんな感じ。
6:59 林道どん詰まりから土手をまたいで沢へ。
岩に多くの足跡。
7:32 沢の1/3くらい進行して岩上に2人が休憩していた。聞けば左の尾根から椿沢に入ったとの事。
大岩は周囲を回って確認。
岩の乗り越えで体力消耗する為右岸の植林地にある作業道(不明瞭)から沢をうかがう。死角になる大岩は沢に降りて確認
する。沢1/2で水流消える。
2/3で再び水流出る。傾斜が増す。
9:20 顕著な2又。傾斜がきつくなり、どちらも悪相に見えるが左は岩の積み重なりが崩れそうで行きたくない。岩床の露出
がある右股を選択。これより手前で児童が空身で遡上できる状態ではないので確認作業は打ち切り、稜線に抜ける事に専念
する。
右を登るが、上に大岩が引っかかっているのがイヤらしい。岩床が露出して足場が崩れないのが救い。
それ越えてもなお大岩(巨大な浮石)が出てきて気が気でない。大岩に触らぬよう右壁のホー
ルドをつかんで祈るように登る。
上にまだ難所が・・このあたり2級くらい。
10:13 沢が浅くなり斜面に吸収されつつ、稜線が近い。傾斜のある土の斜面は足場が崩れ滑落の危険あり。覚円峰で使
用した短ピッケルを出す。
左の尾根に逃げる。獣道を選ぶと楽だが奴らはトラバースが多いので注意。
トリカブトが咲き乱れていた。
数日以内の1人分の足跡発見。成人男性のサイズ。
11:31 トリカブトの茂みをかき分けたら待望の縦走路に出た。
前大室までハシゴ階段の激下りと登り。
12:31 前大室で長休憩。足場不安定な斜面が長かったので腰が痛い。下山のマイナー尾根に立派な踏み跡は無く、指導
標の案内もないが先にリボンが見える。GPSで確認。
上部は自然林でヤブがなく見通しが利く。踏み後はかすか。
12:53 前権現。
前権現からは田代沢方向へ下る踏み跡がリボンのベタうちで分岐する。地図に道は無いが椿へのコースより歩かれている様
だ。もしやと下りかけるがキャンプ場からはるか遠いマイナーコースにわざわざ入ることは考えられないので復帰するが急斜
面で戻るのが大変だった。
道路が見え最後の斜面を下る。この尾根は下まで下草の無い植林帯で見通しが利くが何も見つからなかった。
15:11 テニスコートへ上がる道の途中に出る。下に報道の車。
防災、警察関係の詰め所で立ち入り経路と発見に至らずの報告をして駐車場所へ戻る。写真はキャンプ場の報道の車。
15:27 車に帰着。尾根の激下りで脚が痛い。
後記)
行方不明から9日目となるが、食料無しで人が生存できるのは10日が限度で水なしでは3日である。沢筋で発見されれば生
存の可能性はある。
発見に至らずだが、辿ったルートの詳細と捜索結果はオートキャンプ場上の消防、警察の仮設所にて報告したのは言うまでも
ない。
DATA)
山域 |
道志山塊、大室山、加入道山 |
所在地 |
山梨県 |
日時 |
2019年9月30日 |
メンバー |
単独 |
主要装備 |
半袖ポロ、長ズボン、20Lザック、キャラバン大峰、45cm短ピッケル、7mmX30m補助ザイル、インナーヘ
ルメット、ヒトココ、指無し手袋、雨具上下、フリース薄、0.9L水筒、ツエルト、非常及び行動食多目、GPS
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天候 |
晴れ |
コース |
椿荘オートキャンプ場〜椿沢林道〜椿沢〜椿沢右股〜大室山西側の稜線〜前大室〜前権現〜椿荘オートキ
ャンプ場
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所要時間)
登り=6:24 椿沢オートキャンプ場〜前大室
下り=2:56 前大室〜椿沢オートキャンプ場
標高差/累積標高差)
1021m/+1834m、−1738m
コース概要)
コース
GPSによるトラッキング
コース断面
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