カスパル育成案~ユニット性能を理解すれば推しのことがもっとわかる! かもしれない 無双編~


 以前の記事では本編におけるカスパルのユニット性能に触れましたが、今回は「ファイアーエムブレム無双 風花雪月」における性能についても言及したいのでしてみます。
 攻略サイトや攻略ブログの情報と自身のプレイデータに基づいて書いているため、攻略部分に関しては内容が被る部分が多々あります。ご了承ください。
 本編版の記事はこちら

気がついたことがあったら随時加筆・修正します。





目次


・無双カスパルの総評
・ステータスの成長率~期待値
・カスパルの個人スキル
・習得スキルについて


・無双における得意兵種
・おすすめの兵種
 └その他の兵種の使用感


・便利な戦技と魔法
・お役立ちスキル一覧
 └検証……「両刀使い」でダメージはどのくらい増える?
・兵種別おすすめスキル


・神聖武器ヤルングレイプ
・最終的な武器とその特性
 └検証……「絶対絶命」と「速さの覚醒」を併用した「猛烈鉄拳」のダメージは?
・伝授すると便利な戦技と魔法
・相性のいい副官
・無双でもやっぱりカスパルらしい性能


・無双リンハルトの性能について
・リンハルトのステータス
・リンハルトの個人スキル
・リンハルトの習得スキル
・リンハルトにおすすめの兵種
・リンハルトと相性のいい副官
・正反対だけど相性のいい二人


・無双バルタザールの性能について
・バルタザールのステータス
・バルタザールの固有スキル
・バルタザールの習得スキル
・「無双ゲー」としておもしろい風花無双
・参考サイトとブログ







●無双カスパルの総評

◎良い点

①個人スキルが優秀
 個人スキルがいずれもダメージアップに繋がる効果のうえに発動条件も緩く、手軽に火力を出すことができます。特にスタンゲージへのダメージが増加する「正義の拳」が強力。

②火力系のスキルを豊富に習得する
 「死力」「捨て身」「闇討ち」「攻めの用兵術」「月光」「破天荒」「両刀使い」「力の吸収」など、ダメージアップに繋がるスキルを豊富に習得します。攻撃範囲が広くなる「間合いの達人」が天賦スキルという点も優秀。

③自身と相性のいい戦技を多数習得する
 すべての武器種で「炎旋脚」や「火薙ぎ」といった火属性の戦技を習得し、それを「魔神の一撃」や「火の真髄」で強化できます。重装特効の「雷拳」や「穿空の矢」も習得するため、物理兵種が苦手とするアーマーにも対応可能。
斧でのみ火属性の戦技を習得しませんが、斧にはエーデルガルト専用の「狂嵐」を除いて火属性の戦技が存在しません)
 「戦鬼の一撃」と相性のいい「クラッシュ」や「鎧打ち」を習得するので、得意の斧も生かしやすい。魔力こそ低いものの、広範囲の敵を打ち上げて引き寄せる「ボルガノン」も強力。

④HPや無双ゲージを回復しやすい
 ヒットを繋げやすくなる「集中力」と共に、ヒット数に応じて自身のHPを回復する「高揚」を習得するため、自力でHPを回復しながら戦い続けることができます。
 「果断の武」「奥義の螺旋」「幸運の開眼」「奮激」と、無双ゲージの回収に適したスキルもかなり豊富。無双奥義によって「高揚」の発動条件を満たしやすく、スキル同士のシナジーが高い。

⑤金策とレベル上げを同時に行える
 金策やアイテム収集に有用な「強奪」と「品定め」に加えて、「黄金の拳」を使用する際に役立つ「集中力」を習得するため稼ぎ要員としても起用できます。
 自身が得た経験値を副官に与える「後衛経験」も同時に習得するので、金策をしながら育っていないユニットのレベル上げを並行できるのも便利な点。

△いまいちな点

①覚醒ゲージは溜めにくい
 「闘争本能」などの覚醒ゲージを回復するスキル覚えないため、覚醒ゲージを溜める手段には乏しい。奥義の回転が早いので、奥義使用時に覚醒ゲージを回復できる「鋭気」あたりを習得してくれれば隙はなかったかもしれません。

②帝国限定ユニットである
 本編ではどのルートでも仲間にできたカスパルですが、無双では帝国以外の勢力では敵対することになります。せっかく育ててもほかの勢力で使用できないのは残念な部分。フリーモードでは使用できます。

③伝授できる戦技が少ない
 優秀な戦技を複数習得するいっぽうで、仲間に伝授できる戦技は「無我夢中」のみとなっています。強力な「クラッシュ」や「鎧崩し」は伝授できません。とはいえ、伝授できないそれらの技を自力で習得できるのは長所とも言えます。

☆まとめ

 風花無双におけるカスパルはダメージアップ系のスキルを数多く習得し、高い攻撃力でゴリ押しができる強アタッカーです。個人スキルが得意兵種と噛み合っているため敵のスタンゲージを削りやすく、「必殺の連撃」による大ダメージを積極的に狙えます。
 要するにすごく強いです。
 大抵の攻略サイトで級長クラスに分類されているほどの強さです。とある攻略サイトにおける最強キャラアンケートでは3位に入るという高評価っぷりでした。
AppMediaさん調べ。2024/06/05時点で1位・シェズ123票、2位・灰色の悪魔83票、3位・カスパル64票、4位ディミトリ56票、5位・リシテア53票という結果でした)
 本編の士官学校編からちびこいカスパルを見守ってきたプレイヤーとしては「こんなに立派な戦士になって……」と、なんだか感慨深いものがあります。
 風花無双が戦争編に入る頃のカスパルは18歳です。18歳と言えば本編では第一部が終了したあとですが、その辺だとカスパルはすでにグラップラーなどの上級職にCCしている頃合ですね。そう思うとこの強さも納得です。
 彼らしい性能でありながらも超強力な進化を遂げた風花無双のカスパル。カスパル推しとしては嬉しい限りです。



●ステータスの成長率

HP60、力50、魔力35、技55、速さ50、幸運50、守備40、魔防25、魅力35 合計400

 本編のカスパルよりそれぞれ5~10%ずつ成長率が高くなっています。HP・力・技、速さ・幸運は高めで、魔力・守備・魔防・魅力が低いという配分は相変わらず。HPの成長率は全キャラ中1位タイとなっており、ドゥドゥーやラファエルらと同値です。
 技が高いためクリティカルが出やすく、「必殺の連撃」によって敵に与えるダメージも多くなります。速さも高いので戦技の回転が早く、覚醒の持続時間も長くなります。戦技の発動中は敵の攻撃によるダメージを受けないという理由から、速さの高さは火力だけでなく生存力にも関わります。
 幸運の高さは「月光」の効果に関わるため、高難易度においては重要なステータス。守備、魔防、魅力といった耐久系ステータスの低さに関しては「高難易度ではそもそも敵の攻撃を受けないように立ち回る必要がある」という理由からあまりデメリットにはなりません。
 カスパルは本編でも耐久が低めでしたが、それが無双のシステムと合致した結果として短所ではなくなったという印象です。カスパルの不得意な「指揮」および「魅力」が重要ではなくなったことも追い風ですね。
 とはいえ、カスパルのステータスは「必要なものがバランスよく成長する」といった塩梅であり、何かが突出して高いわけではありません。しかし、前述した通りのスキルの豊富さと、スキルとのシナジーの高さによって大火力を発揮してくれます。
例えば「〇〇の開眼」系は該当ステータスが低いとあまり効果を発揮できず、「〇〇の覚醒」系は自傷スキルがないと生かしにくい、自傷スキルは「高揚」などの自己回復手段がないと使いにくい……といった具合に、スキルとステータス、あるいはスキル同士のシナジーによってもそのキャラの使用感は変化します)
 本編におけるカスパルは直情的な性格に反した技巧派系のユニットでしたが、無双でもその特徴は健在という感じですね。



●初期ステータス

HP3600、力10、魔力8、技10、速さ10、幸運9、守備8、魔防7、魅力8 合計106
合計値はHPの値を1/100として計算)

 本編では初期ステータスの低さが印象的だったカスパルですが、無双ではほかのユニットたちと差がありません。そういう意味では、本編における大器晩成型のカスパルの性能とは異なると言えます。
 個人的に本編のカスパルの初期能力の低さは「小柄な少年」というキャラクターの表現だと思っているので、戦闘に参加可能になる頃には18歳かつ身長169cmになっている無双のカスパルにこの下積み時代(?)がないのは納得ではあります。


●ステータスの上限

HP9800、力73、魔力55、技76、速さ77、幸運71、守備58、魔防48、魅力53 合計609
合計値はHPの値を1/100として計算)

 HPの最大値は全キャラ中3位とかなりの高さ。格闘兵種を得意とするバルタザールやラファエルと比較すると、力はやや劣る程度ですが守備では大きく劣ります。そのぶん技と速さで勝っており、手数の多さと必殺で火力を出すといった立ち回りを得意とします。本編のカスパルと同じですね。


☆補足……風花無双における成長率について

 風花本編における成長率は「個人の成長率+兵種の成長率」という仕様でした。成長率の合計値が100%であればレベルアップ時に該当ステータスが必ず1上昇し、100%を越えている場合は2上昇する可能性もある……という具合です。
 しかし、風花無双では個人の成長率と兵種の成長率、軍備提案による成長率それぞれで判定が行われます。
 例えば、カスパルの力の成長率は50%、ブリガンドの力の成長補正が25%です。この状態でレベルアップした場合、75%の確率で力が1上昇するのではなく、50%の確率と25%の確率で1ずつ上昇します。
 そのため、個人の成長率と兵種の成長率を合算して100%になる場合でも、レベルアップ時に該当ステータスが必ず1上昇するわけではなく、0~2のあいだで上昇するという仕様のようです。
 「そんなの知ってるよ!」という方も多いかもしれませんが、私はしばらくこの仕様に気づかなかったので念のため記述しておきました。



●ステータスの期待値

 以上を踏まえた上で、レベルごとのステータスの期待値を算出してみました。
 本編のように「レベル〇からCC可能」という制約がないため「いったんレベルをリセットして、レベル1からウォーマスターとしてレベルアップした場合」の数値です。
 ウォーマスターの成長率はHP30%、力30%、技15%、速さ20%、魅力10%です。なお、HPは計算式が不明なため計算していません。小数点以下は切り捨てています。

・レベル25
 力29、魔力16、技26、速さ26、幸運21、守備17、魔防13、魅力18

・レベル50
 力48、魔力25、技43、速さ43、幸運33、守備27、魔防16、魅力29

・レベル75
 力69、魔力35、技61、速さ61、幸運46、守備38、魔防25、魅力40

・レベル99
 力88、魔力42、技77、速さ78、幸運57、守備47、魔防31、魅力51

・レベル120
 力104、魔力59、技92、速さ92、幸運67、守備56、魔防36、魅力60

 ウォーマスターとして育てた場合、レベル99になる頃には力、技、速さは上限を超えているという期待値になりました。魅力も限界値に近いですね。
 カスパル自身の成長率は速さより技のほうが高くなっているのですが、ウォーマスターの成長率補正が加わると横並びとなり、双方がレベル99で限界値を1ずつ超えるという結果になりました。

▽実際に育てる場合はいろいろな兵種を経由することになるため、期待値とはかなり異なる数値になることも。



●カスパルの個人スキル
スキルの効果はいずれもレベル3のものです)

・アクション系「特大の一発」
 強攻撃時にボタンを長押しすると、溜め時間(最大3段階)に応じてダメージ増加、攻撃範囲拡大、スタンゲージ発生率上昇の効果。2段階目からはスーパーアーマーに対しても効果を発揮する。溜め段階に応じて攻撃時のエフェクトが黄色→橙色→赤色と変化する。

・補助系「正義の拳」
 スタンゲージへのダメージが大きく増加する。

・戦術系「喧嘩好き」
 「制圧」指示を受けていると、敵へのダメージが50%増加する。

 「特大の一発」で敵を怯ませて「正義の拳」でスタンゲージを削り、そこに「必殺の連撃」を叩き込むといった豪快な戦闘スタイルを得意とします。
 カスパルの個人スキルはいずれも攻撃性能を強化する効果となっており、彼をアタッカーとして起用する限りは腐ることがありません。
 「特大の一発」は弱攻撃と強攻撃の間に溜め動作を挟むという都合上、発動させるには多少の慣れを要します。
 1段階だけなら溜め時間は僅かなので、弱攻撃で敵が仰け反った後であれば横槍を受けずに発動させやすい。ついで感覚で攻撃に挟むことによって手軽にダメージを上げられます。
 もっと溜めたい場合は「炎旋脚」で打ち上げたり、「クラッシュ」で凍らせてから溜めると安定度が増します。アクションゲームらしい操作を必要とされるぶん、狙った通りに決まるとなかなかに爽快です。

▽モーションの早い格闘兵種や剣兵種であれば活用しやすい。

 スタンゲージへのダメージが増加する「正義の拳」はとりわけ強力。「拳闘士/竜騎士の心得」と併せて敵のスタンゲージをゴリゴリ削れるため、「必殺の連撃」が発動しやすく殲滅力が高いです。
 戦術系スキルは関与する指示が使用頻度の高い「制圧」かつ、敵に与えるダメージが増加するタイプなので扱いやすい。積極的に「制圧」の指示を出すことによって遺憾無くその攻撃力を奮ってくれます。


●習得スキルについて

 得意兵種であるブリガンド→ウォーリアーとCCしていくだけでも「捨て身」「クリティカル」「斧の頂」といった火力に関わるスキルを多数習得します。
 ドラゴンナイトやドラゴンマスターでは「攻めの用兵術」「槍殺し」などを習得可能。特に「攻めの用兵術」はすべての兵種と武器でお手軽に火力を上げられるので、優先的に習得したい。
 拳闘士→グラップラー→ウォーマスターと格闘路線で育成した場合は、「集中力」「高揚」「果断の武」などのヒット数に関わるスキルを習得します。クリティカルに特化した斧兵種とは異なり、手数で勝負といった路線になります。
 グレートナイトでは高難易度で猛威を振るう「月光」を習得。ボウナイトで習得できる「速さの覚醒」はHP25%が以下のときだけ速さを大きく上昇させるリスキーなスキルですが、自傷スキルを積極的に利用する場合は併用する手もあるかも。
 アサシンの「闇討ち」やエピタフの「両刀使い」によっても火力を伸ばせます。技と速さが高いカスパルは剣兵種とも相性がよく、エピタフやトリックスターにして物魔両刀にするのも一興でしょう。
 盗賊→アサシンとCCさせた場合は「品定め」と「強奪」を習得するので、金策要員としても起用できます。バルタザールから貰える「山の民の秘薬」を装備させれば「黄金の拳」を使用できるので更においしい。
 メイジ→ウォーロック→ダークビショップとCCさせた場合は「死力」「魔神の一撃」「火の真髄」「破天荒」「力の吸収」と、物理攻撃をする際にも有効な火力系スキルを多数習得します。
 ビショップで習得する「幸運の開眼」は、幸運の値に応じて無双ゲージの増加量が上昇するという効果。ビショップ自体の優先度は低いものの、幸運が高いカスパルはこのスキルによる恩恵が大きいため、習得した場合は利用価値があります。 

☆まとめ

 自傷ダメージや被ダメージ上昇といった代償つきのスキルが目立ちますが、それらを使用したくない場合でも「月光」「闇討ち」「両刀使い」「力の吸収」「攻めの用兵術」などによって高い火力を出すことができるのもカスパルの優秀な点。
 「死力」や「破天荒」を積極的に活用する場合は、「集中力」と「高揚」を併用してHPを回復しながら戦うと安定度が増します。「神聖なる光」の特性によってHPを回復できる「ヤルングレイプ」を装備するのもいいですね。
 あるいは、自傷ダメージを利用して「攻め立て」「速さの覚醒」といった低HP時に発動するスキルを活用してもいいかもしれません。「HPが少ないほど敵に与えるダメージが増加する」という特性を持つ「ヴァジュラ」を装備させるのもおもしろい。





●無双における得意兵種

 本編でのカスパルはウォーマスター適正ユニットでしたが、無双のカスパルはドラゴンマスター適正ユニットとなっています。本編でもカスパルをドラゴンマスターにしている方は多く見受けられましたので、そこまでの違和感はないのではないかと思われます。
 とはいえ、赤焔ルートではエーデルガルトも斧(重装)が得意なうえ、格闘が得意なユニットが不在という理由から、カスパルを格闘ユニットとして運用している方も多いようですね。
 外伝では進行ルートに魔道士が配備されていますし、クリア報酬も籠手であることから、無双でもカスパルは格闘兵種での運用を想定されている可能性は高そうです。
 にも関わらずなぜ無双のカスパルはドラゴンマスター適正なのだろう……と疑問に感じたのですが、これは各ルートにおける兵種のバランスを取るためかもしれません。
 ドラゴンマスター適正のユニットはカスパルのほかにセテスとヒルダがいるものの、セテスは青燐ルート限定、ヒルダは黄燎ルート限定ユニットです。
 ウォーマスター適正ユニットはラファエルとバルタザールの2人のみですが、この2人は上記のキャラとは異なりどのルートでも仲間にすることができます。
 本編で飛行が得意なペトラは無双ではトリックスター適正となっており、トリックスター適正ユニットはペトラとユーリスのみ、かつ2人は全ルートでスカウト可能…という兵種の配分です。
 そういった都合から、赤焔ルートにおけるドラゴンマスター(というか飛行兵種?)担当としてカスパルが選ばれた可能性は高そうですね。

 しかし、この「格闘兵種向けの性能を持ちながら得意兵種は飛行」という点は、風花無双のシステム的には長所と言えるかもしれません。
 というのも、無双ではどのキャラであっても、得意となっている兵種は上級兵種で習得できるスキルが★1では「クリティカル」、★3では「〇〇の頂」、最上級兵種の★1では「〇〇殺し」で固定となっているからという仕様上の理由があります。
 例えば、メイジ系統を得意兵種とするキャラは、他のキャラがウォーロックで修得できる「魔神の一撃」や「〇〇の真髄」を習得できません(ヒューベルトのみ例外)貴族系の女性キャラがグレモリィで修得できる「陽光」も「弓殺し」に入れ替わっています。
 そのため、魔法を主力とするにも関わらず属性魔法を強化できないうえ、魔力が高いキャラほど生かせる「陽光」を魔法ユニット全員が習得しないという状態になっているのです。
 同様に、格闘兵種を得意とするバルタザールとラファエルはグラップラー★3で習得できる「高揚」が「格闘の頂」に入れ替わっています。
 自傷スキルを習得しない代わりにほかの火力系スキルを習得するバルタザールはともかく、「死力」や「破天荒」を主な火力アップの手段とするラファエルにとって「高揚」がないのはつらいところ。
 カスパルも自傷スキルを火力アップ手段のひとつとするキャラですので、得意兵種が格闘でないことによって「高揚」を習得できるのは幸いと言えます。
 加えて「ドラゴンマスター適正でありながら、上級職はウォーリアーが得意兵種である」というのもありがたい部分。そのおかげでドラゴンナイト★1で習得できる「攻めの用兵術」が「クリティカル」に入れ替わっていないのです。
 カスパルの得意兵種であるウォーリアーで習得できるスキルは、★1で「重撃」もしくは「力+5」、★3は「怒り」となっています。ドラゴンマスター★1ではもともと戦技の「兜割り」しか習得しないため、スキルが「槍殺し」と入れ替わる現象が発生していません。
 カスパルの補助スキルは「怒り」から発動条件をなくしたような性能ですので「怒り」は必要ありません。「重撃」と「力+5」はあれば便利ではありますが、カスパルはより有用なスキルを習得するという理由から、最終的には使用しなくなるでしょう。
 そういう意味でも、カスパルは「自身の得意分野と得意兵種が噛み合っている」と言えます。



●おすすめ兵種

 物理攻撃を主体とする兵種であれば何でも活躍できるスペックを持ちますが、持ち前の技と速さを生かしやすい格闘・斧(飛行)・剣兵種との相性が特によくおすすめです。

・拳闘士/グラップラー/ウォーマスター

 剣兵種と並ぶ攻撃速度の高さと、攻撃回数の多さが特徴の兵種。「集中力」「高揚」「果断の武」といったヒット数に関するスキルに加えて、「猛烈鉄拳」「炎旋脚」などの強力な戦技を多数習得します。
 「特大の一発」は溜め技となるため隙が生じる点が不安ですが、格闘兵種は動作が速いので隙が少なく相性がいいです。ヒット数の多さから「高揚」も発動させやすく、HPを回復しながら戦えるので自傷スキルも生かしやすい。
 強攻撃で敵のガードを崩せる「粉砕」が兵種スキルに含まれており、吹き飛ばし効果のある攻撃も多く、敵の隙を作りやすいのもこの兵種の特徴です。戦技を使った後すぐに弱攻撃や強攻撃1を出すことによって、戦技後の動作をキャンセルできるのも格闘兵種ならでは。
 兵種ゲージがあれば強攻撃に続けて弱攻撃を繰り出せるので、連続攻撃によって一気に畳み掛けることもできます。そこから「正義の拳」と「拳闘士の心得」でスタンゲージを削り切り、「必殺の連撃」に持ち込んで大ダメージを与えましょう。
 ウォーマスター以外の格闘兵種は斧兵種と比較して力の補正が控えめかつ、ダメージそのものを上昇させるスキルも習得しません。格闘兵種を中心に使う場合であっても、ほかの中級兵種で習得できる「死力」や「捨て身」あたりは覚えておくといいかもしれません。

・ブリガンド/ウォーリアー/ドラゴンナイト/ドラゴンマスター

 どの武器種でもお手軽に火力を上げられる「捨て身」をブリガンドで修得できるほか、ドラゴンマスターになれば「槍殺し」も習得できます。中級職であるブリガンドであっても力の成長率が25%もあるので、力がグングン伸びてくれる。
 ブリガンドやウォーリアーは動作がややもっさりしており、攻撃動作中に敵の横槍を受けやすい。戦技を使用すると自身の攻撃動作をキャンセルできるうえに、戦技を使用している間はダメージを受けないため、無闇に使わず常にどちらかは使用できるようにしておくと安定感が増します。
 上級兵種はウォーリアーかドラゴンナイトの二択。
 ウォーリアーは「斧の頂」「戦鬼の一撃」といった、斧を扱う際に有用なスキルや戦技を習得できます。ドラゴンナイトはあらゆる兵種で役に立つ「攻めの用兵術」のほか、氷属性戦技の「クラッシュ」などを修得可能。
 積極的に斧兵種を使うのであれば両方ともマスターしておいたほうがいいですが、そうでない場合は「攻めの用兵術」を習得できるドラゴンナイトを優先するのがおすすめです。
 カスパルの無双奥義の専用モーションがブリガンドおよびウォーリアー用なので、ドラゴンに乗ってしまうと見れないのは残念な部分。

・盗賊/傭兵/アサシン/ソードマスター/トリックスター/エピタフ/踊り子

 「とりあえずゲームをクリアしたい」という場合ではなく、ある程度やり込んでいてスキルが充実している場合におすすめの兵種です。
 剣と魔法を使用できる最上級兵種であれば「魔神の一撃」「火の真髄」「間合いの達人」で火属性攻撃を強化し、「ボルガノン」や「火薙ぎ」で打ち上げた敵将に追撃することで「必殺の連撃」を狙えます。

▽「火の真髄」と「間合いの達人」を併用したボルガノン。それらのスキルを持たないキャラ(画像での例はリンハルト)のボルガノンと比較すると範囲の違いがわかりやすい。


 カスパルは「槍殺し」のスキルで槍に対する不利を打ち消すことができるため、騎士団や特効武器で有利相性をつけることによって幅広い敵に対応できるようになるのも便利な点。
 トリックスターは全兵種の中でもトップクラスの攻撃速度と、そこから繰り出される連続攻撃が魅力です。
 兵種ゲージがある強攻撃1は移動速度・攻撃速度ともに早く、連続して出すことができるうえに「盗賊の心得」によって属性も付与できるため非常に強力。しかも、そこから弱攻撃や戦技にも繋げられるためスタンゲージを削りやすい。
 カスパルが得意とする火属性は「炎上」した敵を攻撃することによって「爆発」させることができるので、連続攻撃とは相性がよくトリックスターの兵種アクションを生かしやすいです。

▽兵種ゲージありの強攻撃1で敵を集めたあと「火薙ぎ」で一気に打ち上げ、そこから「必殺の連撃」に繋げるといった動きもできる。



 エピタフは強攻撃1を繰り出す際、1段階溜めると「剣技強化」状態に、2段階溜めると更に「魔法剣」状態になるという独特のアクションが特徴です。
 「剣技強化」は強攻撃のあと更に攻撃を繰り出し、「魔法剣」はアクションに応じた属性が付与されるようになるという効果。「魔法剣」の属性には「魔神の一撃」や「火の真髄」の効果が乗るので、強攻撃1(2段階溜め時)の火属性つき切り払いや、強攻撃2の火柱が強化されます。
 また、エピタフは「傭兵の心得」の効果によって、兵種アクションの威力が速さに応じて上昇します。速さが高いカスパルはこの効果を生かしやすく、「速さの覚醒」と併用することによって更なる火力の増加も身込めます。
 踊り子は強攻撃1の連続成功で自己強化かできるという特性を持ちますが、効果が3種類の中からランダムなうえモーションが長いため、他の2兵種には使い勝手で劣る印象。動作も全体的に緩慢です。衣装の華やかさは魅力的。

☆まとめ

 格闘兵種か斧兵種かどちらかとは言わず、両方とも育成して敵との相性によって変更できるようにしておくのがおすすめです。兵種そのものの相性だけでなく「ウルフファング」「ゾルタンの斧」といった特効武器による相性も重要な点。
 飛行兵種は「アリアンロッド」や「煉獄の谷アリル」などにあるダメージ床を避けて移動できるため、通常は格闘兵種にしつつマップによってはドラゴン兵種にする……というように移動タイプで使い分けるのもいいかと思います。
 ドラゴン兵種は飛行特効を受けるという弱点がありますが、「降りる」コマンドで降りてしまえば歩兵扱いになるのでそこまでの不都合ではありません。
 ドラゴンマスターをマスターすれば「飛行特効無効」も習得できますが、スキル枠は火力アップ系のスキルに割きたいので装備品で対処するのがおすすめです。
 赤焔ルートでは序盤に加入するイエリッツァが全特効を無効にする英雄の遺産「ラファイルの宝珠」を所持しているほか、EP.11「王国中西部糾合戦」の宝箱から飛行特効無効の「アウロラの盾」を入手できます。

 育成の優先順位としては、黒鷲の仲間たちと武器種が被らず、外伝で強力な武器が入手できる格闘兵種が最優先で、次点で斧(飛行)兵種といったところ。
 初回プレイの場合は、中級兵種をマスターしたあと上級兵種が解放されるまでにいくらか時間があると思います。そのあいだに「死力」「捨て身」「品定め」といった、中級兵種で習得できるお役立ちスキルを回収しておくのがおすすめ。
 格闘、斧(飛行)兵種をマスターして、カスパルをより強化したいという場合は「月光」を習得できるグレートナイトの優先度が高いかと思います。
 とはいえ、重装兵種で習得できるスキルで有用なものは「月光」くらいですので、先にアサシンやウォーロックを育てて火力系スキル(+強奪)を習得しておいたほうが育成過程での戦闘は楽になるかもしれません。
 槍、弓、プリースト系の兵種は後回しでもいいかなと思います。



●その他の兵種の使用感

・アーチャー/スナイパー/ボウナイト

 重装特効+ガード崩しの効果があり、攻撃範囲が広く敵の守備力まで下げる「穿空の矢」をアーチャー★1で習得できます。「火の真髄」で攻撃範囲を広げられる「火炎の矢」や、範囲が広めの即死技「ウィークショット」も習得するため、弓兵としての使い勝手は上々といったところ。
 「即死」は敵将に対しては効果がないものの雑兵散らしで役に立ちます。カスパルは「滅殺」を習得しないので、即死付与の手段は「暗殺」「ウィークショット」「闇魔道士の心得」のほか、伝授で習得できる「デスГ」などに限られます。
 アーチャー★1で習得できる「弓兵の心得」は「アーチャー、スナイパー、ボウナイトの兵種アクションによるダメージが技に応じて増加する」という効果のため、技の高いカスパルであれば生かしやすい。
 弓兵種の兵種スキルである「弓の達人」も「弓装備時、クリティカル発生率が上昇する」という効果なので、こちらも技が高くクリティカルの発生率に期待ができるカスパルとは相性がいいです。
 赤焔ルートでは「戦技の再使用時間が50%減少する」という超強力な特性を持つ弓「尽きざるもの」を入手可能。神聖武器なので紋章を持たないカスパルでもデメリットなく装備できます。
 とはいえ、黒鷲には優秀な弓使いのベルナデッタが初期メンバーにいるうえ、アッシュやイグナーツも序盤で説得でき、中盤にはシャミアまで説得できるという理由から、ほかのキャラを弓兵種として起用する必要はあまりないでしょう。
 ただし、弓兵種を得意とするキャラの中で「月光」を習得できるのは、黄燎ルート限定ユニットであるクロードのみとなっています。火力系スキルにも乏しいキャラが多く、高難易度では敵の硬さに悩まされる場面もあるかもしれません。
 そういう場合は、火力に優れる他の物理アタッカーを弓兵種として起用するのもありかと思います。

・ソシアルナイト/パラディン/ダークナイト/ホーリーナイト

 ダークナイトは兵種スキルの「黒魔法/闇魔法+」によって魔法の威力が増加するため、魔法攻撃による火力に優れます。とはいえ、魔法が得意ではないカスパルで生かせるかどうかは微妙なところ。
 ダークナイトは強攻撃の段階に応じて各種属性が付与される点と、強攻撃2以降で設置した魔法陣を強攻撃1で爆発させるアクションが独特です。
 各種強攻撃には異なる属性が付与されるうえ、槍兵種では「旋風槍」や「闇槍」といった属性つきの戦技が強力なため、「魔神の一撃」を装備すると全体的な火力が底上げされます。
 「ボルガノン」と「火の真髄」を併用する場合は、火属性の強攻撃5も強化されるので活用したいところ。広範囲の敵を打ち上げられるため、そこから連続攻撃を狙っていけます。
 ホーリーナイトの兵種スキルは白魔法の回復量が増加する「白魔法+」と「地形耐性」なので火力の増強には直結しません。
 ホーリーナイトは強攻撃、必殺、奥義の使用時に光属性攻撃によってHPを回復できます。この回復量が意外と馬鹿にできず、クリティカルが発生した場合は強攻撃で数百ものHPを回復してくれます。
 「高揚」を装備せずとも自傷スキルによるダメージを回復できるため、そのぶんを別のスキルに割くことによって火力の増強を身込めます。あるいは、「高揚」と併せて回復力を更に増加させるのもいいでしょう。

・メイジ/ウォーロック/ダークメイジ/ダークビショップ

 カスパルは魔力が低いので、魔法兵種として運用する場合は「物魔反転」などの特性を持つ魔導書が欲しいところです。周回プレイであれば「力か魔力の高いほうでダメージの計算をする」という特性を持つ「魔書フロッティ」がおすすめ。
 その場合は高い力が魔法攻撃の威力になることに加えて、火力アップ系や属性強化系のスキルを多数習得するという理由から、スキルに乏しい魔法ユニットよりも高い殲滅力を発揮することもあります。
 自力で習得できる攻撃魔法は「リザイア」「ファイアー」「ボルガノン」のみなので、積極的に魔法兵種を使いたい場合は「ダークスパイクΤ」「エクスカリバー」「トロン」などをシェズ、リンハルト、ドロテアあたりから伝授してもらいましょう。

・アーマーナイト/フォートレス/グレートナイト

 アーマーナイトとフォートレスはすべての速度が異様に遅く、攻撃の最中に敵の横槍を受けやすいため操作には慣れが必要になります。
 動作の遅さと引き換えに「すべての強攻撃中、スーパーアーマーによって怯みにくくなる」という特性がありますが、耐久系ステータスが軒並み低いカスパルは「敵の攻撃をあえて受ける」という立ち回りには向きません。
 「重装歩兵の戦闘術」「大盾」「魔法無効」といったダメージ軽減系のスキルをあまり習得せず、「守備+〇」や「守備の吸収」といった耐久力そのものを上昇させるスキルも習得しないため、本人が言う通り「守るのは性に合わない」性能と言えます。
 グレートナイトにさえしてしまえば速度の遅さは改善され、使い勝手はグンとよくなります。カスパルは斧に関する優秀な戦技やスキルを多数習得するため、騎馬兵種の機動力と相俟って縦横無尽に戦場を駆け回ってくれるでしょう。





●便利な戦技と魔法

・猛烈鉄拳(グラップラー★3)
 空中落下攻撃。敵を吹き飛ばせるうえにフィニッシュの範囲が広く、使用者の速さに応じて威力が増加する。カスパルは速さが高めのユニットなので、速さによる威力の増加にも期待できます。

・雷拳(グラップラー★2)
 重装特効を持つ雷属性攻撃。敵を打ち上げて吹き飛ばし「感電」状態にする。
 格闘兵種は魔法を使用できず、重装特効つきの武器も存在しないため重宝します。攻撃と同時に敵を吹き飛ばすため「感電」状態の敵を「放電」させやすく、「放電」させることによってスタンゲージも削れます。

・炎旋脚(ウォーマスター★1)
 火属性攻撃。敵を打ち上げてダメージを与え「炎上」状態にする。
 カスパルは属性効果を強化する「魔神の一撃」と、火属性攻撃を強化する「火の真髄」を習得するため、火属性の戦技によって広範囲かつ高威力の攻撃を繰り出すことができます。
 多段ヒットする炎属性の戦技なので「炎上」状態の敵を「爆発」させることがあり、それによって追加ダメージを与えつつスタンゲージも削れます。

・戦鬼の一撃(ウォーリアー★3)
 敵を叩きつけたあと打ち上げる、高威力かつ全兵種特攻の戦技。
 斧兵種の主力となる強力な技ですが、これ単品ではガードや回避をされることが多いため、後述する「クラッシュ」や「鎧崩し」と組み合わせるのがおすすめです。

・クラッシュ(ドラゴンナイト★3)
 氷属性の連続攻撃。ガード崩しに役立つほか、攻撃が命中した敵を「氷結」状態にします。「氷結」状態になった敵は一定時間動けなくなるため、溜め攻撃や「闇討ち」と相性がよく便利です。敵が凍ったあとで「戦鬼の一撃」に繋げるのも強力。

・鎧砕き(グレートナイト★2)
 敵のガードを崩し、一定時間守備力を低下させる。クラッシュと同様に「戦鬼の一撃」に繋げやすい。技自体も強力ですが、カスパルはグレートナイトにすることによって「月光」も習得するので、併せて習得させたいところです。

・火薙ぎ(傭兵★2)
 敵を打ち上げてダメージを与え「炎上」状態にする、多段ヒットの火属性攻撃。竜巻の発生後は自由に行動できるので、そのまま追撃したり立て直しに利用したりできます。「火の真髄」と併用すれば範囲や威力が目に見えて上昇する。

・影刃(盗賊★3)
 前方に闇属性の剣撃を放つ魔法攻撃。発生が早い上に射程も広く、敵に「呪縛」状態も付与します。「呪縛」状態になった敵は速度、守備、魔法防御が低下してガード不可能になるため非常に強力。武器消費も軽く、再使用まで時間も短いので高難易度で役に立ちます。

・ボルガノン(メイジ★1)
 火属性魔法。敵を打ち上げて引き寄せ「炎上」状態にする。「魔神の一撃」「炎の真髄」「間合いの達人」と組み合わせると、広範囲の敵を集めつつ長時間拘束してダメージも与えられる強力な魔法です。
 敵を浮かせられるため追撃することによって「必殺の連撃」を狙いやすく、攻撃判定中に移動できるので「闇討ち」も発生させやすい。ロックしておけば離れた位置の敵にも命中するため、騎馬兵種のように動き回る敵にも当てられます。

▽魔法の説明には記述されていないが実は追尾機能がある。



●お役立ちスキル一覧

・「〇〇術」系スキル
 該当武器を装備時、スキルレベル×10%分のダメージを増加。無条件で火力が増えるので迷わず付けておきましょう。

・拳闘士/竜騎士の心得
 該当兵種の兵種アクションによるスタンゲージへのダメージが上昇する。
 スタンゲージへのダメージが上昇する「正義の拳」と相性がいいです。特に格闘兵種は兵種ゲージがあれば強攻撃1を連続で繰り出せるので、このスキルが発動する機会も多くなります。

・捨て身(ブリガンド★1)
 敵へのダメージが大きく増加するが、敵から受けるダメージも大きく増加する。習得が楽なうえにデメリットが少ないお役立ちスキルです。
 受けるダメージが増加するのは一見するとデメリットですが、風花無双ではそもそも被弾しないような立ち回りを要求されるためさほどデメリットにはなりません。

・斧の頂(ウォーリアー★3)
 斧を装備しているとき、クリティカルが発動した際のダメージが増加。カスパルを含めた5名しか習得しない希少なスキルです。
 ウォーリアーやドラゴンマスターの兵種スキルである「渾身の一撃」は「クリティカル発生時、敵へのダメージが増加」という効果ですので、「クリティカル」や「斧の頂」と併用することによってクリティカルアタッカーとしての性能が向上します。

・攻めの用兵術(ドラゴンナイト★1)
 騎士団を配備中、敵へのダメージが20%増加。戦闘において騎士団を配備しないことは最序盤を除いてほぼないと思われますので、お手軽に火力アップができます。「〇術」系のスキルと一緒に常に装備しておきたい。

・槍殺し(ドラゴンマスター★1)
 槍装備の敵との相性が1段階有利になり、与えるダメージが50%増加。
 本編では共通スキルでしたが、無双ではカスパルを含めた5名しか習得しない希少なスキルです。装備している武器種に関係なく槍に対して1段階有利になるため、自分が剣を装備しているときの槍に対する不利を打ち消すといった使い方もできます。

・月光(グレートナイト★2)
 攻撃時、自身の幸運に応じて一時的に敵の守備が低下する。敵の守備が高いルナティックにおいて非常に重要となるスキルです。
 そもそもの習得者が少ないことに加えて、習得者の中にはこのスキルを生かしにくい魔法ユニットも多いことから、物理攻撃を得意とするカスパルが「月光」を習得できるのは大きな強み。
 カスパルは「月光」を習得するキャラの中ではクロード&リンハルトに次いで幸運の限界値が高い(クロードとリンハルトは同値)ため、守備の低下量にも期待が持てます。
詳細な仕様は不明ですが、前作FE無双の「月光」と同様だと仮定すると、幸運の値が高いほど敵の守備を低く扱う効果だと思われます)
 習得できる兵種がグレートナイトなのでそこまでの道のりが困難ですが、カスパルは斧が得意なのでまだ習得しやすいほうでしょう。

・集中力(拳闘士★3)
 ヒット数が途切れるまでの時間が延長される。後述する「高揚」「果断の武」といったヒット数に関係するスキルや、武器特性の「連撃強化」と併せて使いたい。

・高揚(グラップラー★3)
 800ヒットごとにHPが体力最大値の10%を回復する。
 カスパルは「死力」「破天荒」といった自傷ダメージ系のスキルを火力とするので、攻撃しながら自身を回復する手段として有効です。もともとのHPが抜群に高いため、10%という回復量も馬鹿になりません。
 スキルの発動には800ヒットを繋げる必要がありますが、カスパルは「集中力」も習得するので併用することによってハードルを下げられます。集団に向けて無双奥義を放てば一気にHPを回復できるため、無双ゲージを溜めやすいというカスパルの特徴とも噛み合います。

・果断の武(ウォーマスター★3)
 800hitごとに無双ゲージが回復。上記した「高揚」と発動条件が同じなので、HPを回復しながら無双ゲージを溜めることができます。

・死力(メイジ★1)
 戦技、魔法によるダメージが大きく増加するが、使用時に威力に応じて自身もダメージを受ける。
 カスパルを魔法兵種として運用しない場合であっても、訓練所でこれだけ習得しておけば役に立ちます。「死力」による自傷ダメージでHPが底を尽きても戦闘不能になることはありません。
「死力」による自傷ダメージはHPと技の威力に応じた割合ダメージのようです。確認したところ、HP12000のダークメイジで「ボルガノン」を使った場合は1800のダメージを受け、HP12300のエピタフの場合は1830のダメージを受けました。「ダークスパイクΤ」の場合はそれぞれ2400、2440)

・魔神の一撃(ウォーロック★1)
 属性攻撃による状態異常付着率が上昇する。本編の「魔神の一撃」とは異なり、属性さえついていれば物理攻撃にも効果が乗るため、属性つきの戦技や強攻撃も強化できます。

・火の真髄(ウォーロック★3)
 火属性の戦技、魔法、強攻撃、兵種アクションによる属性攻撃の範囲を拡大する。「魔神の一撃と併用」すると更に効果的。火属性攻撃を積極的に使用する場合は装備しておきたい。

▽「〇〇の真髄」の効果は属性付きの強攻撃にも乗る。画像はダークメイジの強攻撃5。


・幸運の開眼(ビショップ★1)
 自身の幸運が高いほど無双ゲージの増加量が上昇する。カスパルにビショップを経由させる優先度は低いですが、手軽に無双ゲージの増加量を上げられるうえ、幸運も高いので増加量にも期待できます。
 カスパルは「果断の武」「奥義の螺旋」「奮激」といった無双ゲージに関わるスキルを多数習得しますが、いずれも「800ヒット以上」「奥義使用後」「覚醒中」など発動条件があるため、それらとは異なり無条件で発動するのもポイントです。

・闇討ち(アサシン★1)
 敵の背後から攻撃すると、自身の技に応じて与えるダメージが大きく増加。判定が甘い(ほぼ真横でも判定内になる)ため意識せずとも発動していることが多く、お手軽にダメージを増やせます。カスパルは技が高いのでダメージの増加量も多め。

・後の先(トリックスター★3)
 敵の攻撃準備動作中に攻撃すると、スタンゲージへのダメージが大きく増加する。
 意識して操作する必要があるためやや発動させにくいですが、そのぶん効果も大きいです。敵が溜めアクションを始めたときに、さっと背後に回って攻撃してしまいましょう。「闇討ち」と併用するのもいいと思います。

・両刀使い(エピタフ★3)
 物理攻撃は自身の魔力に応じて、魔法攻撃は自身の力に応じてダメージが増加する。
 デメリットなくダメージを増やせるので、とりあえず感覚で装備しておいても損はありません。特に物理攻撃と魔法攻撃の両方を行う剣兵種や槍兵種の場合におすすめです。
 カスパルの魔力の成長率は35%と、物理ユニットの中ではやや高め(同学級のフェルディナントやベルナデッタは25%)の数値。本編でも微妙に高かったのですが、無双でそれが長所になるのはおもしろい部分ですね。
「両刀使い」によってどの程度のダメージアップが見込めるかは後述する『「両刀使い」でダメージはどのくらい増える?』で検証しています)

・破天荒(ダークビショップ★1)
 HP25%以上のとき、敵へのダメージが大きく増加するが、攻撃すると自身が一定時間ダメージを受ける。ハイリスクハイリターンなスキルです。「高揚」や「ヤルングレイプ」と組み合わせてHP25%以上を維持しつつ活用しましょう。
 なお、NPC時に「破天荒」や「英雄の遺産」を装備させておくと自傷ダメージによってあっという間に瀕死になります。操作キャラのときだけ装備させるか、NPC時は神聖武器や「回復」のスキルなども同時に装備するなどして対処してあげましょう。
「破天荒」による自傷ダメージは、最大HPの200分の1程度のダメージを数回受ける割合ダメージのようです。確認してみたところ、最大HP12500の場合は62のダメージを5~6回受けました)

・力の吸収(ダークビショップ★3)
 敵将を撃破するごとに力が少しづつ上昇する。上昇値は敵将1人ごとに5%。カスパルを含めた5名しか習得しない希少なスキルです。このスキルを習得するキャラは軒並み力が高いので5%の蓄積は大きい。

・速さの覚醒(ボウナイト★1)
 HPが25%以下のとき、速さが20上昇する。
 リスクが大きく扱いにくいスキルですが、速さが上昇することによって「戦技の再使用時間の短縮」「覚醒の持続時間の延長」「一部の戦技や兵種アクションの威力が増加」といった恩恵を受けられるため、うまく活用できれば役に立ちます。
 覚醒中はHPが0にならないのを利用して、「死力」でわざとHPを25%以下にしたあと覚醒するという手も。カスパルは覚醒ゲージの回収手段に乏しいので、その場合はあらかじめ料理で覚醒ゲージを増やしておくのがおすすめです。
 ちなみにホーリーナイト★3で「魔防の覚醒」も習得しますが、瀕死になっているカスパルの魔防が20上がったところで特に利益はないと思われますので、低HP戦法を取る場合であっても装備する必要はないでしょう。
(「魔防補正」の特性を持つ武器を装備している場合は「魔防の覚醒」によって火力の増加が身込めますが、もともと魔防が低いカスパルにこの特性を持つ武器を装備させるケースは少ないと思われます)

▽スキルに「死力」と「速さの覚醒」のみを装備したカスパルに「猛烈鉄拳」を使用させて威力の上昇を検証してみました。上が「速さの覚醒」なし、下が発動中の状態。敵は「ザラスの闇」ルナティックに登場する幻影ヒューベルトです。


・奮激(ダークナイト★3)
 覚醒発動中の無双ゲージ上昇量が増加する。覚醒による爆発的な火力を発揮している最中に無双ゲージを溜めることができるため、覚醒が終了したあとも奥義による火力を発揮できます。

・間合いの達人(ダークナイト天賦)
 攻撃範囲が拡大する。直接ダメージアップに繋がるスキルではありませんが、雑兵散らしやヒット数稼ぎの効率が上がります。
(余談ですが、モニカの天賦スキルの修得条件はトリックスターであり、クロニエとの因縁を感じさせます。ということは、カスパルの天賦スキルの修得条件がダークナイトなのは、死神騎士と関係があるのだろうか……などと深読みしてしまいました)



☆検証……「両刀使い」でダメージはどのくらい増える?

 物理アタッカーとしては魔力は高くも低くもない(ラファエル以上バルタザール未満)カスパル、果たして「両刀使い」の効果はどの程度あるのか……と気になったので試してみました。

▽検証に使用したエピタフのカスパル


 レベルが高すぎるとデータとして参考にならない(通常プレイ時はそこまで育てないと予想される)ため、カンスト時のステータスではなく育成中のステータスを使用しています。

▽「火薙ぎ」の場合

 
上が「両刀使い」なし、下がありのダメージ。クリティカルのダメージが100程度増えています。


▽「ボルガノン」の場合

 
上が「両刀使い」なし、下がありのダメージ。クリティカルのダメージが400程度増えています。


 魔力が高くないのもあってそれほど大きなダメージ増加ではないものの、「特別な操作を必要とせず」「デメリットなく」火力が増やせるのは魅力です。



●兵種別おすすめスキル

 自分でプレイしているときに「スキル枠から溢れるほど攻撃系のスキルを覚えるので、どれを装備させればいいのか……」となったため、こういうのがいいんじゃないかという案を書いてみました。
 「これがベスト!」というわけではなく、スキルに迷った場合の参考程度と思っていただければ幸いです。
 「月光」「力の吸収」「間合いの達人」などは育成過程では習得していない場合も多いと思われますので、習得しているスキルに応じて入れ替えていただければと思います。

・ウォーマスターの場合
 格闘術、拳闘士の心得、月光、捨て身、攻めの用兵術、死力、破天荒、集中力、高揚、果断の武

 高い攻撃速度とヒット数の多い戦技を生かしたスキル構成です。
 「死力」と「破天荒」によって自傷ダメージを受け続けるので、「集中力」と「高揚」を使ってHPを回復しながら戦いましょう。「果断の武」もつけておけばHPと一緒に無双ゲージも回復し、無双奥義によるヒット数で更にHPを回復……という立ち回りができます。

・ドラゴンマスターの場合
 斧術、竜騎士の心得、月光、捨て身、攻めの用兵術、斧の頂、クリティカル、闇討ち、力の吸収(自由枠×1)

 兵種スキルである「渾身の一撃」を生かしたクリティカル重視のスキル構成です。
 「高揚」を付けていないため自傷ダメージ系のスキルは付けず、「闇討ち」や「力の吸収」を付けることによって火力の増強をはかっています。
 斧であれば氷属性の「クラッシュ」を使用できるので敵の背後は取りやすい。自由枠の候補は「クラッシュ」の性能を高める「魔神の一撃」や、攻撃範囲が広がる「間合いの達人」などです。

・トリックスター/エピタフの場合
 剣術、盗賊/傭兵の心得、月光、捨て身、攻めの用兵術、魔神の一撃、火の真髄、両刀使い、間合いの達人(自由枠×1)

 「火薙ぎ」や「ボルガノン」の使用を前提とした物魔両刀&火属性特化のスキル構成です。自由枠の候補は純粋な攻撃力を高める「力の吸収」や、ヒット数の多さを利用できる「果断の武」など。
 敵に槍兵種がいる場合は自由枠に「槍殺し」を付ける手もありますが、槍を扱う敵は中盤以降ほとんどが騎馬兵種のため、騎馬特効の「レイピア」で対処する手もあります。





●神聖武器ヤルングレイプ

 風花無双ではカスパルの父親である「ベルグリーズ伯」がNPCとして登場します。
 ベルグリーズ伯はカスパルとリンハルトの外伝「犬猿の幼馴染」にも登場し、条件を満たせば報酬として神聖武器である「ヤルングレイプ」という籠手をカスパルに託してくれます。
 「ヤルングレイプ」は「神聖なる光」によって一定時間ごとにHPが大きく回復する効果があり、更に紋章一致(キッホルの紋章)によってすべての回復効果が上昇します。
 カスパルは紋章を持っていないため、紋章一致による効果は得られません。しかし「神聖なる光」の効果はカスパルにも得られるため、自傷スキルのデメリットをある程度はカバーすることができます。
 紋章持ちでない者が装備すると自傷ダメージを負う「英雄の遺産」ではなく、紋章の有無に関係なく装備者を守ってくれる「神聖武器」をくれるベルグリーズ伯。言葉にはしませんが、息子への愛情が込められているようで素敵ですね。



●最終的な武器とその特性

・籠手の場合

 カスパルは紋章を持たないため、外伝で入手できる神聖武器「ヤルングレイプ」が第一候補になります。敵の布陣によっては騎馬特効のある「ウルフファング」や、武器特性によっては「ドラゴンクロー」もおすすめ。
 神聖武器の「紋章一致時、あらゆる回復行動の回復量が増加」という効果は「高揚」にも乗るため、カスパルに「地竜の証」を装備させて「キッホルの紋章」をつけてあげれば更に安定感が増します(名声値と交換のアイテムなので周回プレイ前提になりますが)
 「ウルフファング」は基礎性能こそ低いものの、シナリオが進むにつれて敵が騎馬兵種だらけになっていくため、鍛えておくと活躍する場面も多いです。武器レベルが低く、錬成に必要な素材が「錬成石」と低コストなのもいい部分。
 武器特性は「必殺の連撃」の威力が上昇する「必殺強化」が「正義の拳」と相性がよく、武器種を問わずおすすめです。無双ゲージの回転のよさを生かせる「奥義強化」もいいですね。
 格闘兵種の攻撃はヒット数が多いため、ヒット数に応じて敵へのダメージが増加する「連撃強化」とも好相性。格闘兵種は強攻撃3の使い勝手がよく、カスパルの固有アクションも強攻撃時に発動するという理由から「強攻撃強化」もおすすめです。

・斧の場合

 ルートに関係なく入手できる「ゾルタンの斧」が有力候補です。基礎性能だけで言えば「オートクレール」のほうが高いですが、「ゾルタンの斧」は重装特効がついているのがおいしい部分。魔法が使えない斧兵種にとって重装特効はありがたい。
 「ウコンバサラの斧」も高性能かつ重装特効ですが、黄燎ルートのみでしか入手できないため周回前提になります。
 斧兵種の場合は「戦鬼の一撃」が主なダメージソースになるため、武器特性は「戦魔強化」がおすすめです。「斧の頂」や「渾身の一撃」といったクリティカルを強化するスキルも多くなるため、「クリティカル」の特性で発生率を上げるのもいいかもしれません。

・剣の場合

 基礎性能の高い「ゾルタンの剣」や「メリクル」が第一候補となります。騎馬・重装特効があり武器レベルの低い「レイピア」も一振りあると役に立つ。
 二周目以降であれば名声値と交換で入手できる「天帝の闇剣」が強力。攻撃が二重にヒットするため火力が高いだけでなく、「高揚」や「果断の武」といったヒット数を条件とするスキルの回転率も上がります。
 「レイピア」は騎馬と重装に対して特効を持つため非常に便利ですが、シェズ等から伝授してもらえる「ダークスパイクΤ」が騎馬特効の魔法なので、習得してしまえば「レイピア」の必要性は下がります。
 「火薙ぎ」や「ボルガノン」を多用するのであれば、「戦魔強化」に加えて「空中攻撃強化」の特性が役に立ちます。剣兵種が得意なキャラは総じて速さが高いため、「速さ補正」も腐りません。



☆検証……「絶対絶命」と「速さの覚醒」を併用した「猛烈鉄拳」の威力は?

 ヴァジュラの特性である「絶対絶命」には「HPが少ないほど敵に与えるダメージが増加する」という効果があります。そして、スキルの項目で記述したように「速さの覚醒」を利用すれば「猛烈鉄拳」の威力が大きく上昇します。
 そこで私は『「速さの覚醒」が発動するほどHPが減った状態であれば、「絶対絶命」との相乗効果によって更に「猛烈鉄拳」の威力が増加してすごく強くなるのでは?』と考えました。そして、実際に試してみました。
バルタザールは自傷スキルを習得しないため能動的にHPを減らせないという理由により、カスパルで検証しています)

▽検証に使用したカスパルのステータス


▽1枚目は武器に「ヴァジュラ」、スキルに「死力」のみを装備したカスパルの「猛烈鉄拳」。2枚目はその状態で瀕死になったときの「猛烈鉄拳」です。3枚目はスキルが「死力」「速さの覚醒」になったもの。



 スクショを見てわかるように「絶対絶命」のみが発動している場合と、「絶対絶命」と「速さの覚醒」が同時に発動した場合で、ほとんどダメージが変わらないという結果になりました。
 文字を見やすくするためにクリティカルで比較しているけれど、それがよくないのだろうか……という可能性も考え、次はクリティカルでない場合のダメージも比較してみました。

▽1枚目は「死力」のみ、2枚目はその状態で瀕死になったとき、3枚目はスキルが「死力」「速さの覚醒」になったもの。



 やはりあまり変わりません。
 どういう内部処理が行われているかは不明なものの、自分なりの検証結果としては「速さの覚醒」による「猛烈鉄拳」のダメージ上昇と、「絶対絶命」による「猛烈鉄拳」のダメージ上昇は重複しないという結論になりました。



●伝授すると便利な戦技と魔法

 伝授可能なキャラが複数いる場合は、赤焔ルートで仲間にしやすいキャラを代表として掲載しています。
 魔法ばかりになってしまいましたが、戦技に関しては自力で習得できるものが優秀なため、伝授の必要はあまりないというのが正直なところ。

・凍拳
 バルタザールから伝授してもらえる氷属性の格闘戦技。突進しながら敵を攻撃しつつ「氷結」状態にする。
 「氷結」の状態異常は強力ですが、カスパルが自力で習得できる氷属性の攻撃は斧戦技「クラッシュ」のみですので、籠手のときに使用できる「凍拳」もあると役に立ちます。ベルグリーズ伯が使用する技という意味でもカスパルに似合います。

・氷槍
 前方3方向に氷属性の魔法攻撃を行う槍戦技。ローレンツ等から伝授してもらえます。氷属性攻撃によって敵を「氷結」状態にできるため、ピンチ時の立て直しなどに使えます。

・エクスカリバー
 広範囲の敵を巻き込んで「風裂」にしたうえで長時間拘束し、更にガードを崩してスタンゲージも削るうえに飛行特効までついている風魔法。リンハルト等から伝授してもらえます。
 広範囲の敵を集めて浮かせられるため、そこからほかの戦技や魔法を当てることによって連続攻撃の起点として利用できます。敵が集まったところで「ボルガノン」をぶつけるのも強い。

・トロン
 前方への攻撃範囲が広い雷属性魔法。敵のスタンゲージを削り、「感電」状態にしたうえで吹き飛ばす。
 技の出が早く隙が少ないうえに、多段ヒットするので非常に扱いやすい。魔法自体でスタンゲージを削り、更に「感電」からの「放電」によってもスタンゲージを削れます。伝授できるのはドロテアのみ。

・ダークスパイクΤ
 シェズ等から伝授してもらえる、騎馬特攻の闇属性魔法。
 シナリオが後半になるほど騎馬の敵が増えてくるので、騎馬特効は猛威を振るいます。シェズが伝授できるためカスパルとの支援レベルが高く、支援値も上げやすい点から伝授が容易なのもいいところ。

・ハデスΩ
 モニカ等から伝授してもらえる、闇属性と火属性を持った珍しい魔法。高威力の上に「呪縛」と「炎上」を付与し、更に敵を打ち上げる。もちろん「火の真髄」の効果も乗ります。
 敵が着地した後に「ボルガノン」などの大技を打ち込むと非常に強力です。伝授可能なキャラがモニカ、リシテア、ハピの3人となっており、いずれもカスパルとは支援Cまでしかないのがネック。



●相性のいい副官

 副官を設定すると、支援レベルに応じて補助、戦術スキルを共有できます。これによって操作キャラの長所を伸ばしたり弱点を補ったりすることができるほか、歩行兵種のキャラを飛行や騎馬兵種で運搬するといったことも可能になります。
 特に便利なのが本編でもお馴染みの副官ガード。1~2発の被弾が命取りになる高難易度での戦闘は、「氷結」状態になどされてしまえば死が見えます。そういった事故を防いでくれる副官は非常に頼もしい存在。
 副官を配備するべきかどうかはマップや敵によります。
 操作キャラが2人で事足りるような狭いマップの場合は、積極的に配備して支援値を上げておくのがおすすめです。逆に、広いマップの場合は分散して行動したほうが効率よく攻略できるでしょう。
 8人出撃のマップでは全員に指示を出すのは手間ですが、操作キャラに含めていない4人をNPC任せにしておくと、敵のいない場所を右往左往していることもあります。そんなときはいっそペア4組にして攻略にあたってもいいかもしれません。
◇枠で出撃しているキャラは副官にしても前衛と交代できないため、副官に専任することになる点は注意)
 強敵と戦う場合も副官の配備はおすすめです。
 とりわけ範囲攻撃を行ってくる魔獣との戦いでは、NPCが操作しているキャラはうまく攻撃を避けてくれないので、高難易度だといつの間にか敗走している場合もあります。そのため、ペアにして前衛後衛を交代しながら攻略したほうが被害を抑えられることも。
 大勢のキャラの中から選出するのは難しいので、赤焔ルートで仲間にできるキャラおよび、カスパルと支援がB以上あるキャラの中から選んでいます。

・フェルディナント(支援A)

 補助スキルの「名乗り」は「敵将撃破時、覚醒ゲージが回復」という効果があります。カスパルは覚醒ゲージを回収するスキルに乏しいため、フェルディナントを副官にすることで補うことができます。
 フェルディナントは副官ゲージの増加量が上昇する「信頼」に加えて、自身が副官のときに副官攻撃のダメージが増加する「一心同体」、前衛の無双ゲージ回復量を増加させる「無双支援」、前衛の技を10上昇させる「技の応援」と、副官系スキルも豊富に習得します。さすがは何でも得意なフェルディナント=フォン=エーギル。
 とはいえ、カスパルとフェルディナントは双方が高い戦闘力を有するユニットですので、どちらかを副官に専任させるよりも、別々の兵種にして前衛後衛を切り替えながら戦うのがおすすめです。

・ペトラ(支援A)

 補助スキルの「狩りの掟」はクリティカル発生時に覚醒ゲージが回復します。カスパルは技の高さと得意兵種の性質からクリティカルが発生しやすく、このスキルの恩恵を受けやすいです。
 戦術スキルの「異境の技」は「攻撃」指示を受けているときに敵へのダメージが増加するので、「喧嘩好き」と併せて「制圧」「攻撃」の双方でダメージ増加の効果が得られます。
(ちなみに、カスパルとペトラの組み合わせでは連携奥義の際に固有の掛け合いが発生します。本編および無双での彼らの支援会話を読んだあとだと、この2人の連携奥義というのはなんとも感慨深いものがあります)

・バルタザール(支援A)

 補助スキルの「格闘王」には「HP50%以下の時、クリティカル発生率が上昇」という効果があります。バルタザールの得物である「ヴァジュラ」にも「HPが低いほど、敵に与えるダメージが増加」という効果があるのでそちらも借りるとなお効果的。
 バルタザールは「覚醒支援」も習得するため、「自傷スキルでHPを減らしたあと覚醒する」という方法も取りやすくなります。賭け事を好むバルタザールらしいリスキーな戦法になりますが、スリルを求める方はいかがでしょうか。

 「格闘王」と「ヴァジュラ」を活用した低HP戦法ならバルタザール本人を操作すればいいのでは……というつっこみを受けそうですが、バルタザールは自傷スキルを習得しないうえに「英雄の遺産」による自傷ダメージも受けないため、能動的にHPを減らすことができません。
 加えて、高難易度では敵の攻撃を受けると1~2撃で敗走する(耐久が高いキャラであっても「凍結」状態になってしまうと連続攻撃を受けてあっという間にピンチになる)可能性もあるので、わざと攻撃を受けてHPを減らすのは危険です。
 また、バルタザールの保有する「シュヴァリエの紋章」には「戦技命中時に最大50%の確率でHPを回復」という効果があるので、意図せずHPを回復してしまい「格闘王」の発動条件から外れてしまう可能性がかなり高いのです。

・メルセデス(支援B)

 メルセデスの補助スキルである「ご奉仕の喜び」は「回復魔法で味方のHPを回復させた時、自身のHPも回復する」という効果があります。戦術スキルも「防衛」時に受けるダメージを減らすタイプのため、いずれもカスパル向けの効果とは言えません。
 ですが、副官系のスキルとして「覚醒支援」「絆の奥義」「光の支援」を習得するので、覚醒ゲージの回収をサポートをしつつ連携奥義の威力を増やし、更に強攻撃に光属性を付与することによって自傷スキルによるダメージを回復できます。
 また、メルセデスはダメージアップに繋がるスキルをほぼ習得しない、回復に特化した性能のユニットとなっています。そのため、上述した3人とは異なり副官にしても戦力の低下を招きにくく、副官に専任させるのに向いています。



☆無双でもやはりカスパルらしい性能

 本編でカスパルを運用している方は彼をウォーマスターにした上で「キラーナックル+」「キラーアクス+」といった必殺系の武器を持たせ、更に「連打」や「スマッシュ」などの必殺補正がつく戦技を併用することによって、必殺特化ユニットにしている場合が多い印象でした。
 あるいは、籠手や「勇者の斧」を装備させ、速さを生かした4回攻撃によって魔獣キラーとして運用していた方もお見かけします。いずれにせよ、純粋な力ではなく「追撃」や「必殺」によって火力を出すタイプのユニットと言えました。
 無双のカスパルは高い技と各種スキルによって「クリティカル」と「必殺の連撃」に特化した性能となっています。高い速さによって戦技の回転が早く、低めの力を手数の多さで補うような戦法も得意とします。
 なんてカスパルらしいんだ。
 また、無双のカスパルは「死力」「捨て身」「破天荒」といった「ダメージが増加する代償として自分もダメージを負う、あるいは耐久が下がる」という性質のスキルを多く習得します。
 本編におけるカスパルは瀕死であっても「一人でも多く敵を倒して、少しでも勝利に……」というセリフを口にするなど、戦争に勝つためには自らの命を顧みない傾向がありました。このセリフは無双でも健在ですね。
 ヒューベルトに対しても支援会話で「もしオレが死んじまったら、お前はそれも利用して策を立てちまえよ。重要な戦力なんだよ、オレは。でもそれを失ってでも勝たなきゃならねえ場面は、あるよな?」などと伝えています。
 カスパルは自分が捨て駒にされるのを厭わないのです。
 親友のリンハルトも、カスパルと敵対するルートでは「(カスパルは)死ぬ気は……負ける気は微塵もないんだから」と言及しています。「死ぬ気」を「負ける気」に言い直しているあたり、彼もカスパルの覚悟を理解していることを感じさせます。
 黄燎ルートでは敵を深追いして窮地に陥り、そこをリンハルトに救助されて「きみ、あのまま戦ってたら死んでたよ」と注意されるシーンがあります。一見すると考えなしに突出したふうにも取れますが、カスパルとヒューベルトの支援会話を読んでいるとまた見え方が違ってきますね。
 カスパルのこの「自軍の勝利のためであれば自分の命は顧みない」という性質は「紋章を持たない次男=替えのきく人間である」という生い立ちが深く関係していそうです。
 とにかく、この無双カスパルの「高い火力の代償として自傷ダメージを負う」という性能もまたカスパルという人物にとても合致しており、風花雪月の「キャラクター性とユニット性能が綿密にリンクしている」というゲーム特性を色濃く受け継いでいるなと感じました。
 そしてこの無双カスパル、火力系スキルの豊富さからいろいろカスタマイズして遊べるのがまた楽しい。
 この記事を書き始める前に「いろいろ試すならまずはスキルを集めよう」と考えてカスパルに全兵種をマスターさせたわけですが、いざ強いスキルで固めようと思っても、スキル枠がまったく足りないためにすべては装備できないのです。
 そこから兵種や用途に合わせてスキルを取捨選択する必要が生じるため「ヒット数に関するスキルで固めてみるか」「クリティカル特化にしてみるか」と組み合わせを考えたり実際に戦闘で試してみたりと、試行錯誤できる楽しみが生まれたわけです。
 風花雪月はもともと戦略を楽しめるタイプのゲームではありますが、私が把握している範囲の「無双ゲー」はもっとシンプルなシステムでした。そこに「風花雪月らしさ」として「兵種」や「スキル」の概念が追加された結果、無双の爽快さとFEの戦略性を持った奥深いシステムになったのだろうと感じます。





☆無双リンハルトの性能について

 カスパルの記事でリンハルトの話をするのは妙ですが、本編でもそうであったようにリンハルトはカスパルと得意不得意を入れ替えたような性能になっています。
 つまり、リンハルトを知ればカスパルのことも更にわかる……かもしれないということで、リンハルトの性能についても少し記述しておきます。



●リンハルトの個人スキル
スキルの効果はいずれもレベル3の場合です)

・アクション系「気ままな風」
 弱攻撃を最後まで出すと、自身の前方に風属性の玉を生成する。玉は広範囲を自動で攻撃する。

・補助系「居眠り」
 味方砦内でのHP自動回復量が大きく上昇する。

・戦術系「論理的思考」
 「防衛」指示を受けていると、敵から受けるダメージを軽減する。

・紋章「セスリーンの小紋章」
 25%の確率で回復魔法の回復量が大きく増加。

 リンハルトの個人スキルは補助&防衛に徹した構成であり、すべてがダメージアップ系のカスパルとは正反対と言えます。
 「気ままな風」は攻撃力にこそ期待できないものの、「風の真髄」を装備しておくと広範囲の敵を崩してくれるため、NPC時であっても仲間の攻撃をサポートしてくれます。自分で火力を出すのではなく、仲間をサポートするというのが争い嫌いのリンハルトらしいですね。
 「居眠り」と「論理的思考」は特定の陣地やNPCを守る防衛系ミッションで役に立ちます。「居眠り」の効果によって自身のHPを回復しつつ「論理的思考」で受けるダメージを軽減させるので、敵の侵攻に粘り強く耐え続けてくれます。
 更にホーリーナイト★3で習得する「守護騎士」には「自身が味方砦内にいる時、砦内の全味方が受けるダメージを軽減」という効果があり、上記の個人スキルと噛み合っています。制圧に特化したスキル構成のカスパルとは徹底的に正反対ですね。
 「ライブ」や「リブロー」はNPCも回復できるので、敗北条件となっているユニットの敗走を防ぐことができます。魔法の回復量を増やす「セスリーンの小紋章」は狙って発動することはできないものの、リンハルトの役割に適しているので発動すれば儲けもの。
 赤焔ルートではランドルフとフレーチェのきょうだいが重要拠点の守備を任されていることがあり、彼らを守るミッションもよく発生します。そういった場面であれば、防衛に特化したリンハルトの性能を生かせる状況も多くなることでしょう。
 紋章一致の装備「カドゥケウスの杖」は魔力が+6されることに加えて「魔道書での遠距離攻撃の射程が伸びる」という効果があります。「あらゆる回復効果の回復量が上昇」という効果もあるため「居眠り」や「ライブ」を強化することができ、攻撃面と回復面の双方が磐石になります。
 青燐ルートでしか入手できない装備ですが、リンハルトは全ルートで使用可能なユニットなので、手にする機会も多いことでしょう。
 なお、ローレンツを仲間にすると入手できる「テュルソスの杖」にも魔法の射程を伸ばす効果があります。紋章持ちのリンハルトは英雄の遺産をデメリットなく装備できるので、赤焔ルートの場合はこちらを装備するのもいいですね。
 紋章一致の装備には魔導書の「アマルテア」もあります。これといった特徴のない神聖武器ですが、「神聖なる光」によって「死力」による自傷ダメージを回復しながら戦えるのはメリット。これも青燐ルート限定で入手できる装備です。



●リンハルトの習得スキル

 リンハルトはクリティカル発生時に覚醒ゲージが回復する「意力のステップ」や、覚醒の終了後に一定時間覚醒ゲージ増加量が上昇する「覚醒の螺旋」、800ヒットごとに覚醒ゲージが回復する「裂帛の武」などを習得します。
 加えて、無双ゲージと覚醒ゲージのいずれかが最大になるまで両方の増加量が上昇する「闘争本能」や、1回の奥義で撃破した人数に応じて覚醒ゲージが回復する「鋭気」といった、覚醒ゲージの回収に適したスキルをこれでもかと習得します。
 反面、無双ゲージを回収するスキルは「闘争本能」の他には扱いにくい「奥義の螺旋」くらいしかなく、「〇〇の開眼」系スキルは「魅力の開眼」のみであるため、魅力の低いリンハルトでは生かしにくくなっています。
 無双ゲージの回収手段に優れる反面、覚醒ゲージの回収手段に乏しいカスパルとは対照的ですね。
 意外なことに、ダメージアップに関わるスキルも多く習得します。習得者の少ない「月光」を始め、「死力」「捨て身」「闇討ち」「攻めの用兵術」「魔神の一撃」「風の真髄」と、充分なラインナップ。
 カスパル同様、「集中力」と共に「高揚」を習得するため「死力」による自傷ダメージも回復しやすく、「品定め」と「強奪」も習得するので金策要員としても起用できます。
 更に、リンハルトは副官配備中、副官のHPが一定時間ごとに回復する「庇護者」も習得します。
 カスパルとの支援会話や黄燎ルートにおける二人のやりとりを鑑みると、自傷スキルが多いカスパルと「庇護者」持ちのリンハルト……という性能もまた、彼らの関係性に合っているように感じました。
 天賦スキルの「吸引」はリンハルトを含めた5名しか習得しない希少なスキル。弱攻撃1で自分の周囲(背後も含む)にいる敵を引き寄せることができるため、殲滅力が格段に向上します。魔法兵種は攻撃が前方に偏りがちなので、背後から攻撃される危険性を減らせるのもいい部分。
 総合的に見ると、リンハルトが習得できるスキルや魔法はなかなかに優秀です。魔力の成長率もエーデルガルトおよびヒューベルトと同値(60%)であり、魔法ユニットが豊富な黒鷲においてトップ3の成長率となっています。
 ……が、固有スキルが防衛向きのために、アタッカーとしての性能は一歩劣るという印象が否めません。とはいえ、「争いごとが嫌いなヒーラー」という彼のキャラクターを鑑みればそこも納得ですね。



●リンハルトにおすすめの兵種

 魔力の成長率が高いため基本的にはメイジ系統の兵種がおすすめですが、力がそこそこ伸びることに加えて「月光」も習得するので、物理兵種もある程度はこなすことができます。
 物理攻撃と魔法を高水準で両立できるという特徴を生かして、剣兵種や槍兵種にするのもいいのではないでしょうか。
 技の成長率は並といったところですが、風属性を得意とすることから「必殺の連撃」を狙いやすいので、なんらかの方法で技を盛ってあげれば更なる火力の向上が見込めるでしょう。
 リンハルトは盗賊系の兵種で「品定め」「強奪」「闇討ち」「意力のステップ」「吸引」といった有用なスキルを多数習得できるので、魔法兵種の育成が終わったあとは(あるいは、並行して)盗賊系の兵種も育成するのがおすすめです。
 ブリガンド★1で習得できる「捨て身」と、ドラゴンナイト★1で習得できる「攻めの用兵術」は、どの兵種でも役に立つので取っておきたい。カスパルほどあちこちの兵種で火力系スキルを習得しないぶん、育成方針は決めやすい印象です。

・ダークビショップ

 本編における男性の魔法ユニットはあまりにも不遇でしたが、無双では男性魔法使いの最上級職であるダークビショップが「魔法兵種の中ではモーションが早い」「騎馬兵種に有利を取れる」と、利便性の高い兵種になりました。
 ウォーロック等とは異なり弓兵種への有利はありませんが、魔法を得意とするユニットは「弓殺し」を習得できるためスキルによって補えます。弓兵種の最上級職も騎馬兵種ですので、実質的には有利相性が増えたようなもの。槍、斧の最上級職にも騎馬が多いため、後半になるほど有利相性となる敵が多くなります。
 女性専用のグレモリィは「すべての魔法の再使用時間が短縮される」というダークビショップにはない強みを持ちますが、そのぶん動作が緩慢で隙が多いという短所も。どちらの兵種も一長一短になり、男女の魔法兵種のバランスが取れた印象です。
 ダークビショップの主な兵種スキルは、闇魔法の再使用時間を短縮する「闇魔法の極み」と、敵を状態異常にした時の継続時間が長くなる「耐性衰弱」となっています。闇属性攻撃で付与できる「呪縛」が強力な効果なので、闇魔法が得意なキャラにはぜひ就かせたい。
(その割には闇魔法を得意とするキャラがヒューベルト、モニカ、リシテア、ハピとほとんどが女性なのですが……)
 リンハルトは自力で闇魔法を習得しないので、闇魔法を使用したい場合は仲間から伝授してもらう必要があります。
 黒鷲では「ダークスパイクΤ」を伝授できるシェズ、「スライムВ」「デスГ」を伝授できるヒューべルト、「ウォームΖ」「ハデスΩ」を伝授できるモニカと、伝授役には事欠きません。「バンシーΘ」を伝授できるハピも序盤で説得できます。
 惜しむらくは、シェズ以外とは支援C止まりなこと。リンハルトは自力で習得できる魔法が優秀なので、とりあえず「ダークスパイクΤ」だけ伝授してもらうのもいいかもしれません。
 魔導書は黄燎ルートで入手できる英雄の遺産「ストゥングの神秘」が「魔法の再使用時間を50%減少」という特性があり非常に強力です。
 赤焔ルートでは「風呼びの根源」や「タロスの書」といった神聖武器も入手できますが、特性によっては汎用武器の「知彗の魔導書」や「真理の魔導書」のほうが火力は伸びるかもしれません。
 「扶翼の魔導書」は基礎性能こそ低いものの、騎馬と重装に対して特効を持つため、飛行特攻の「エクスカリバー」と併せれば幅広い敵に対して有利に立ち回れます。

・ダークナイト

 得意の風魔法を生かしたい場合は、兵種スキルに「黒/闇魔法+」を持つダークナイトもいいかと思います。
 ダークナイトは黒/闇魔法の威力を強化できることに加えて、魔法兵種にはない機動力と攻撃速度が魅力。「騎士の心得」によってリンハルトの不得意とする無双ゲージの回収をカバーできるのも利点です。
 周囲の敵を打ち上げて「風裂」状態にする「旋風槍」は誰が使っても有用な技ですが、風属性が得意なリンハルトであればより有効活用できるでしょう。
 黒魔法を中心に立ち回る場合は自前の「エクスカリバー」と「ボルガノン」だけでも充分な火力になりますが、より戦略の幅を広げたい場合はスタンゲージを削れる「トロン」や、威力の高い「アグネアの矢」をドロテアから伝授してもらうといいかもしれません。
 魔法ユニットを物理兵種として運用する場合は「魔法武器」や「物魔反転」の武器を装備させる選択肢もありますが、リンハルトに関しては「物魔反転」の武器は装備させないほうがいいのでは……と個人的には思います。
 というのも、武器に「物魔反転」の特性を付けている場合は、物理攻撃の威力に装備者の魔力が参照されるだけでなく、魔法攻撃と判定され敵は「魔防」で防御するようになります。逆に、魔法攻撃には装備者の力が参照され、敵側は「守備」で受けるようになるのです。
風花無双における詳細な仕様が不明なため、前作FE無双と同様の効果だと仮定した場合です)
 つまり、魔力が高いキャラに「物魔反転」の武器を持たせた場合、通常攻撃や戦技の威力は上昇しますが(魔防が高い魔法兵種やペガサスナイトの場合はこの限りではありません)肝心の魔法の威力が低くなってしまうのです。
 そういった理由から、魔法も積極的に利用したい場合は通常の武器を装備するか、もしくは「物魔反転」とは異なり「物理攻撃によるダメージを魔力で計算する」するだけの「魔法武器」のほうがいいのではないかと思われます。
 槍の魔法武器は基礎性能の低い「インドラの矢」しか存在しないため、極端に力が低い魔法ユニットは物理攻撃を諦めるか、魔法を捨てた上で「物魔反転」の武器を使用するか……という極端な二択を迫られてしまいます。逆に、魔力が低いユニットは「黒/闇魔法+」の効果を生かしにくい。
 それを考えると「物理攻撃も適度にこなせる魔法ユニット」であるリンハルトは、槍兵種と相性がいいと言えるのかもしれません。

・トリックスター/エピタフ

 「風薙ぎ」「エクスカリバー」「魔神の一撃」「風の真髄」「吸引」の組み合わせの使い勝手が良好です。加えて「気ままな風」「盗賊の心得or魔法剣」と風属性の攻撃手段が多くなるため、属性強化スキルによる恩恵がとても大きいです。
 トリックスターは「すり抜け」が兵種スキルに含まれているので、ジャスト回避からのクリティカルを狙いやすく「意力のステップ」を生かしやすい。技とその成長率に補正がつくため、リンハルトの技の物足りなさを補えるのも利点です。
 兵種アクションによる連続攻撃では敵を浮かせられないので、「風裂」を活用したい場合は先に別の技で浮かせておく必要があることには注意が必要。「エクスカリバー」で敵を拘束したうえで連続攻撃を加えればスタンゲージを一気に削れます。
 エピタフの強攻撃4は射程が長い上に吹き飛ばし効果があり、「剣技強化」状態であれば斬撃をもう1度繰り出します。更に「魔法剣」状態であれば斬撃が風属性になるため、「風の真髄」を装備したリンハルトが使用すれば非常に強力な攻撃となります。

▽「魔法剣」状態の強攻撃4

 装備させる剣は魔法武器にこだわらず、威力の高いものがおすすめです。
 ベレト/ベレスの初期装備である「白銀の剣」には「覚醒強化Lv3」と「奥義強化Lv3」の特性がついているため、覚醒ゲージの回収に優れたリンハルトと相性がいい。無双ゲージの回収手段には乏しいですが、「奥義強化」の特性は覚醒終了時の奥義にも乗るので一挙両得です。
 「レイピア」を装備させると騎馬と重装に特効がつくため、風魔法による飛行特効と「弓殺し」と併せれば、斧、弓、騎馬、重装、飛行の5兵種に対して有利を取れます。中盤以降の槍兵種は騎馬or飛行ユニットばかりなので、特効によって槍への不利を打ち消せるのも強み。

・ボウナイト

 ボウナイトは兵種スキルでクリティカルの発生率が上昇するため、「意力のステップ」の効果と噛み合っておりリンハルトの特徴を生かしやすい。
 「吸引」の効果によって背後の敵を引き寄せられるおかげで、弓兵種の「攻撃範囲が前方に偏りがちで背後から横槍を受けやすい」という難点もカバーできます。
 習得する戦技は「穿空の矢」「ウィークショット」「ボルトアロー」といった扱いやすいラインナップが揃う。
 「ボルトアロー」は敵を「感電」状態にしたうえで吹き飛ばす、スタンゲージ削りに便利な技。「ボルトアロー」で「感電」を付与してから「穿空の矢」などで更に吹き飛ばすことによって、敵に近づかれることなくスタンゲージを削れます。
 アッシュやイグナーツから「トルネードショット」を伝授してもらうのもおすすめ。自身の周囲にいる敵を打ち上げて「風裂」状態にする便利な技ですが、リンハルトはこれを「風の真髄」によって更に強化することができます。
 あとボウナイトの衣装が上品でリンハルトに似合います。
 ……これは単に個人の好みの話です。

・ドラゴンマスター

 リンハルトのイメージには合いませんが、赤焔ルートに限ってはドラゴンマスターやグレートナイトといった斧兵種もなかなかいいなと感じました。
 というのも、赤焔ルートでは英雄の遺産かつ魔法武器の「打ち砕くもの」と、全特効を無効化する「ラファイルの宝珠」が入手できるからという理由があります。
 リンハルトは紋章持ちであることに加えて魔力の成長率が高いため、「打ち砕くもの」を有効活用できます。「クラッシュ」や「鎧砕き」といった、斧を扱う際に有用な戦技を自力で習得できるのも利点。
 ドラゴンマスターは飛行特効、グレートナイトは騎馬特効と重装特効を受けますが、「ラファイルの宝珠」を装備することによって「降りる」コマンドを使わずともすべての特効を無効化できます。
 また、「打ち砕くもの」は武器レベルが低くとも装備できるので「攻めの用兵術」のためにドラゴンナイトを鍛えたい……という、一時的な起用の場合にも装備させることができます。
 リンハルトの他に魔力の高いエーデルガルトには「ラブラウンダ」や「アイムール」が用意されているし、ヒューべルトは紋章を持っていないので自傷ダメージを受けるし……と、何気に適材適所なのではないか? と思った次第です。

・ウォーマスター

 「集中力」「高揚」「裂帛の武」と、ヒット数に関わるスキルも習得するため(意外なことに)格闘兵種もそつなくこなせます。速さの成長率もいいので「猛烈鉄拳」も生かしやすく、低めの力も兵種補正によってある程度はカバーできます。

▽力にステータス補正のかかる兵種にすると意外と力強くなる。

 ウォーマスター★1で修得する「旋風脚」は「炎旋脚」の風属性版のような名前ですが、「炎旋脚」とは異なり飛行特効がついています。バルタザールとラファエルが習得しないので伝授の方法がなく、何気に貴重な戦技でもあります。
 「旋風脚」は敵に「風裂」状態を付与しつつ打ち上げるため、「風の刃」によって追加ダメージを与えつつスタンゲージを削ることができ、無防備に浮いている敵を追撃することによって「必殺の連撃」も狙えます。
 更にリンハルトは重装特効の「雷拳」も修得します。騎馬特効の「ウルフファング」を装備すれば魔導書、騎馬、重装、飛行に対して有利を取れるうえ、「弓殺し」によって弓への不利も打ち消せるので、配備する騎士団によっては幅広い敵に対応できます。
 物理特化のキャラと比較すると火力面で見劣りするのは否めませんが、独特の旨みがあるため試してみるのもおもしろいと思います。



●リンハルトと相性のいい副官

 物理主体&制圧特化のカスパルと、魔法主体&防衛特化のリンハルトとでは、相性のいい副官もこんなに違うのがまたおもしろい……ということで、リンハルトにおすすめの副官も紹介してみます。

・コンスタンツェ(支援A)

 支援スキルの「魔法創発」には「属性効果を持つ魔法がスキルレベルに応じた確率で強化される」という効果があります。
 リンハルトは「エクスカリバー」などの風魔法に加えて「魔神の一撃」や「風の真髄」といった属性強化スキルも習得するため、それらと併用することによって更なる火力アップが身込めます。
 また、コンスタンツェは「無双支援」によってリンハルトが不得意とする無双ゲージの回収を補えるほか、「光の支援」で前衛の強攻撃に光属性を付与してくれます。それによってHPを回復しながら戦える点も、専守防衛タイプのリンハルトに向いています。
 コンスタンツェは「サンダーストーム」や「フィンブル」といった魔法を伝授できる貴重なキャラ(ほかに伝授できるのは隠しキャラのみ)ですので、リンハルトを彼女の副官にして魔法も伝授してもらいましょう。

・ベレト/ベレス(支援A)

 補助スキル「灰色の悪魔」には「覚醒中のダメージが増加」という効果があります。覚醒ゲージを回収しやすいリンハルトにはぴったりの効果。
 副官系スキルは「一心同体」「無双支援」「絆の奥義」を習得するため、リンハルトが不得意とする無双ゲージの回収を補ってくれるほか、連携奥義によるダメージを高めてくれます。
(「絆の奥義」はファルコンナイト★2で習得するため、ベレトに使用させたい場合はあらかじめベレスにして習得させておく必要があります)
 また、戦術スキルが「攻撃」指示を受けていると敵へのダメージが上昇するタイプですので、上述したスキルの効果も相俟ってリンハルトの攻撃性能を向上させてくれます。

・ドロテア(支援A)

 補助スキルの「歌姫」には「奥義系攻撃の終了時、周囲の味方のHPと覚醒ゲージが回復」という効果があります。こちらから敵陣に攻めていく場合は単騎で突撃することが多いため、いまいち恩恵を感じにくいスキルではあります。
 とはいえ、防衛や護衛を前提とする場合は戦いながら周囲にいる味方(砦兵長などを含む)を回復できるため、陥落の危険と回復の手間が省けます。
 特に赤焔ルートでよく発生するランドルフ護衛ミッションでは、大抵の場合フレーチェも傍にいるため2人を一緒に回復してあげられます。自傷スキルが多い&覚醒ゲージが溜まりにくいカスパルの支援にちょうどいいのもリンハルト的には◎
 また、ドロテアの戦術スキルは「制圧」指示を受けていると与えるダメージが上昇するタイプですので、こちらから攻めて行く場合も火力アップが見込めます。
 更にドロテアは「覚醒支援」「魅力の応援」「雷の支援」といった副官系スキルを複数習得します。メルセデスと同様に火力系スキルには乏しいのですが、そのぶん支援系スキルが充実しているため副官に専任させるのに向いています。



☆正反対だけど相性のいい二人

 無双リンハルトの性能のおもしろいところは、NPCに操作を任せておいても「気ままな風」や回復魔法によって手堅くいい動きをしてくれる点です。プレイヤーキャラが敵陣に攻め込むあいだ敗北条件となる砦やNPCの防衛を任せておけば、敵を倒すまでの時間を稼いでくれます。
 そういった彼らの性能から「敵陣に突っ込んでいくカスパルと、後方で自陣を守っているリンハルト」「自傷ダメージを負いながら戦うカスパルと、それを回復するリンハルト」という光景を思い浮かべられるようになっているのが実におもしろいなと感じました。
 お互いにまったく違う個性を持っているのに、「違うから合わない」のではなく「違うからこそ補い合うことができる」親友同士のカスパルとリンハルト。そんな二人の関係性がユニット性能でも表現されているのがとても素敵ですね。





☆無双バルタザールの性能について

 さて、格闘ユニットと言えばやはり「レスターの格闘王」ことバルタザール。格闘兵種を得意とする希少なユニットであることに加えて、全ルートで早期に加入することから、彼にお世話になった方も多いのではないでしょうか。
 そんなバルタザールはリンハルトとは別方向でカスパルとは正反対の性能をしています。
 同じ兵種を得意としながらも(カスパルの得意兵種がドラゴンマスターなのはこの際置いておきます)戦闘スタイルはまったく異なる2人。その違いを比較してみることによって見えてくるものもあるでしょう。
 ということで、バルタザールの性能もちょっと解説させていただきたい。



●バルタザールのステータス

 ステータスは本編と同じく、HP・力・守備が抜群に高く、その他は低いという極端な配分になっています。
 力の成長率は全キャラ中4位タイ、守備の成長率も3位タイという堂々の高さですが、技の成長率は単独で最下位となっており、幸運の成長率も下から2位タイという低さ。実に極端です。
 技が低いためクリティカルの発生率が低く、速さが低めなので戦技の回転率も遅め。そのぶん力の成長率とダメージアップ系のスキルに恵まれており、上記の短所を有り余るパワーで補うことができます。
 手数の多さと必殺で火力を出すカスパルとは真反対の、純粋な力で押し潰すようなステータス。本編におけるバルタザールと同じですね。
 風花無双では敵の攻撃は受けるより避けるほうが重要になるため、耐久力は重要ではありません。しかし、バルタザールが習得する戦技の「鎧打ち」は与えるダメージが守備の高さで増加するので、高い守備を火力に変えることができます。
 幸運の高さは「月光」の効果や回復アイテムのドロップ率に影響しますが、バルタザールは「月光」を習得しないことに加えて「シュヴァリエの紋章」や「ドレインブロー」によって自己回復ができるため、彼にとっては低くても困らないステータスと言えるでしょう。



●バルタザールの固有スキル
スキルの効果はいずれもレベル3のものです)

・固有アクション「黄金の拳」
 150ヒット以上の間、ヒット数に応じて攻撃が強化され、敵を吹き飛ばすとゴールドを獲得できる。ゴールドのエフェクトにもダメージ判定がある。

・補助スキル「格闘王」
 HP50%以下のとき、クリティカル発生率が大きく上昇する。

・戦術スキル「猛る暴風」
 「制圧」指示を受けているとき、敵へのダメージが50%増加する。

・紋章「シュヴァリエの紋章」
 戦技の命中時、50%確率で自分のHPを回復する。

 バルタザールは「ヴァジュラ」を装備しているとき紋章一致によって戦技「魔拳」を使用可能になります。
 高威力かつガード不能、全特効の上に吹き飛ばし効果があり、しかも発生が早い。なんとも強力な戦技です。そのぶんリーチは短く武器耐久の消耗が激しい上に、再度使用可能になるまでの時間が長いという短所もあります。
 この一発勝負感が賭け事を好むバルタザールらしいですね。
 「黄金の拳」は金策時に役立つスキルですが、バルタザール自身は「集中力」や「強奪」を習得しないため、それらのスキルを習得するキャラに「山の民の秘薬」を装備させたほうが効率よく稼げます。
 とはいえ「強奪」を習得できるのは上級兵種のアサシンであるため、それより前に金策の手段があるのはいい部分。バルタザール自身を金策要員にする場合は「連鎖」の特性があると武器を装備させると「黄金の拳」を維持しやすくなります。
 「格闘王」の効果は「ヴァジュラ」の「HPが低いほど敵へのダメージが増加する」という特性とシナジーがあるものの、バルタザールは自傷スキルを習得しないため能動的にHPを減らせません。
 英雄の遺産による自傷ダメージも受けないので、HPを減らすには敵の攻撃を受けるしかありませんが、そうなると今度はHPの調整が難しい。ウォーリアーで「怒り」も習得するため、積極的に低HPにできるのであればおもしろそうだったのですが。
 いずれも便利な効果であるにも関わらずいまいち生かしにくい……という特徴は、本編におけるバルタザールの『格闘王と切り返しを両立できない』『格闘王と紋章の相性がいまいち』という性能と共通しており、なんとも彼らしいと感じました。



●バルタザールの習得スキル

 バルタザールもダメージアップ系のスキルを豊富に習得します。
 「捨て身」「攻めの用兵術」「果断の武」「両刀使い」「力の吸収」あたりのラインナップはカスパルと同じ。バルタザールは力と魔力でカスパルに勝るため、「両刀使い」や「力の吸収」によるダメージの増加量にはより期待が持てるでしょう。
 カスパルとは異なり「死力」「闇討ち」「月光」「破天荒」は習得しませんが、雑兵散らしに便利な「滅殺」や、敵将へのダメージが増える「大物狩り」、高難易度で役立つ「下剋上」などを習得します。特に「下克上」は敵のレベルが120を上回るルナティックで光ります。
 「籠手の頂」を習得する代わりに「高揚」は習得しませんが、バルタザールは自傷スキルを習得しないことに加えて「シュヴァリエの紋章」や「ドレインブロー」などで自己回復ができるので問題はありません。
 火力に直結するスキルではありませんが「武器節約」を習得するのも嬉しい部分。「炎の真髄」は習得するものの「魔神の一撃」は習得しないため、属性攻撃よりも専用戦技の「魔拳」や「猛烈鉄拳」で攻めるのがいいかもしれません。
 天賦スキルはダークビショップで習得できる「魔法無効」となっています。効果だけ聞くと強力そうですが、魔法は回避で避けられるので、スキル枠はダメージアップ系に割きたいところ。
 バルタザールは「果断の武」も習得しますが「集中力」を習得しないため発動条件を満たしにくく、「幸運の開眼」や「魅力の開眼」は該当ステータスが低いため効果にはあまり期待できません。
 覚醒中に無双ゲージの回復量が増加する「奮激」は習得するものの、覚醒ゲージを回復するスキルはほぼ習得しない……と、無双ゲージおよび覚醒ゲージを回収する手段はどちらも乏しいです。
 ステータスの配分と習得するスキルから、バルタザールは総じて「搦手よりも直接ダメージを増やす手段に長けるキャラ」と言えるでしょう。
 身長198cmという恵まれた体格を持つバルタザールと、「小柄なので搦手を使わなければ自身より大きい相手には勝てない」という設定を持つカスパルというキャラの違いが、彼らの性能にも表れていてとてもいいですね。



●「無双ゲー」としておもしろい風花無双

 風花無双をある程度プレイして感じたのが、この「無双ゲー」という媒体、カスパルというキャラにとても合っているのでは……ということです。
 私は「無双ゲー」の本家大元である「真・三國無双」シリーズのファンでもあるのですが、甘寧、馬超、孫策あたりの「声がでかくて動作が激しいキャラ」は操作していて非常に爽快感があります(あくまで個人的な感覚です)
 格闘という兵種の飛んだり跳ねたりといった派手な動作や、カスパルの気合いの入った声はいかにも「無双ゲーをやっている感」があり、風花無双はただのキャラゲーではなく「無双ゲー」として非常におもしろく作られていると感じました。
 また、風花雪月は本編でも「戦闘上での演出」が巧みでしたが、無双でもその点は健在です。
(個人的に本編で好きなのがグロンダーズの会戦のマップ。各陣営やキャラの配置が鷲獅子戦と重ねてあり、BGMも「鷲と獅子と鹿の戦い」のアレンジとなっています。それによってプレイヤーに士官学校での平和な日々を思い出させ、「生徒たちもそうなのかもしれない」とまで思わせる演出になっているのかなと感じました)
 例えば、赤焔ルートにおける「白きもの」とのラストバトル。
 「白きもの」は弱点属性が槍、斧、弓、闇となっています。これはフェルディナント、エーデルガルト、ベルナデッタ、ヒューベルトらの得意とする武器および属性です。それによって「みんなの力を合わせないと倒せない」という仕様になっているのだと気付かされました。
 カスパルが格闘兵種での運用を想定されていると考えると(外伝の敵の配置および報酬を鑑みるとその可能性は高そうです)「白きもの」弱点属性には含まれていないものの、同時に戦うことになるタレスが魔導書を装備しているため、ここにも「仲間の力が必要」という演出がうかがえます。
 更に「白きもの」はフィールドの端まで移動しても避けられない範囲攻撃をしてくるので、回避ができるプレイヤーキャラはともかくNPCたちは必ずダメージを受けてしまう。そのため、リンハルトやドロテアが使用できる「リブロー」のような広範囲の回復魔法が役立つようになっています。
 シェズと得意武器が被っているという都合からかペトラの相手となる敵が見当たりませんが、あえて当て嵌めるのであればラスボス直前に戦うことになる斧ユニットのツィリルが該当しそうでしょうか。
 私は各ルートの1周目はクリア自体を目的としていたため、テキスト部分にはない演出まではあまり気にしていませんでした。しかし、本編と同様にゲームをじっくりプレイすることによって見えてくる部分もあり、そこがまた「風花雪月」というゲームらしいなと感じた次第です。



●参考サイトとブログ(順不同)

 二次創作をしている都合でリンクは貼っておりません。訪問される場合はURLをコピペしてください。

・AppMedia 様
 https://appmedia.jp/fe_musou_fs
 各種データが豊富に揃っています。

・ゲーム評価&プレイ 様
 https://soramaro-game.com/
 キャラごとに個別記事があり、読み応えがあります。

・かわき茶亭(天馬騎士団)様
 https://www.pegasusknight.com/wiki/femusou2/
 本編の記事でもお世話になった投稿型攻略サイトです。



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