永林寺の歴史は古く、林泉庵第四世竹岩全虎和尚を招いて開山第一世とし今日まで五百有余年の法燈を守ってきました。
10万石の格式与えられた曹洞宗の名刹作州津山藩松平家より拝領の和幡荘厳具等の数々、松平忠直公(家康の孫)、光長公
(忠直の子)の位牌を安置してあり、葵の紋章を許された由緒ある寺です。また、幕末の名匠、石川雲蝶が十三年余りの歳月にわ
たってこの寺に滞在し、全身全霊を込めて彫り上げた彫工、絵画が百余点も残されています。欄間の浮彫りは、目を見張る。雲蝶
の作品は、総じて彫りが深いのが特徴です。酒好きでものぐさな性格の雲蝶も、ひとたび気が乗れば彫りの鬼