熱中症に注意しよう
熱中症被害の発生は真夏だけではありません。
初夏、梅雨の時期などにも多く発生します。
熱中症は気温が急上昇すると起こりやすいからです。
お父さんお母さん、これを読んで子供たちの熱中症を予防してあげてください。
また最近は応援のご父母が熱中症にかかるケースも急増しています。
良いコンディションで試合や応援をするためにも是非読んでください。
1.熱中症の種類
熱中症とは、暑い環境で生じる障害の総称
病型として以下の4つがあります。
2.急な暑さに注意 今からしばらくが一番危険
熱中症は急に暑くなったときに多く発生します。体温調節は暑さへの馴れが関係するので、8月の中旬以降にはかえって身体が馴れてきて発症が減少します。
・梅雨の合間に出た晴れ間による急な温度上昇。
・降雨後の高湿度の時。
・夏の始め 7月下旬〜8月上旬が最も多い。
・合宿の1日目。新入部員。
・午前10時〜12時に最も発生率が高いが、午後6時以降でも発生例がある。
3.水分補給のすすめ
熱中症予防には水分補給が重要です。
補給量は下表の基準を目安にして下さい。
知っておいて下さい
血液には0.9%の塩分が含まれます。汗にも塩分が含まれます。大量発汗したときに水分を補給するのはいいですが、血液の塩分が薄くなってしまいます。そのため脳はバランスを取るためかえってその水分を体外に排泄しようとして尿意をもよおします。結果いくら水を飲んでも必要な体液の保持ができなくなり、運動能力の低下、体温上昇が生じます。
気温が高く大量発汗することが予想される場合には飲料水は以下のようなものを準備しましょう。
@5〜15℃に冷やした水→保温ボトル、氷の利用
A飲みやすい組成→0.1〜0.2%の食塩水(1リットルの水に2グラムの塩を溶かす)
B胃にたまらない組成及び量→3〜5%の糖分を含む。ただし激しい運動ではかえって胃に留まってしまうので競技中はやめて、競技前だけにしておく。エネルギー補給にもなる。
市販のイオン系スポーツドリンクはスポーツをやるなら効果的ですが、応援する人はかえって肥満の元になりますので控えましょう。また、よくコーラは骨をもろくすると言いますが、スポーツドリンクはそれ以上にもろくします。
4.体温を下げる工夫を
一般に知られるように発汗は体温を下げる効果があります。体温の上昇は運動で発生した筋肉熱によるものです。その熱を受け取った血液が皮膚表面に達し、同時に汗を出して熱で蒸発させ、その気化熱が体外に放散することによって体温を下げるのです。
この筋肉熱が過度になると熱を逃がすために皮膚に向かう血液量が増えてしまいます。そうすると筋肉を動かすために体内部を移動して働くべき血液の量が相対的に減ってしまいます。熱放散を外部から助けてやることによって、熱中症予防効果を高めると共に運動能力の低下を防ぐのです。
・休憩中は衣服をゆるめる。
・冷やしタオルなど利用して体を冷やす。効果的な方法は後述します。
・帽子や手ぬぐいなどで直射日光を避ける。テントなどの日影で休む。
・サングラスで目を保護する。
5.熱中症の救急処置
冷却は皮膚を直接冷やすのが正解と思っていたら間違いです。
下表のようにやってください。
以上、おおまかですが熱中症の基礎知識と手当のしかたを述べました。
上記説明は(財)日本体育協会発行の「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」を参照しています。詳しく知りたい方はここをクリック。