障害者・患者九条の会集い 和歌山結成14周年(朝日新聞・和歌山 2020.06.29)



 視覚・聴覚・精神などさまざまな障害のある人でつくる「和歌山障害者・患者九条の会」が28日、結成14周年の集いを和歌山市ふれ愛センター(末広町5丁目)で開いた。「憲法九条を守るわかやま県民の会」代表運営委員の坂本文博さんが講演した。
 「九条の会」は2006年に設立。「障害者は平和でなければ生きていけない」として、障害者の権利や国際平和に関する勉強会などを開いてきた。
 この日は約20人が参加。坂本さんは、緊急事態条項が歴史的にどのような惨事を招いたのかを、戦前のドイツや治安維持法下の日本を例に解説。コロナ禍のなか、緊急事態条項を導入する改憲への動きについて、「災害にしろ、原発事故にしろ、コロナ対策にしろ、必要なのは日ごろの備え。保健所や病床の数を減らしてきた政府の準備が悪かったことが問題だ。緊急事態条項で国家権力が独裁的にふるまえば解決する問題ではない」と訴えた。(下地毅)