憲法集会 護憲派、安保法廃止1200万筆(毎日新聞・デジタル・東京都 2016.05.03)



 東京・有明の公園では護憲を訴える団体による「5・3憲法集会」が開かれ、約5万人(主催者発表)が参加した。民進、共産、社民、生活の野党4党トップも出席。市民らは「戦争法廃止」「9条壊すな」と書かれたプラカードを掲げ「憲法を守れ」と訴えた。



 新聞記者として太平洋戦争の取材経験を持つ101歳のジャーナリスト、むのたけじさんは車椅子で登壇し、「戦争は始めたら止めようがない。会場は若者のエネルギーがみなぎっている。とことん頑張りぬこう」とアピールした。

 学生団体「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー、奥田愛基さん(23)は「憲法の主権者は私たち自身。70年の不断の努力が支えてきた。憲法に書かれている言葉は大昔の人の言葉ではなく、私たちの言葉だ」と主張。浅倉むつ子早大教授は「現政権はルール無視を繰り返し、堕落している」と安倍晋三政権を批判した。

 集会では、安保法制に反対する「戦争法の廃止を求める2000万人統一署名」が1200万筆に達したことも発表された。

 集会に訪れた東京都台東区の僧侶、小林要子さん(37)は「政権が右傾化し、このままでは戦争をしてしまう危機感がある。憲法を守りたいという思いを強くした」と話した。妻、長女と一緒に参加した横浜市の看護師の男性(33)は「憲法9条は日本にしかない。子供の未来のためにも憲法は変えたくない」と言葉に力を込めた。【山崎征克】