朝日新聞和歌山版 2022年9月19日付



「安倍氏の国葬 私たちは反対」
和歌山駅前で訴え

 JR和歌山駅前で16日夜、リレースピーチ「私たちは、安倍氏の『国葬』に反対です」があった。「銃撃は痛ましい」「亡くなった人を辱める気はない」が、それでも―― 。参加者60人のうちの6人が反対の理由を語った。
 琴浦龍彦・県地評議長は「法律を準備して基準を明確にし、国会で議決して予算を措置するべきだった」と話し、これらのいずれもが欠けていると批判。阪本康文弁護士も「閣議決定だけなら恣意的に決められてしまう」と指摘した。
 安倍晋三氏の政治姿勢への批判も相次いだ。西口昌世・新日本婦人の会県本部常任委員は「今すべきは統一教会(現世界平和統一家庭連合)との関係を明らかにすることだ」。伊藤宏・県平和委員会代表理事は、安倍氏が街頭演説で「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と語ったことを取りあげて、「異を唱える人を『こんな人』あつかいした人のために税金を使われたくない」と話した。
 「特定の個人を特別にたたえること」「神格化につながる」という国葬批判もあった。裏野勝也・和歌山平和フォーラム代表は「国葬をすると、安倍氏について公平・公正な評価・議論ができなくなる」と話し、松坂美知子・元和歌山市議も「弔意を強制するなと言い続けていく」と語った。(下地毅)