『センゴクプー』大阪公演を終えて
(2003.5/11)

『センゴクプー』の東京公演が終わり、大阪公演が始まる前に、私はどうしてもレポが書きたかったの。きっと、東京公演で味わった感動と、大阪で味わう感動が違うと思っていたから。今、自分の東京千秋楽公演のレポを読み返してみて、急いで書いたから、粗削りなんだけど、それなりに自分の気持ちは出せたかな?って思ってる。大阪は感想として残しておくことにしました。

大阪はね、みんなとってもエキサイティングだった。表現が大胆になって、嵐山が雪那にセクハラするシーンとか、ヌゥベンのテンションの高さとか、回を重ねるごとに大きくなっていったの。大阪と東京の一番の違いは、一幕の最後に大野くんが『WOW!』を歌う時、途中で客席に降りて来て、通路を走りながら歌うところかな?初日はびっくりして、みんなかなり引いちゃってた。でも、この演出でかなり盛り上がってたのも確かかな。けれど、興奮した前の席の人が大野くんに駆け寄ってパニックになって行くのもエスカレートして行ったのね。途中から治っち(田口さん)が、大野くんをガードして、一緒にもみくちゃにされたり。そんな時、舞台の上の竜巻さんは、心配そうに大野くんを見てて「何かあったらオレが行くゾ!」みたいなお父さんのような視線をいつも送ってたのが印象的だったな。5月10日からだったかな?大野くん、降りるのを辞めたの。期待してた前の方のお客さんは気の毒だと思ったけど、私は少し安心したのね。やっぱり、最後の最後に、大野くんとか、治っちとか、お客さんが怪我でもしたら、こんなにステキな舞台にキズが付いてしまうもんね。自分が前の方に座ってた時は近くで大野くんを見ることができて喜んでたのに、こんなことを書くのは偽善っぽくてヤなんだけどね。でも、やっぱり大野くんは王子様だから、私たちの中にはガラスのバリアが1枚あって欲しい。手が届きそうで届かないっていうところにいて欲しい。ハラハラドキドキさせないで欲しい。

ヌゥベンちゃんとのやり取りのところはセリフが追加になってたっけ。最後に風助が刀をヌゥベンに返して一揆に行った雷蔵を助けに行くという場面。「お前は貧しい国に武器を売るのか?」と風助がヌゥベンに迫る場面なんだけど、「答えろよ、ヌゥベン!」と更に迫って行くセリフが追加になってて、この時、いつも風助は涙ぐむの。この場面から、白い襟巻きを首に巻いて立ち去る風助の姿を見送るヌゥベンまでが、すごい感動を呼びました。

10日の公演が終った時、大野くんが「明日は千秋楽なので、セリフが変わってもいいかなって思ってる」「やっぱり、きだっちに怒られるからダメだけどね」と言ってたんだけど、千秋楽公演はほんとにどんどんアドリブが入って、あの竜巻までが雪那の胸を触るというアドリブまで披露。さすが役者さんの千秋楽は違う〜!って、感心したの。しぐれさんも雷蔵さんも雪那さんも嵐山さんもヌゥベンちゃんも、そして大野くんもとっても自由に、最後の公演を楽しんでいるように見えました。でもね、一つ一つの場面、“これを見るのは最後なんだな・・・”て思うと、何でもないシーンもギャグのシーンも涙が出て止まらなかった。“これを演じるのも最後なんだな”って大野くんも思ったりするんだろうか?って考えると、またまた泣けちゃって。最初に出演者のクレジットが出るシーンの笑ってる大野くんを見て泣いてる私はかなり怪しかったと思う。千秋楽はアドリブも交えながら、それでもほんとにきちんと風助を演じてくれました。

本編が終ると一斉にスタンディングオベーションになって、会場全員が立ち上がって拍手を送ったの。すごい拍手だった。真ん中で客席にお辞儀をする大野くんが眩しくて、「おめでとう。良かったね」って叫びたかった。他の役者さんも涙ぐんでて、公演が終るってこういうことなんだなって実感した。『WOW!』を歌った後、キメは出演者全員でセクシーポーズ!指をくわえた大野くんが可愛くてね〜。セクシーポーズじゃなかったよ(爆)。でも、みんなでセクシーポーズ取ったりして、ほんとに仲良しなんだな〜って感じて、気持ちが暖かくなったの。その後は東京の千秋楽と同じようにヌゥベンちゃんのナレーションで『役者紹介』が追加されたの。大野くんは最後に「今日は千秋楽だ。このまま終るわけにはいかないぞ!」と見事な殺陣を披露してくれました。最後に「座長の大野くんに一言!」ってマイクを回され、
「最高です!やった〜!どうだ〜!」とほんとに満足そうに挨拶したの。

その後、カーテンコールに次ぐカーテンコール。1回目はくーにゃんとの2人トーク。2回目のカーテンコールは大野くんだけ出てきたけど、喋ろうとしたら、マイクが入ってなくて、会場に突然『とまどいながら』のイントロが流れたの。大野くんもびっくりしてて「え?え?」って感じだったんだけど、ここで、きださんのメッセージが流れたのね(きださんのメッセージの内容は発砲のきださん日記にありますので参照してください)。これを聞いて大野くん、たまらなくなって涙。その後共演者のみなさんが登場して大野くんを囲んだの!!!!!!!!!大野くんはくーにゃんに抱きついて泣いてた。「・・・きたないよな・・・」ってつぶやいて。きださんのメッセージも、役者さんからの花束も大野くんには内緒だったのね。大野くん、こらえてた涙を流しながら、「恵まれすぎです・・・」って・・・。今回は何もかも恵まれましたって・・・。次のカーテンコールはカメラを持って来て、「思いでを作ろう」って客席をバックに写真を撮りました。(雑誌に載せるそうです) 最後に大野くん1人で登場して三本締めで笑顔を見せてくれました。

ひとつひとつ、自分が成長していくのがわかるって言ってた大野くん。次の作品は、もっといいものにしたいって、力強い言葉を聞かせてくれました。今回こんなに共演者の方々に愛されて、恵まれて、大野くん、幸せだったね。きださんのメッセージと、共演者の役者さんに囲まれて泣いてる姿は“大野智”っていう20歳すぎのひとりの若い役者に見えた。そこには“風助”もなく、“座長”という重たい責任もなく、“アイドル”であることもなく、一人の役者として、仲間と共に公演を終えた感動を味わってる大野智っていう人に思えた。そんな若い役者をねぎらってくれるスタッフや共演者のみなさんの、大野くんに対する愛情がひしひしと伝わって来て、感動せずにいられなかったし、大野智っていう人がこんなにみんなに大事にされた事が嬉しかった。きっとね、大野くんは愛されるに値する人間なんだよ。いつだって、優しい人が大野くんの周りに集まるのは、大野くん自身が優しい人だからなんだよ。

大阪公演が終ってから、ずっと私の心の中は暖かで、幸せでいっぱいなの。大野くんの風助さんを思い出すと、胸の奥があったかくなる。だから私も大野智っていう人を愛さずにはいられない。

<センゴクプー>千秋楽おめでとうございました。


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