MIKAの『センゴクプー』レポ
2003.4/27(東京千秋楽)

はじめに大野くんが舞台で『センゴクプー』をやるって聞いた時、いったいどういう内容なのかぜんぜんわからなかったの。題名からその内容が全く想像できなかったから。それからネットで『センゴクプー』を検索して色々調べて「こんな役、大野くんにできるのかな・・・」と、心の中では心配で心配で、初日をむかえるまで、ドキドキしてた。初日の前の日かな?公開稽古の様子がワイドショーに映って、それを見た時の衝撃ってすごかった。何がすごっかったのか、自分で言えないくらい感動しちゃって、早く見たくてたまらなくなって。その時はもう「大丈夫かな?」なんていう心配は跡形もなく消えてたの。(このレポを書くにあたっては、会場で売られているセンゴクプーの上映台本も参考にさせていただきました)

グローグ座って、とても狭いんだよね。『ピカ☆ンチ』の時に初めてこの劇場に来て、1階の後ろで映画を見ながら、この劇場で舞台をやったら、すごく近いだろうな〜。って思ってたの。席について、始まるまでの時間、舞台の上のセットを見ながらドキドキしてた。会場には嵐の曲がかかってて、セットの雰囲気と違うからなんだか変な感じ。そして曲が大きくなって、会場が暗くなるの・・・(何度目からか、ヌゥベンちゃんのアナウンスが流れるようになりました)

舞台の上の将棋の駒を倒して「やーっ!」と大野くん登場!!!!!! きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!! 大野くん・・・いえ、もうそれは「風助」なの。斬りかかって来る足軽をするすると、かわしていく風助。竜巻と雷蔵の登場で、すぐに舞台の中に吸い込まれちゃう。そのやり取りがとっても小気味よくて、大野くんがすっごくカツゼツ良くセリフを言ってるのはもうびっくりでしょ。今までこんなカツゼツのいい大野くんを見たことがないんだもん。昔からあまり喋る方じゃないし、言葉を内に秘めちゃうタイプだから、表に出て来ないことが多かった大野くん。それが「どうして???」って思うほどしっかりっセリフを言ってるのっ!私はまたまた大野くんの新しい才能と、努力に惚れ直したよ。一瞬で風助の世界に会場全体を取り込んで行った大野くんっ。ほんとにステキ!!!!!!!!!! 
「俺がアンタらに売ってんのは夢なんかじゃない。ケンカだよ。」と、ぐっと前を睨みつけて言うセリフ、ステキ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっ!!!!!!!! その後ナレーションが流れる時にくるっと後ろを向いて腰を落として両手を広げるの(←この時の大野くんの指先をチェック!)。前に向き直して一度身をかがめて、
「戦国乱世に逆巻く、その風の名は・・・」の後に片手をあげてすくっと立つ風助さんっ!ここで号泣〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっ!!!!!!!!! だってね、正面から見るとほんとに感動するよ。後ろに「センゴクプー」って投影されるんだけど、その前にコブシを上げて立つ大野くんの立ち位置、ちゃんと「センゴクプー」の文字の横に立ってるのっ!んでね、その時にピンスポットが大野くんに当たってね、んでね、両わきからプシューってスモークが出るのっ!!!!!!!!! すごくない?????? 主役だよっ。主役っ。小さな演出の中になんだか感動させる演出がちょっとづつ入っててね、立ち位置ひとつに私は感動したの。ライトの当たり方も大野くんの舞台なんだな〜って。大野くんが主役の、大野くんが座長の公演なんだな〜って。そう思うと、この素晴らしいテーマ曲をバックに、堂々と腕を上げてる大野くんが誇らしくて眩しくて、おまけに涙で見えなくなるし、ほんとに困ったよ。出演者の紹介のところも、シンプルだけどステキでね、この序章の部分は絶対見る価値ありっ!絶対見逃しちゃダメっ!

出演者紹介が終ると、風助の敵になる嵐山と雪那のシーンです。女でありながら嵐山のおかかえ軍使となっている雪那。雪那役の吉野きみかさん、一度MCの時にジャージで出てきたんだけど、美人はジャージを着てても美人なの。きみかさんのお芝居は映画でしか見たことがなくてよくわからなかったけど、回を重ねる事に上手くなっていった気がする。千秋楽のきみかさんはほんとに迫力があったもん。嵐山が雪那にセクハラするシーンがあるんだけど、東京の千秋楽では、最後の「キツネ」の格好を直す時に、嵐山が雪那に抱きついてました(爆)。これにはびっくり!嵐山役の山本さん、あの憎々しいキャラは最後まで憎々しくて「役者だな〜」と思わせてくれました。

そして再び風助登場。雷蔵とのシーン、殺陣のところで風助が出したのは「しゃもじ」剣じゃなくてしゃもじを出して立ち回る大野くんがステキなの〜〜〜〜〜〜〜っっっっ。しゃもじをこんなに上手く扱えるのって大野くんだけだわっ!!!!!!!!! そこにしぐれ役の西牟田さん登場!このしぐれ、大好き。あの演技は実力派の西牟田さんしかできないと思う。演技だけじゃなく、あの動きもすごい。西牟田さんのファンになってしまいました。しぐれは雷蔵を好きになってしまいます。そこに竜巻一派も加わって、コミカルなシーンが続きます。どういうわけか、雷蔵を気に入ってしまう風助。「俺と一緒にいたら楽しいよ。俺と来ない?」って、言われたい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!! 行きますっ行きます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっ!!!!!!!!! しぐれじゃないけど、女忍びになって、風助さんの影となり、楯となり、ずっとついて行きます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!! たとえ伊賀出身でもそんなこと関係ないわっ。甲賀の風助さんについて行く私はまるでロミオとジュリエット・・・(完全な妄想)。は、いけないっ!レポが進まないっ!セリフがないシーンでも大野くんはとっても表情豊か。雷蔵の刀を後ろから押して竜巻のお腹に当てるところとか、雷蔵の手を引っ張って行くところとか。ちゃんと演技してるんだよね。そんなとこにも涙する私・・・。それからシーンは変わって嵐山のお屋敷です・・・

嵐山のところでは、ヌゥベンと嵐山、雪那、風助にしてやられた竜巻のシーン。ヌゥベンちゃんのテンションの高さはすごくて、ほんとに面白い。同じギャグを何度聞いても笑わせてくれるのって、すごいと思うよ。日記を読むヌゥベンちゃん。お芝居が進むにつれて、アドリブのギャグも取り入れられて、毎回とても面白くなってるの。払えない税の代わりに農民の女を連れて行こうとする足軽に「あの子、俺に譲らない?」と持ちかける風助。このシーン、3つの壺のどれにサイコロが入ってるか当てるものなんだけど、「俺が勝ったらあの子はもらうよ」って風助が言うの。きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっっ。もらって〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜もらって〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっ。私ならいつでもOKよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!! こんな風に、風助さんに助けてもらいたいっっっっっっっっっっっ(完全妄想2)。はっ、レポが進まない・・・。ここでのアドリブて私が見たものでは、「あんたらが勝ったら金4枚とピノでどう?」ってピノの箱を懐から出したの!勝負してる間もピノの箱を壺の横に置いてました。また別の日は、壺の中のサイコロが無くなってないといけないシーンなんだけど、一度失敗したことがあって、壺を上げると、サイコロがあったのね。大野くんはすぐに「さっ、本番行こう!」って、何事も無かったようにちょっと前のシーンからはじめました(爆)。機転が利くっていうか、頭がいいっていうか、こういうところ、アタフタしないのが大野くん、すごいのよ〜〜〜〜〜っっっっっっ。足軽さんも「ヤツは1回負けてるしな」とアドリブ連発!クスクスっと笑いながらお芝居を続ける大野くん。この後は、ちゃんと成功するのか、会場の空気も出演者の空気も変な緊張感で張りつめてて、成功した時は会場全体がほっとして、このお芝居にみんなが参加してるっていう何とも言えない一体感が心地よかったの。やっぱり生のお芝居っていいのよね!

その勝負の途中で雪那と竜巻が登場。雪那に土下座しようとする風助を止める雷蔵。雷蔵をかばう風助がまたまたかっこいいのよね〜っ!「理不尽な力に屈しない男になりたいんだろ?だったらそんなことするな」と雷蔵に言う風助の顔とセリフが男っぽくてステキなの!!!!!!!! 初日の時はここでも号泣。そのセリフまわしっていうか、男らしい顔っていうか、感動感動。雪那との「荒野のふたり」対決。雪那と2人しゃもじを奪い合いながら、なぞなぞをする時の風助の動きがほんとに風のように軽やかで、側転したりするんだけど、ぜんぜん呼吸も乱れないの。ここで「ふだん柔らかくて、いざという時かたくなるのは?」っていうなぞ解きの答え「ゲンコツ」を竜巻さんが風助さんに確認する時に「げんこちゅ?」と言って、顔を覗き込んで、大野くんを笑わせるの。いつかのカーテンコールの時に「みんなにわからないように「げんこちゅ?」とか、いろんな事を言って笑わせるから、密かにしゃもじで叩いたりしてるんですよ」て大野くんが言ってました。竜巻と風助。敵の役だけど、ほんとはすごく仲良しなんだよね!千秋楽の日も「げんこちゅ」で大野くんが笑ってて、竜巻さんを叩いてました。このシーンの後に会場から農民が一揆の体制で登場。「やめろ!」と止める風助。ここからがすごいのよ。
「侍の戦いが戦と呼ばれ、民百姓の怒りが一揆と呼ばれるのは何故だ?なぜだっ?」と詰め寄る風助。もうここで感動の嵐。だって、大野くんが真ん中でスポット浴びて、こんなセリフを言ってるんだよ!いつも飄々と、侍を口でやり込めて、世あたり上手みたいにひょういひょい生きてきた風助が、竜巻、雪那、ヌゥベンに対して初めて見せる怒りの言葉。本当の人の生きる道をみんなに訴える風助の姿は光り輝いてるの。この、きださんの脚本がまたいいのよね〜。(涙)「何故だ?なぜだーっ!」って2回繰り返すセリフ。心に「これでもかっ!」ってずっしり響く。最後に風助が「俺の声、俺の声その心に響いた者あらば、共に立ち上がり、歌うのだっ!」って言った後に嵐の『WOW!』が流れてしゃもじがマイクになり大野くんの生歌が!大野くんが舞台から「みんな、立って立って」とジェスチャーし、会場のみんなが立ち上がって『WOW!』を熱唱!かっこいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!! 歌ってる時は風助が大野くんになる時。「3階見えてるか〜?」て叫ぶ大野くん。その盛り上がりってコンサートみたい。役者のみなさんも色んな道具を持って、『WOW!』でシャウト!ここで1幕が終るんだけど、風助のセリフに泣きながら、歌でシャウトしたりと、あっという間の1幕でした。嵐の『WOW!』が出てくるとは・・・。さすがきださん・・・。

<2幕>
2幕のはじめに、風助は衿が真っ赤な青い着物を着て登場!きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!! これってワイドショーでも着てたけど、この真っ赤な衿がなんだか色っぽくて、ドキドキするんだよね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっ。その着物を羽織っての隠れ家のシーン。雷蔵の昔話を聞いてる風助ってとっても優しい顔をしてるの。「どうしてオマエは刀を持たないんだ?」の雷蔵の質問に「・・・本当に強くなるため・・・」ってつぶやく風助の表情。そんなひとつひとつがとってもいい顔してるんだよね(涙)この場面では、村人からのプレゼントってことで雷蔵が野菜の入ったカゴを持ってくるんだけど、その中にコカコーラも入ってたりするの(千秋楽ではピノも入ってた)そのコカコーラを飲みながら「コカコーラは大事だよ」って言う大野くん。(千秋楽では「コカコーラとピノは大事大事だよ」って言ってた)雷蔵は「どちらも次はちゃんと映れよ」って言うのよね〜(爆)いつかのカーテンコールで大野くん、「ほんとにいじめるんだから。あれはね、何度も撮ったんだよ。「はっ」とか「えいっ」とか言いながら。でも色んな事情であんな風になっちゃったんですよ。」とコカコーラのCM事情を話してました。ほんとに一瞬だからね〜。でも憧れのコカコーラのCMだからね!やっぱりすごいよっ!・・・ってまた話がそれちゃったけど、そんなセンゴクプーの隠れがに尼に化けた雪那、なぜかヌゥベンちゃん、公家に化けた嵐山がやって来ます。全員風助を仲間に取り入れたいとやって来るんだけど、ここでまた泣くんだよね。ここは風助のセリフの多さ。そして、嵐山との言葉での対決が見どころなの。
「誰が天下を掌握しようと世の中はこのままです」という嵐山に
「キリのない力比べはどこかでスパと切らなきゃ」ってくだりから、
「なら、力で人を押さえようする人間に抗う人間も絶対いなくならないぜ。」
っていう怒濤のセリフ。
・・・・・・・・・・・・かっこいい・・・・・・・・・・・・・
殺陣だけじゃないんだよね。このお芝居。この長ぜりふと、その中に含まれる深い意味。普段使わない言葉、ひとつひとつが胸にぐっと来るのは演じてる役者さんの魂がこもってるからだと思うの。この「センゴクプー」っていうお芝居の中のメッセージが大野くんの、風助の言葉になって、心の中にどんど入って来る。。。もうその一つ一つがぐいぐい心を締めつけて、ここで私はいつも号泣してしまうの。ほんとうにこれが大野くん?嵐の中で一番年下の顔してすみっこにいるような大野くん?いいえ。もうそこにいるのは「センゴクプー」の風助なのです。

農民の中に雪那が紛れ込み、しぐれと雷蔵を上手く操って、農民の一揆の総指揮をセンゴクプーがとることになってしまいます。その雷蔵を止めようとする風助。これがね〜、またかっこいい!「侍のマネをして刀振り回してもしょうがないだろ?」っていうところの「しょうがないだろ?」のセリフのイントネーションにグッと来るのは私だけ?う〜ん。多分ね、大野くんが普段使わないセリフとか、イントネーションだから、新鮮で心に残るんだよね。そしてここでもきださんの絶妙のセリフが・・・!「お前、お前!」と雷蔵を呼ぶ風助。「お前が人を斬るのは何でだ?何でだ?」と2度のセリフでインパクトも二倍!きわめつけは「剣は人を突き放すもので人を引き寄せるものじゃないっ。だから怖いんだって!」っていう風助の言葉。表情も言葉も迫力なのっ。「どうしても行かせたくない」雷蔵を止めるために自分が楯になる風助。みねうちにあって、倒れる風助の回想シーンは、甲賀の忍びでお姫さまを守っていた自分を思い出すのです。ここで大野くんが刀を持っての殺陣を披露。すっっっっっっっっっっごくステキっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!! 姫を守る風助が刀を持って敵を倒していくシーン。大野くんの殺陣は音がしないの。どんなに激しく立ち回ってもドタドタ音がしなくて軽やか。そして完ぺきなのよね〜。こんなにかっこいい舞台ははじめて。おおのく〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んっっっっっっっ(号泣〜)

回想シーンの後、ヌゥベンちゃんが登場。テンション高い相変わらずのヌゥベンちゃんだけど、ここでの風助との会話も感動的。
「人を救う教えを説くあなたが人を殺す武器を売るのか?」
「この世には、豊かな国もあれば、貧しい国もある。お前はその貧しい国に銃を売るのか?貧しい国に銃を売るのか?」大野くんの瞳が潤んでキラキラしてるの。生きるために剣を使ってくれと言うヌゥベンの言葉に、剣を腰にさして懐から白いマフラーを出し、首に巻く風助。くるりと後ろを向いて去っていく風助に「主よ、風助に神のご加護を!」と叫ぶヌゥベン。泣き所がいっぱいでたまらないっ。笑ったり泣いたり忙しいの。けどね、白いマフラーを出して首に巻いて戦いに出かける風助って凛々しくてめちゃめちゃかっこいいのよっ。ヒーローって、こういう人のことを言うのね。こういう人がほんとのヒーローなのねっ。(涙) 雪那の手下につかまった雷蔵としぐれを助けるために土下座する風助。一度土下座して、「もっと深く!」と雪那に言われ、2度目の頭を下げる時に前を向いてちょっと笑う風助の顔がステキなの〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっ。嵐山と竜巻も加わって、風助、雷蔵、しぐれ、雪那を殺そうとする嵐山。助けに入るのはヌゥベン。風助は4人を逃がし、1人で嵐山と戦うことになります。竜巻との最後の勝負でも剣を抜かずしゃもじで戦う風助は最後の嵐山との勝負も剣抜きません。嵐山が抜いた剣を口で受け止める風助。後ろ向きに受け止めてくるっと前を向いた風助の口に刀が!
「俺は腕は立たないが、口は立つんだ」
っていう決めセリフ!ここで全身鳥肌なの〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!! この時のセリフを言う大野くんの目がねっ。何とも言えない、書けないくらいステキでね。風助になりきってる大野くんがね。凛々しくてステキなのっ。おおのく〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んっっっっっっっ。この場面をワイドショーで見たときの感動と、生で見た時の感動は絶対忘れませんっ!私はここが一番の見せ場だと思ってますっっっっっっっ!!!!!!!!!!  結局最後まで剣を抜かなかった風助。その風助に足軽たちが斬りかかって、場面が変わります。

最後の場面。逃げてきた雪那達が力なく座っているところです。しぐれとヌゥベンが励ましても元気のない雷蔵と雪那。「どうして私を助けてくれたんだろう」とつぶやく雪那にヌゥベンが「気に入ったからですよ・・・」と説いていきます。そんなヌゥベンちゃんのセリフに風助の顔が浮かんで、切なくて泣けるの。風助が命掛けで守った仲間があなた達なんだと言うところで顔がくしゃくしゃに・・・。そこへ風助を連れて竜巻がやって来ます。生きていた風助。でも、言葉が出ない。襟巻きを取ると、のどに深い傷が!(ToT) 刀を抜かず、言葉で戦って来た風助が、言葉を失ってしまう・・・。雪那は風助に「普段柔らかくて、イザとなるとかたくなるものはなんだ?答えろ!」と何度も何度も質問するの。その問いに風助は雪那の刀を抜き、後ろを向いて、文字を書き始めるのです。

・・・・・・マダマダ・・・・・・・

刀を捨てた風助が自分の両手をじっと見て、みんなに手を広げて見せながら「マダマダ」の文字を首で差します。「自分にはマダ“手”があるんだよ」というように・・・。そしてぐっと手を握りしめてこぶしを高く上げるのです。爽やかに笑いながら・・・。END

もうたまらなくてね、ずっと泣いてました。言葉が出せず、手を広げてみんなに自分の書いた文字を示す風助が、あのプレゾンの「kare」とだぶっちゃって。。。「俺は何も無くしてなんかいないよ」っていう風助の心が切なくて・・・。一度場面が暗くなって、明るくなった時は出演者が頭を下げてるの。そこから大野くんが一人一人を指さして一人一人が挨拶。最後に全員が大野くんをさして、大野くんが深々とおじぎします。そして会場に向かって、大野くんを中心に挨拶をするの。ずっと泣きながら手を叩いてて、前楽の時はスタンディングオベーションもおきました(松本くんが来た時もあったけど)。その後いったん退場するんだけど、もう一度出てきた時は喋れないから春画の後ろに「今日はありがとうでした。大野」と書いたものを見せます。次のカーテンコールで出て来た時は嵐山さんに促され、マイクを持って、再び『WOW!』を歌うことに!ここでは、初日からどんどん出演者の役者さんとの仲良しぶりを発揮。竜巻さんにマイクを渡したり、治くんを紹介したり、「セクシーダンス〜」とか言って躍らせたり、いつもいつも楽しんでました。千秋楽のカーテンコールはこの歌の後にヌゥベンちゃんのナレーションが流れ、千秋楽特別企画「役者紹介」がありました。役者さんが次々登場して、殺陣を披露し、名前を呼ばれます。大野くんも刀を持って登場「今日は千秋楽だ。このまま終るわけにはいかないんだよっ!」と殺陣を披露して「大野智」と紹介されました。この時にパーン!と銀のテープが会場に飛びだし、センゴクプーのテーマが流れます。最後に、きださんも登場!きださんは風助をマネて口をパクパク。言葉はありませんでした。この後のカーテンコールで、大野くん、竜巻さん登場。「おーちゃんです!くーやんです!」と挨拶。この2人、ほんとに仲良しなのよね。「千秋楽までにバク転をマスターさせます!」と言ったり。。。(大阪までにはマスターするかな?)大野くんの挨拶の後きださんも登場。

この時ね、きださんが
「今回、大野智というあらたな才能と出会って、このお芝居も評判が良くて・・・大野くん主演で新作書くか!」
って言ってくれたのっっっっっっ!!!!!!!!!

きださ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んっっっっっっっっっ。(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)(ToT)

大野くんがこの時きださんに抱きついたのっ!ここで号泣〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!!!!! きださんが大野くんのために大野くん主演で「新作」を書くって言ってくれたってことが、どんなに嬉しかったかっ!そして大野くんがどんなに嬉しかったか!どんなほめことばよりもこの言葉が嬉しかったか!嬉しくて嬉しくて、泣きました。思いきり。大野くんもきっとこの言葉が嬉しかったんだと思う。この後のカーテンコールで、大野くん一人で出て来た時は、もう言葉が出ないでうつむいてたの。顔を隠して「ダメだ・・・」って・・・。すごく泣いてて。言葉にならない大野くんを気づかって、竜巻さんがハンカチを持って出てきてくれたの。それから竜巻さん役の工藤さんは、涙目で、大野くんの側にじっといてくれたのね。大野くんが心配でたまらないちう感じだった。工藤さんとはほんとに仲良しみたいで、きっと兄弟みたいな関係なんだろうな〜。泣いてる大野くんを助けようと出てきてくれた工藤さんだけど、泣いてる大野くんに何も言えなくて、心配そうに、横でじっと見てるの。それもちゃんと一歩引いて側にいてくれて、真っ赤な目をしてた工藤さん。私はその工藤さんを見ててまた泣けた。大野くんは「今回はほんとうに役にも恵まれて、周りにも恵まれて、怪我もなく終れたことが何よりも・・・宝です」って一生懸命言ってくれたの。こうやって、素直に泣ける大野くん。プレゾンの時の千秋楽もそうだったけど、感動したことに素直に泣ける大野くんが私は好き。涙を隠そうとしない大野くんが好き。最後にもう1度カーテンコールで出てきてくれた大野くん。「もう無理だよ」って言って「ほんとに宝になりました。最高でした。」と言って何度も何度もバイバイをしてくれました。こちらの方こそ「センゴクプー」という作品を、「風助」という宝をもらったよ。ありがとう。大野くん!

この「センゴクプー」というのは「戦国・風」と書くように、戦国の中の一陣の風っていうテーマです。物語りは、けしてハッピーエンドではないの。主役の「風助」っていう男も、テレビに出てくるようなヒーローではないの。面倒な事には巻き込まれたくない、一匹狼だった風助が、雷蔵という忘れかけた昔の自分のような純粋な男や、女でありながら男として戦う雪那たちに出会って、大事な事を思い出していく・・・。それが一つのヒーロー物語りになる・・・。私はそう解釈しています。正しいこと、自分の信じていることをしても、最後に声を奪われてしまうという、理不尽な結果がとても切なくて哀しい。圧倒的な力の前では、こんな卑劣な生かされ方を強いられてしまうことになる。でもね。そんな現実に屈しなかった風助。刀が無くても、声が無くても、マダマダ「手」があるんだぞ!っていう希望を周りに示した風助。「俺もマダマダだな・・・」っていう言葉が、言わなくても聞こえるような終り方でした。そんな笑顔が「戦国を駆け抜けた一陣の風」。まさに大野くんは「戦国・風」でした。

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