シネマ・2
【パニックルーム】
”パニック・ルーム”、そこは世界一安全な場所のはずだった… |
ニューヨーク・マンハッタンの高級住宅地。 離婚したばかりのメグ・アルトマン (ジョディ・フォスター)と、 10才の娘、サラ
(クリステン・スチュワート)は4階建て、エレベーター、 パニックルームつきの豪邸に引っ越した。 そして、母子の新たな生活が始まったその晩、事件は起こった。
パニックルームとは”いざという時に逃げ込める完全防備の部屋”の事なんだそうです。 約二時間あまり、退屈なく見終りました。 が、欲を言えばもう少しストーリーに新しいものが欲しかった。 侵入者達にもっとパニックルーム内の母娘を追い詰める冷徹さがあれば なんとも中途半端な悪人達でした(笑) 又、娘が持病があると言う設定も。。。ねぇ〜? ラストも予想した通りだったし・・・ハラハラドキドキはあまり期待はできません。 しかし、戦う女性は凛々しくて良いですネェ〜♪ ジョディーの胸が妙に大きいなって思ったのですが。。。彼女は撮影中妊娠していたみたいです(笑)
私、パニックルームなるものはご免こうむりたい・・・これが見終わっての素直な感想です。 さて、貴方はどうかしら。。。。??
(2002年アメリカ映画)
【ラッシュアワー2】
香港警察のリー警部(ジャッキー・チェン)とロサンゼルス市警の刑事ジェームズ ・
カーター (クリス・タッカー)が、バケーションのために香港に到着するところから
物語は始まる。 アメリカ大使館で爆発が起き、超精巧なニセ札「スーパービル」を密造する組織を調
査していた 米国関税官2人が犠牲になった。香港警察はこの爆破事件を計画 した主犯格が、 香港マフィア「トライアッド」の指導者リッキー・タン(ジョン・
ロー ン)であると目星を付け、 リー警部を送り込む。こうしてカーターも意思に反して事
件に首をつっこむハメとなり、 優雅なバケーション計画はもろくも消え去ってしまっ た…
もう面倒な事は考えないで、この能天気な二人のおバカぶりを楽しむしかありません!!
ジャッキーの”アクション”とクリスの”機関銃のような喋り”健在!!!
面白さは前作以上です。 なんと言っても二人の息がピッタリで、掛け合い漫才のようなリズムがあり楽しさ倍増です。
ジャッキー映画のお約束ラストの”NG集”。。。。良いですね、出演者達の素顔が垣間見られて(笑)
他には、懐かしやちょっと太めになったジョン・ローン・・・・顔を少々いじりましたね(笑) 残念だったのはチャン・ツィイー 英語が出来ない為、台詞が極端に少なくあれでは単なる 気の強い東洋のカンフー女でしかないですね。 それに「グリーン・ディスティニー」や「初恋のきた道」で見せた輝きが 見られなかったのが実に残念でした。
(2001年アメリカ映画)
【コラテラル・ダメージ】
失うものは、もう何もない。愛するものはすべて奪われた!
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消防士のゴーディー・ブルーアー(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、 コロンビアのテロリスト“ウルフ”による爆破テロで最愛の妻と息子を亡くす。
昨年のテロ事件にあまりにも似ていた為、その公開が延期されていた作品。 ”コラテラル・ダメージ”とは”目的の為の犠牲”と言う意味。 昨年のテロ事件、その後のアメリカによるアフガン爆撃は まさにこの「コラテラル・ダメージ」ですね。 違ったのは、怒りに燃えるゴーディーが単身テロリスト達のアジトへ忍び込み 主犯である”ウルフ”を自分の手で捕らえようとした事。 コロンビアの密林、テロ集団のキャンプ……二転三転するストーリー展開は ハラハラドキドキの連続でした。 又、シュワちゃんが 何時もの超人的なヒーローではなくて、普通の消防士という設定も良かったと思います。 テーマが重いだけに荒唐無稽なものにしなかった事が成功していました。
ネタばれスレスレなのですが・・・・ この物語で一番怖かったのは・・・”お・ん・な”でした(笑)
(2002年アメリカ映画)
【マルホランド・ドライブ】
マルホランド・ドライブで車の衝突事故が発生。 たったひとり生き残ったものの記憶をなくした女(ローラ・ハリング)と 女優を夢見てハリウッドにきたベティ(ナオミ・ワッツ)。 やがてふたりは、仮にリタと名づけた女の失われた記憶を取り戻そうとする…
デビット・リンチの仕掛ける罠にまんまとはまってしまいました(笑) エンドマークが出た瞬間「もう一度見たい!」と思いました。 今度はもっと注意深く彼が提示しているであろう事柄を見落とさないから・・・・ 複数のエピソードは記憶を失った女リタと関わりがあるようなのだが、 それが具体的にどんな意味を持っているのかは映画が終ってもわからない・・・・ 彼独特の不条理の世界 リンチ自身にはこの作品の正解はあるんだそうです。 最後に紫の髪の女性が言う「お静かに・・・」 これは一体どういう意味なんだろうか? しかし、答えが出ないから魅力的って事もあるんですね(笑)
(2001年フランス、アメリカ作品)
【 アメリ 】
―幸せになる―
空想癖のある内向的な女の子アメリ(オドレイ・トトゥ)はモンマルトルのカフェで働いている。 そんな彼女が好きな事 クレーム・ブリュレのカリカリの焼き目をスプーンで壊すことと、 サンマルタン運河の岸で水切をすること、そして、周囲の人たちを今より 少しだけ幸せにする小さな悪戯を仕掛けること。 そんな彼女がポルノ・ショップで働くニノ(マチュー・カソヴィッツ)に恋をした。。。。
可愛くて甘くて楽しくてファンタスティックな作品です。 見ればきっとほのぼのと幸せになれますよぉ〜♪ アメリってあの「魔女の宅急便」の魔女見習いのキキのよう! アメリは魔女でも妖精でもないけれど・・・でも不思議な力を持ってる女の子。 その力は周りの人達を幸せにしてゆくのです。。。。♪ それはまるで幸せの波紋が広がるように
(2001年フランス映画)
【マグノリアの花たち】
アメリカ南部の小さな町を舞台に、 難病の娘(ジュリア・ロバーツ)を持つ母(サリー・フィールド)を中心に 6人の女性たちの愛と友情をきめ細やかに描いた作品。 出演者は他にシャーリー・マクレーン、オリンピア・デュカキス、ダリル・ハンナ トリー・バートンと超豪華版です!
トルービィ(ドリー・バートン)が経営する美容院が彼女達の溜まり場。 ここでの彼女達、特にウィザー(シャーリー・マクレーン)と クレリー(オリンピア・デュカキス)のバトルがとても楽しくて笑ってしまう!! 重いテーマなんだけれど彼女達の愛がそれを優しく包み込んでしまう そんな素敵な作品です。 彼女達のお喋りを聞いているだけでも元気になれますよ♪ 又、これだけの女優が出ているのに単なるオールスター物になっていない ところも素晴らしいと思いました。 兎に角、女性の方に是非見て欲しい作品です!!
ジュリア・ロバーツはこの作品の翌年「プリティー・ウーマン」で 大ブレイクする事になるのです。 そうそ、マグノリアって白木蓮の事ですって。 (1989年アメリカ映画)
【ビューティフル・マインド】
この映画の主人公ナッシュ(ラッセル・クロウ)は、人生の早い段階で驚異の発見を成し遂げ、 国際的な喝采を浴びようとしていた天才数学者。 しかし、彼の直感的な才気が精神分裂病という病に冒され陰りを見せ始め 。。。そして、病との闘いが始まる。
「ラッセル・クロウが天才数学者??これはミスキャストよ ・・・・彼に知性を求めちゃ酷だわ!」 これが映画を見る前の私の正直な思いでした(笑) しかし、彼は見事にその心配を裏切ってくれました! とてもナイーヴに複雑にナッシュを演じきっていたと思います♪ 後半にさしかかる頃の ”どんでん返し”はあの「シックス・センス」を彷彿とさせました。
そしてなにより、久しぶりに映画を見て泣きました、私。 晩年ナッシュが大学構内の喫茶室で、 尊敬のしるしとしてその場にいた人達が彼のテーブルに万年筆を置いてゆくシーン・・・ もう涙・涙でした(笑)
又、献身的な妻アリシアを演じたジェニファー・コネリがすっかり大人の女優になってたのにも驚きました。 この作品は今年のアカデミー賞の四部門(作品・監督・助演女優・脚本)に輝いています。
(2001年アメリカ映画)
【ロード・オブ・ザ・リング】
英国の作家J・R・R・トールキンのファンタジー小説「指輪物語」を
最新CGI技術で映画化した「ロード・オブ・ザ・リング」。
ストーリーは、世界を滅ぼす力をもつ指輪を巡り、
青年フロドら9人の“旅の仲間”が悪に立ち向かうアドベンチャー・ロマン「スター・ウォーズ」人気ゲーム「ドラゴンクエスト」などの原点と言われ
映像化は不可能と言われていたJ・R・R・トールキン原作の「指輪物語」を監督ピーター・ジャクソンがこの度三本の映画に仕上げた。
今回公開された「旅の仲間」そして「二つの塔」「王の帰還」と続くという。驚くべき事に三部作全て既に撮影済みとか。。。。
地球がミドルアースと呼ばれていた時代。
ホビット族の青年フロドは養父から秘密の力をもつ指輪を託される。
やがて彼は8人の仲間とともに悪の指輪を捨てるための旅に出る。
指輪の抹消・・・・その方法はただ一つ。
”ほろびの亀裂”の火口に指輪を投げ込むこと・・・・・。
約3時間の長丁場、観客を飽きさす事無くグングンと最後まで惹きつけてゆくストーリー運びの
巧みさには脱帽しました。
又、原作を読んでから見た方が、よりストーリーを楽しめるのではと感じました。
人間と魔法使い・妖精・怪物達がスクリーン狭しと暴れまわるファンタジー活劇とでも言いますか
CGなくしては実現できなかった映画ですね♪
子供も大人も充分楽しめる作品です。 (2002年作品)
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【ザ・ハリケーン】
男の名はルービン・カーター
”ハリケーン”と呼ばれた元ウェルター級チャンピオンである。
殺人罪にとわれ人種偏見の入り交じった裁判によって終身刑となり
一人の少年との出会いによって無罪を勝ち取るまでの物語。
実話であると言う事がズッシリと見る者の胸に迫ってくる。
主演はデンゼル・ワシントン
以前「マルコムX」でも実在の人物を演じたけれど
私はこのハリケーンの方がより好きである。
彼はこの役の為なんと27キロの減量をして
完璧なボクサー体型を作り上げていたのには驚きつつ感動した!!
又、ハリケーンと運命的な出会いをする少年レズラを演じた
ヴィセラス・レオン・シャノンの好演も見逃せない。
そして、連邦裁判所のサロキン判事を演じたロッド・スタイガー
が思わず拍手をしたくなる程 味があって良かった。
あれが”いぶし銀”のような演技というのであろうか!!
「真実は負けるはずがない」。。。この言葉が見終わって心に沁みてくる。(1999年作品)
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【ギター弾きの恋】
世界で2番目を自称するジプシー・ジャズのギタリスト、
エメット(ショーン・ペン)が口のきけないハッティ(サマンサ・モートン)と恋に落ちる。だが気まぐれなエメットは献身的な彼女を捨て自堕落な生活に舞い戻る。。。
破滅的な人生を送るジャズミュージシャンの生活をウッデイ・アレンらしいユーモアとペーソスを交えてほんわりと描かれてます。
浪費癖に盗癖があり博奕に大酒飲み、その上に女たらしとくる全くのダメ男をショーン・ペンが好演しています。
ブランチ役のユマ・サーマンの美しさにも眼をみはりますが
なんと言ってもサマンサ・モートンがキュートです♪
口がきけないという設定の為、表情と目の動き、そして全身で嬉しさ悲しさを表現していました。
その可愛い一途さがなんとも素敵でした。
これからが楽しみな女優です。
エメットとハッティの関係はフェリーニの『道』からの引用だとか。
しかし、あれ程の痛々しさ・悲しさはなくふんわりとした
仕上がりの映画となっています。
1999年 ウッディ・アレン監督作品です。
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【キッズ リターン】
シンジ(安藤政信)とマサル(金子賢)は高校の同級生。
マサルが兄貴分でシンジはその尻についてあるいてる存在。
二流校の落ちこぼれの二人。
その二人が一番熱中してたのは自転車の曲乗り。
その危うさとスリルを楽しむ二人・・・二人の明日を象徴するかのように
若者達の他愛もない悪戯、あせり、カライバリ、
若者達の怖さと幼稚さ、監督はそれを見る者の胸底にドスンと重さのある直球で見せてくれる。
そして
世間さまはよぉ、そんな綺麗なもんじゃないんだぜ!
ほらよ、大人ってのはこんなに汚いんだぜ!・・・と言いつつ
生きることの哀しさを若い二人に気付かせてゆく。。。
ラスト、懐かしい校庭で何時もやってた曲乗りをしながら
シンジとマサルの会話
シンジ「俺達もう終わりかな?」
マサル「馬鹿やろう!これからだよ俺達!」
私はこの台詞に泣いてしまった。。。。
そして、たけしの優しさが心にしみた。(1996年作品)
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【月とキャベツ】
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花火(山崎まさよし)は、かつて一世を風靡し若者のカリスマ的存在だったバンドのリードボーカル
突然バンドを解散し(曲がかけなくなった)山奥へ引っ込んで、
キャベツを育てながらの隠遁生活をしていた。。。
そんなある日、その山奥にヒバナと名乗る少女が現れ二人の不思議な生活が始まる・・
この作品を見た時、私は”山崎まさよし”がいかなる人物なのか全然知らなかった。
ただ劇中、歌を上手く歌うので「ミュージシャンなのかしら?」・・・この程度であった。
しかし、その自然な演技にまず魅了されました。
何のてらいもあざとさもなくスンナリと花火になりきってたように思います。
そして、ヒバナを演じた真田麻垂美の透明感あふれる存在は、
この作品に説得力をもたせていました。
夢をかなえるために月に運命を託した少女 ヒバナ。
そのヒバナによって癒されもう一度ミュージシャンとしてやってゆこうとする花火。
山崎まさよしの音楽がそんな二人の世界を優しく包む。 悲しいけれど静かで夢のある物語です。
ヒバナが映画の中で二着の白いワンピースを着ているのですが。。。
ダンスシーン、裾がなめらかに優しく揺れるのに見惚れてしまいました。
あの素材は何なのかしら。。。。いまだに?です。
”山崎まさよし”ってなんとなく香港映画の”陳小春”に似ているんですよね〜♪( 1996年作品 )
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【スタンド・バイ・ミー】
オレゴンの片田舎の少年4人が、好奇心から行方不明の少
年の死体を捜す冒険の旅に出る。たった2日間の12歳の夏の出来事を回想した物語
ベン・E・キングの『スタンド・バイ・ミー』にのせて
四人の少年達の姿が実に生き生きと描き出されています。
リーダー格のクリス、繊細なゴーディ、デブでのろまなバーン、
すぐ切れてしまうテディ・・・
それぞれが心に痛みを持っている少年達。
リーダー格のクリスを演じたリヴァー・フェニックスは
将来どんな俳優になるかしら?・・・と楽しみにしたものです。
ですから20代半ばで呆気なく亡くなってしまった事が実に残念です。
様々な体験を通して少年達は子供から
確実に青春の入り口に立った・・・12歳の夏の二日間。
最後、その後の少年達の事のナレーションが流れるあたりは
胸迫るものがあります。
「そうか・・・あの子達はその後そんな生き方をしたのか」と
彼等の事が妙に懐かしく、愛しく思えてくるのです。
冒険心の希薄になってる現代の子供達に是非とも見て欲しい一本です! (1986年アメリカ映画)
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【となりのトトロ】
このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。。。 |
もう余計な解説はいりませんよね♪
トット〜ロ・トット〜ロ♪。。。思わず口ずさんでしまうテーマソング
サツキとメイとお父さんと入院しているお母さんと。。。。
そんな家族が引っ越してきたオンポロ家の隣には見上げるような大きなクスノキの森が。。。。
その森にすむ変な生き物”トトロ”と出会い、胸躍る体験をするサツキとメイ。
どうしてなんでしょうね
この映画を見る度に胸が切なくなるのは。。。?
風景の生活の人々達の懐かしさからかしら。。。。?
雨になるとぬかるむ未舗装の道、ボンネットバスと車掌さん、電報、呼び出し電話、
タイル張りの風呂、井戸のポンプ、ラムネの瓶、木造校舎、、勝手口、
雨戸、蚊帳と蚊遣り線香、下駄、かつては身の回りにありふれてた物たち
そして、なにより人間の優しさ。。。。
心が洗われる作品・・・と言ったら言い過ぎかしら(笑)
余談ですが
うちの次男はいまだに”猫バスに乗ってみてーなぁ”と夢見ております(爆) 1988年作品
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【橋の上の娘】
愛に絶望して橋の欄干から、身を投じようとしている女アデル(ヴァネッサ・パラディ
)と仕事のパートナーである”的”となる女を捜している40過ぎのナイフ投げの男ガボール(ダニエル・オートゥイユ
)が橋の上で出逢う。
それはあまりにも運命的な愛のプロローグ。
いい男を見つけるとすぐ寝てしまうアデル。。。
しかし、ガボールとは性的な関係はない。
ガボールの投げるナイフの前に身をさらし、一投ごとの恐怖と安堵。そして、いつしかそれが深い快感となってゆくアデルの表情と鋭い眼差しで的のアデルを見据えるガボール・・
二人の間に官能的な空気が流れる。
ナイフ投げのシーンはどれも濃密でエロティックなものになっていてモノクロの映像がとても効果的に使われている。
光と影のコントラストの見事さ!
ラストは案外平凡なものですが、私はホッとしました(笑)
強烈な純愛物語とでも言っておきます。
監督は『仕立て屋の恋』や『髪結いの亭主』のパトリス・ルコントです(1998年フランス映画) |
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