夾竹桃毒もつ花の熱さかな

夏帯や明治女の一途さよ
知らぬ間に二の腕に痣 八月ゆく


次の世も君に出逢わん桜花
薄氷喪の帯きつく結びをり


すべるよに車走らせ秋に入る
旅立ちは木犀の香のみつる中


秋暑し透明グラスの天然水
コスモスと共に女等そよぎおり


恋しさを空に放てば秋暮るる
帯解けば木犀の香の零れをり