体力度で甲斐駒ヶ岳黒戸尾根を超えるといわれる笊が岳の日帰り登山に挑戦してみる。登山が体力的に厳しそうだが、自転車走行も往復で100km、累積標高差で1400mを超えるハードワークである。
■入山経路 甲府〜国道140号〜国道52号〜県道410号〜県道37号〜市道810号
■山域 山梨県・南アルプス
■メンバー 単独
■天候 晴のち曇
2:19 自宅出。走りだしは半袖では寒いくらい。目的地の老平には5:00前着の予定。身延町までは緩い下りである。
富士川沿いの国道52号では数多くのロックシェードを通過する。古いものは走行車線も路側帯も狭い。大型(しか走っていない)が高速で脇を通過すると戦慄を覚える。
3:59 国道52号の飯富で県道410号に入り街中を通過する。ここから上り。
4:30 角瀬トンネルの先、七面山入口で自販機の明かりに吸い寄せられる。最終かもしれないので飲料の消費分を補給する。
4:47 県道37号を奈良田方向に走っていて雨畑への分岐を見逃す。GPSを点灯するとかなり行き過ぎていて焦ってここに戻る。
雨畑地区を孤立させた有名な崩落個所はきれいに補修されていた。
5:06 雨畑湖半周。
5:09 着きました老平。
5:13 登山者用駐車場に人影無し。この時間では遅いらしい。
5:14 ネットでよく見るゲート写真。登山届のポストがあったので記入する。先に進むがいくらもいかないうちにダートになってしまった。
砂利道では無いので石をかわしながら乗ったまま行く。
5:27 でもパンクが怖いので自転車デポ。
5:38 登山準備完了。
ワイルドな林道である。
5:52 1か所あった林道の分岐。真っ暗だったら気をつける。指導標あり。
5:53 林道から登山道へ。
6:00 廃屋が数軒、暗ければ怖そうだ。
6:10 激しく揺れるきゃしゃな吊り橋を渡る。
数多くの小沢横断や崩壊箇所には頑丈な足場が架かっていた。これがなければメチャメチャ時間がかかるだろう。
登山道は河床のかなり上をトラーバースしていく。時折上空が開けて山の稜線が見える。
3、4か所の小さな滝の横断はしぶきがかかる程度。帰りのシャワーは期待できない。
6:43 広河原に到着。直後の河原は渡渉点ではない。河原の左岸をテープやケルンに導かれて100m位上流に歩く。
6:46 対岸の段丘に看板の立つここが渡渉点である。最後の水場になるので休憩して0.9L水筒を満タンにする。大岩の積み重なったところをうまく渡ったら靴を脱がなくて済んだ。この上でテン泊の先行者を追い抜く。
6:56 広河原から樹林帯の尾根道になる。急だがジグで緩和。
7:30 山の神に到着。この上でも先行者を追い抜く。この先尾根の傾斜は緩むが直線的に登っていくので急なのは変わらない。
樹林が切れて向かいの山がチラり。この後は展望なし。
1時間ほど古い金属ワイヤ−や機材が散乱する道を辿る。わかりずらい個所が数か所ある。変化のない樹林帯だが下草が少ないので鬱陶しい感じはない。無風で暑さがしんどく半パンからショートスパッツに履き替える。
9:34 急で長い登りを制して檜横手山2021mに到着。尾根の一部という感じで手書きの札がなければ気がつかないだろう。
檜横手から布引山にかけても急で長い登りが容赦なく続く。休憩したり足を休めるのによさそうな”踊り場”がない。足底が傾いたままでふくらはぎがつらい。テント泊の下山者に出合う。
11:16 布引崩れで樹林帯から解放されて大観を得る。
南アルプス南部の山々。登山経験の無い山域だ。
天場らしい。ここなら気持ちのいい朝を迎えられそうだ。
11:31 布引山2584mに到着。上空は開けているが展望無し。
ここも天場。
布引山からは縦走路になる。倉沢のコルへは長〜いダウンにアップ、コル手前は残念な急降下。
12:07 笊ヶ岳山頂が見える。
12:33 小笊も。
12:40 笊手前は根っこが邪魔。
笊手前の天場。
12:45 ハイ松に囲まれた笊ヶ岳山頂2629mに到着。小笊や富士山、白峰南嶺の山々は雲が湧き出して殆ど見えないが360°の大観である。到着時間と長い帰路を想えば長居は無用だ。
14:06 帰りの布引山。
14:17 帰りの布引崩れ。
岩礫地の所々には高山植物が咲き乱れていた。
15:19 帰りの檜横手山。
16:34 帰りの山の神。下るほどに気温が上がって汗ダラダラ。ここまでと広河原に降りるまでは足に非常に厳しい下り。両手ストック必携。
17:07 広河原渡渉点で腕や顔を洗ってさっぱりする。0.9L水筒で0.2L残。半袖、半パンスタイルでこの量だからもっと汗をかく恰好だったらどうか。
18:09 登山道から林道へ。
18:31 自転車デポ到着。いまだ自転車が見えてこんなにうれしかったことはない。帰り準備しているうちに暗くなってきた。
19:00 出。
21:41 自宅着。帰路は雨畑湖まで走ったところでハンドルにつけたGPSが無いのに気づき真っ暗な中を歩いて探す羽目になった。林道で発見。身延町からはいつもと違って甲府市街まで緩い登り。走れども走れども甲府の街が見えてこなくて体力的、精神的に本当にキツかった。
後記
樹林帯99%で長く急な登り下りだけが印象に残る登山だった。長時間の登下降に耐える修行系の人に強くお奨めできる。自分は2度と御免である。道の分かりずらい箇所が下りに数多くあるが落ち着いてマーキングを探せば問題なし。 DATA
山域 | 南アルプス | 所在地 | 山梨県 | 日時 | 2012年8月21日 | メンバー | 単独 | 主要装備 | ロードバイク、20Lザック、ストック2本、4DM半袖、ブレスサーモ長袖、ショートタイツ、自作半パン、モントレールバハタ、、0.9L水筒(山)、0.6Lボトル(自転車)、カッパ上下、ヘッドランプ、GPS | 天候 | 晴のち曇 | コース | 甲府自宅〜国道52号〜身延町〜雨畑湖〜老平集落〜広河原〜檜横手山〜布引山〜笊ヶ岳〜往路下山〜老平集落〜往路戻り〜自宅 |
所要時間)
自転車往路(自宅〜老平林道)=3:08
自転車復路(老平林道〜自宅)=2:41(GPS探し含む)
登山登り(老平林道〜笊ヶ岳)=7:07
登山下り(笊ヶ岳〜老平林道)=5:46
・標準コースタイム=15:45の82%
自転車標高差/累積標高差)
331m/±1430m
登山標高差/累積標高差)
2105m/±2803m
自転車+登山標高差/累積標高差)
2436m/±4233m
コース概要)
自転車走路/走路断面
*)帰りはGPSが甲府市中で電池切れにつきやや寸づまり。
林道/登山コース
GPSによるトラッキング。
*)自転車デポ前後の下線は誤トレース。
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