クエルダセカ技法のタイルです
(デザイン提供:スペインタイルアート工房)
素焼きのタイルに様々な技法で絵付けを施すのがタイルアートです
私はスペインタイルを学んでいますが
その中で代表的な技法が 水彩技法とクエルダセカ技法です
水彩技法はスペインのマラガやバレンシアで発達しました
陶器・粘土表面に白色の釉薬を流し、その上に顔料で絵を描いていきます
最初の生産地マラガがなまり、マヨルカタイルと呼ばれるようになりました
クエルダセカ技法は油分を含んだ鉛筆等でタイルに直に線を引き、
出来た区画を釉薬で埋めていく技法で、イスラム諸国から伝わりました
タイル絵付けの歴史は非常に古く、古代エジプトや中国、アッシリア、バビロニアでも
建物内部の装飾などに使われていたそうです
タイルは8世紀ごろ、イスラム勢力のイベリア半島進出に伴ってヨーロッパに伝わり、
スペインを経て、イタリア・オランダ・イギリス・ポルトガルへと広がっていきました
タイルは伝わった国で独自の製作技術を生み出し、
その国(地方)独特のモチーフや色彩を取り入れて発達しました
トルコのイズニクタイルやオランダのデルフトタイルなどの名前は
皆さんも一度はお聞き及びになったことがあるのではないでしょうか
イギリスのレリーフタイルです
(デザイン提供:スペインタイルアート工房)