にょたゆりに挟まるモブ先生の話2 


 1


 リンハルトに呼び出されて彼――いや、今は彼女か――の私室を訪れた男は、促されるまま天幕へと足を踏み入れた。
 リンハルトとカスパルが女性の体となったいま、以前のように同部隊の男性たちと雑魚寝をさせるわけにはいかない。かと言って中身が男性である以上は女性たちと同室にするわけにもいかないため、一時的に二人には専用の天幕が与えられていた。
「ここに来てくれたってことは、してもいいんですよね? ふふっ、嬉しいな」
 リンハルトは嬉々として男の腕を引き、二つ並んだ寝台のうちひとつに座らせる。そして自らの衣服を脱ぎ捨てると、床へと乱雑に放り投げていった。
 男性のときでも細身だったリンハルトは、女性となったいま華奢と形容しても大袈裟ではないほど細かった。
 法衣越しではわからないほどささやな胸の膨らみや、小振りだが形の良い双丘。衣服を脱ぎ捨てるたびにそれらがひとつひとつ露になり、男はたまらず息を飲み込む。
「今日は僕のほうからするので、先生は手を出しちゃ駄目ですからね?」
 リンハルトは用意してあったらしい縄を棚から取り出して男の手首同士を縛りつける。全力で解こうとすれば解けそうではあるものの、少し身じろいだ程度では解けそうにないという適度な加減の拘束だった。
「さあ先生、どこから責めて欲しいですか?」
 男の戸惑いをよそにリンハルトは背後へと回り込み、おもむろに男の上着を捲り上げる。白い手が脇腹から臍までを撫で上げ、臍の中に入り込んだ指先が腹の内側をぐりっと弄る感覚に、男はびくりと身体を跳ねさせた。
「ふふ、ここですか? それともこっち?」
 リンハルトは楽しげに笑いながら男の胸に手を当て、筋肉で盛り上がった胸板を掌で覆いながら指先で乳輪の縁をくるくるとなぞっていく。
 くすぐったいような刺激に男が身をよじれば、リンハルトはくすりと微笑んで首筋に舌を這わせた。その舌は徐々に上へと移動していき、男の耳元へ辿り着くと今度は前歯で耳殻に甘く噛みつく。
「先生って耳、弱いですよね」
 リンハルトは舌先を固くして男の耳の穴に差し入れ、じゅぷ、ぴちゃ、とわざと卑猥な音を立てて舐め回す。ふいに唇を離したかと思えば耳元にふうっと息を吹きかけられ、その刺激にすら男はびくびくと反応を示した。
「……ね、先生の気持ちいいところ教えてください。素直に言えたら触ってあげますよ」
 リンハルトは男の耳穴に息を吹きかけながら男の乳首を摘み上げる。
 最初は指先で捏ねるように転がしていただけだったその動きは徐々に激しくなり、爪を立てたり、先端をぐりっと押し込んだり、摘まんだまま引っ張ったりと、緩急をつけながら男の乳首を攻め立てていった。
「ふふ、先生のこれ……もう元気になってますね」
 リンハルトは男の胸から脇腹を何度も撫で回したあと、今度は下肢へと手を伸ばす。そして既に緩く勃ち上がっている性器を下履き越しに撫で上げると、男に見せつけるような緩慢な動作でやわやわと揉みしだく。
「直接触ってほしいですか? でも、まだ駄目ですよ。そろそろカスパルも来る頃ですし、三人で楽しみましょう?」
 リンハルトがその言葉を言い終わるか否かという絶妙の間隔で、部屋の扉を軽く叩く音が入口から響いてきた。
「おお! やってるな!」
 満面の笑みを浮かべて部屋に入ってきたカスパルは室内を見回し、拘束された男の姿を見止めると「縄抜けの訓練か?」などとずれた感想を述べる。
「ちょっと違うかな」
「えっ、今日は先生と訓練するって言ってたじゃねえか」
「僕はちゃんと房中術の訓練って言ったはずだけど……」
 何やら認識に齟齬があったらしく、リンハルトは裸のままカスパルに現状の説明を始めた。放置された男はそんな二人を眺めながら、立ち上がった性器を宥めるように深呼吸を繰り返す。
 もともと筋肉質で余分な贅肉もないカスパルは、女性となった今も変わらず整った体つきをしていた。胸や尻の膨らみは大きいながらも張りがあり、腰回りがきゅっと引き締まった肢体には健康的な色気がある。
「……ということだからカスパルにも協力してほしいんだ」
「そりゃあ構わねえけど、オレになにしろって言うんだよ?」
 カスパルは不思議そうに首を傾げながら、男の前に置かれたもうひとつの寝台にどかりと腰を下ろした。リンハルトはそんなカスパルの背後に移動し、抱き締めるようにして胸の膨らみを持ち上げる。
「わっ……おい!」
「僕とカスパルがいつもしてること、先生に見せてあげようかなって」
 リンハルトは悪戯っぽい笑みを浮かべながら、カスパルの胸を両手で揉みしだいた。柔らかな感触を楽しむように掌で包み込み、尖った先端を衣服越しに指先でくりくりと弄り回す。
「ほら先生、カスパルの胸、すっごく大きいでしょう? 触りたいですよね?」
 リンハルトは見せつけるようにカスパルの胸を下から持ち上げてたぷたぷと揺らしてみせた。ぴっちりとしたカスパルの肌着に膨らんだ乳首の形が浮かび上がり、男はごくりと喉を鳴らす。
「んっ……リンハルト、触るなら服越しじゃなくて直接触ってくれよ」
「ふふ、わかったよ」
 リンハルトの手はねだられるままカスパルの衣服の中へと入り込み、男の目の前で胸を覆う薄布をたくし上げた。
 ぷるんっと弾むようにして飛び出した豊かな乳房が、リンハルトの手に掬われてふにゅりと歪む。白く滑らかな肌の上では二つの桃色の突起が鮮やかに色づいており、ふっくらと膨らんだ乳輪が男を誘うように存在を主張していた。
「カスパル、気持ちいい?」
「ん……きもちいい……」
 リンハルトの手に揉みしだかれたカスパルの乳房が、男の目の前でむにゅむにゅと形を変える。細い指先が悪戯に乳輪のふちをくるくるとなぞれば、カスパルは頬を紅潮させながら小さく喘いだ。
「んぁっ……あぁ……」
「先生、聞こえてますか? カスパルの声、すごくかわいいでしょう?」
 リンハルトはカスパルの乳房を愛撫しながら男に向かって微笑むと、今度は位置を変えて柔らかな膨らみを口に含む。
「あっ……リンハルト……っ」
 ぴちゃぴちゃと音を立てて乳首を舐められ、カスパルは頰を染めながら熱い吐息を吐き出した。
 リンハルトは赤子のように乳房に吸い付きながら、カスパルの下穿きにするりと手を滑り込ませる。そして下着越しに恥丘を優しく撫で回したのちに、その下にある割れ目を指先でなぞった。
「あ……っ」
「カスパルのここ濡れてるね。胸だけでそんなに興奮しちゃった? それとも先生に見られてるからかな?」
 リンハルトはカスパルの恥部を覆う薄布を横にずらし、膣口にぷちゅりと指先を差し入れる。
 赤く熟れたカスパルの秘裂をリンハルトの白い指が暴くという淫らな光景に、男は瞬きも忘れて見入っていた。
「ぅあ……んっ……」
 リンハルトはわざと音を立てながらくちゅくちゅとカスパルの中を掻き回す。そのたびにカスパルはびくっびくっと身体を跳ねさせて甘やかな声を漏らした。
「ここ、硬くなってるね」
 リンハルトは割れ目の上側にある小さな突起を探り当て、指先で摘んでくりくりと弄り回す。二本の指で包皮を剥き、剥き出しになった陰核をきゅうっと摘み上げれば、カスパルは背をしならせて艶めかしく喘いだ。
「ああぁっ……そ、それっ……きもちいぃ……」
「ふふ、カスパルはここ弄られるの好きだもんね」
 リンハルトが淡い色をしたカスパルの花弁を指で割り開くと、しっとりと濡れた膣口が露になった。陰核への愛撫で濡れそぼった花弁の奥は、ひくりひくりと震えて更なる快楽を求めている。
「あ……もうトロトロになってるね。そろそろ奥まで入るかな」
 カスパルの膣が充分に濡れているのを確認したリンハルトは、指を突き入れてずぶずぶと根元まで押し込んでいく。そして腹側の内壁を擦るようにしながらゆっくりと引き抜き、再び奥へと埋め込んでいった。
「あっ……ああぁあっ!」
 カスパルの腰が跳ね上がり、寝台から身体が浮き上がるほど激しく痙攣する。そのあいだもリンハルトはカスパルへの愛撫を続け、膣口を広げるように指をぐにぐにと動かしていった。
「あっ……あぁ……ん……ふあぁ……」
「カスパル、気持ちいい?」
「んっ……うん……」
 カスパルはとろんとした瞳をリンハルトに向けながらこくこくと首を縦に振る。リンハルトはその反応に満足したように微笑むと、カスパルの股間に顔を近付けて陰核へと舌を伸ばした。
「ああぁっ! やぁっ、り……リンハルトっ!」
「ん……はぁ。カスパルのここ、膨らんじゃってかわいいね。舐めて欲しいっておねだりしてるみたいだよ」
 リンハルトはカスパル秘裂を指で広げながら、舌を伸ばして立ち上がった陰核をねっとりと舐め上げる。尖らせた舌先で膨らんだ肉芽をつつくと、カスパルの腰が大袈裟なほどに激しく跳ねた。
「ふぁっ、あっ、くぅううっ……!」
 固くなったカスパルの陰核に吸い付き、口に含んで今度は舌の上で転がす。じゅるじゅると音を立てながら吸われる感覚がたまらないらしく、カスパルの膣口からはまた蜜が溢れてきた。
「あぁっ! そ、それ、すげぇいぃっ……くぅっ!」
「ふふ、素直でかわいいね」
 カスパルはリンハルトの頭を掻き抱いて身悶える。
 睦み合う二人の姿を見せつけられることとなった男の視界には、カスパルの前に屈むリンハルトの白い尻が映っていた。
 リンハルトはカスパルの恥部を愛撫しながら、空いた手で自分の股間をまさぐっている。割れ目に指を這わせて膣口をくちゅくちゅと弄り、ときおり中に指を入れては抜き差しをしていた。
「先生、興奮してます?」
 リンハルトがちらりと顔を上げ、男に向かって微笑みかける。その挑発的な視線に男の背筋がぞわりと粟立った。
「でも、なにもしてあげませんからね。僕はカスパルと楽しむので……」
 再び向き直ったリンハルトはカスパルの股座に顔を埋め、膣口に溜まっていた蜜をじゅるっと吸い上げる。
「あぁっ! あっ、はぁんっ!」
 されるがままのカスパルは、リンハルトの頭にしがみつきながら甘い悲鳴を上げ続けた。
 リンハルトは溢れる愛液を掻き出すように指を抜き、それを絡めて再び膣内へと指を差し入れる。熱くうねる肉壁の感触を楽しむように内壁を擦り上げ、陰核を舌でぺろぺろと舐めた。
「ふっ、んぁあ……っ! それ、すごっ……ああぁっ!」
「カスパルの中、すごく熱いね」
 中に入れた指をゆっくりと抜き差し、カスパルの膣内を丁寧に愛撫していく。ときおり関節を曲げて腹側の内壁をぐりっと押し込むと、カスパルはより一層高い声で鳴いた。
「あぅっ! ああぁあんっ!」
「ふふ、ここ好きだもんね」
「ん……うんっ……あっ、あっ!」
 リンハルトはカスパルの弱い部分を的確に責め立てる。とんとんと一定の間隔で叩くように愛撫したり、ぐりぐりと押し潰したりと様々な刺激を与えれば、その度にカスパルは甘い声を上げて身をよじった。
「ふぁっ、ああぁあっ! もっ……イっちまう……!」
「ん、いいよ」
「あっ! あぁああぁ──ッ!!」
 カスパルの腰がびくん、びくんと大きく跳ね、秘裂から勢いよく潮が噴き出す。透明なそれはぴゅっ、ぴゅっと数回に分けて噴出し、リンハルトの顔や胸を濡らしていった。
「んっ……あぁ、はぁ……」
「ふふ、かわいいなぁ」
 リンハルトは膣内から指を引き抜いて溢れた蜜を舌で舐め取った。秘裂に残った蜜も綺麗に吸い取り、最後は陰核にちゅっと口付けを落とす。その刺激にすらカスパルはぶるりと震え、喉の奥から切なげな声を上げた。
「あ……リンハルトのそこ、濡れてるな……」
 呼吸を整えたカスパルが濡れそぼったリンハルトの陰唇に視線を向ける。リンハルト自身の指で弄られていたそこは、割れ目から蜜を零して襞を濡らしていた。
「うん、カスパルがかわいくて僕も興奮しちゃったみたい」
 リンハルトはカスパルに見せつけるように陰唇を割り開き、充血して赤くなった媚肉を露にする。愛液で濡れて光るそこはひくひくと震えており、膣口が物欲しげに口を開けていた。
「カスパル、僕のここも触ってくれる?」
「ん……」
 リンハルトは寝台に尻をついて座ると、自ら足を開いて秘所を突き出す。カスパルは誘われるがままにそこへ手を伸ばし、指先で秘裂をくぱりと割り開く。
「すご……熱いな……」
 リンハルトの膣口はしとどに蜜を溢れさせており、ひくつく花弁の奥から透明な雫が垂れていた。それを指で掬い取りながら陰核に触れると、リンハルトはぴくりと身体を震わせて熱い吐息を吐き出す。
「ん……もっと強く擦っていいよ」
 カスパルは言われた通りに陰核を強く摘んでぐりっと捻る。その瞬間、リンハルトの口から甲高い声が上がり、腰が大きく跳ね上がった。
「ひぁっ……!」
「あ……わ、悪い……!」
「ううん、大丈夫だよ。続けて」
 カスパルはリンハルトの反応に驚いたものの、すぐに気を取り直して陰核への愛撫を再開した。
 愛液でぬるつく陰核を指先で摘んで捏ね回し、ときおり爪を立ててかりっと引っ掻く。その度にリンハルトは甘い声を漏らし、腰をがくがくと震わせて悶えた。
「んぁっ! あぅっ……きもちいぃ……っ」
「ん……リンハルトも、ここ好きだもんな」
 カスパルはリンハルトの様子を伺いながら陰核に指先を這わせる。その快感を味わうようにリンハルトの腰が揺れ始め、振動に合わせて寝台もぎしりと音を立てた。
「な……なぁ、リンハルト……」
「なんだい?」
「オレも……舐めたいんだけど……」
「カスパルが?」
 カスパルの提案にリンハルトは少し意外そうな顔をしていたが、すぐに笑みを浮かべてカスパルの頬に手を伸ばす。
「嬉しいな、じゃあやってもらおうかな」
「ん……」
 カスパルは恐る恐るといった様子でリンハルトの股間に顔を近付ける。そしておずおずと舌を出すと、まずは陰核をぺろりと舐めた。
「あっ……うん……」
 局部へのやんわりとした刺激に、リンハルトはぴくりと体を揺らす。カスパルはそのままたどたどしく舌を這わせ、小さな陰核をぺろぺろと舐め始めた。
 硬くなってきた陰核を唇で優しく挟み込み、飴玉をしゃぶるように舌を動かす。舌先でつついたり、ちゅっと音を立てて吸い付くたびに、リンハルトの口からは熱い吐息が漏れた。
「はぁっ……上手だよ、カスパル」
 リンハルトは慈しむように水色の髪を撫でながら、自分の股間に顔を埋める幼なじみの姿を見つめる。
「ん……ふぅ」
 カスパルは夢中になってリンハルトの陰核をしゃぶり続けていた。舌先で陰核の皮を剝き、尖らせた舌で先端部分をつつく。唇で挟んで扱くようにすると、ぴくんっとリンハルトの腰が揺れた。
「ん……ぁ……」
「なぁ、気持ちいいか?」
「うん……すごくいいよ」
 カスパルは一度口を離すと、今度は膣口へと舌を伸ばした。敏感な粘膜をざらついた舌で舐め上げられる感覚に、リンハルトは小さく息を漏らす。
 カスパルは襞の隅々まで味わうように丹念に舌を這わせ、膣口から溢れ出す蜜を啜った。リンハルトの膣口から溢れた愛液とカスパルの唾液が混ざり合い、じゅるじゅると卑猥な音を立てる。
 目の前で繰り広げられる痴態により、男は自分の股間が痛いほど張り詰めていることを感じていた。しかし、拘束された男にはそれを眺めることしかできない。
「ふっ……ん、んぅ……」
 カスパルは懸命にリンハルトの秘裂を舐め続けていた。襞を割り開き、膣口に舌を差し込んで内部まで丁寧に愛撫する。溢れ出る蜜を全て飲み込むように強く吸い付かれる感覚に、リンハルトは大きく身体を仰け反らせて長い髪を揺らした。
「ふあぁあっ! あ……んんっ……!」
 カスパルが陰核に軽く歯を立てると、リンハルトの腰がびくんと跳ねる。そのままちゅうっと強く吸い上げられ、リンハルトはびくびくと痙攣しながら絶頂を迎えた。
「んっ……はぁ、はぁっ……」
 リンハルトはくたりと脱力し、荒い呼吸を繰り返す。カスパルはそんなリンハルトの太腿に口付けを落としながら、膣内から溢れ出る蜜を一滴残らず飲み干していった。
「……ふふ、ありがとう。すごくよかったよ」
 リンハルトは愛おしげに笑みを浮かべ、汗で張り付いたカスパルの前髪を指先で払い退ける。そしてそのまま頬に手を添えて顔を持ち上げ、唇を重ね合わせて舌を差し入れた。
 カスパルは素直にリンハルトの舌を受け入れ、自分からも舌を差し出して絡め合わせている。互いの唾液を交換し合うような深い口付けを交わしながら、二人は夢中で相手の口内を貪っていた。






「先生の、苦しそうですね」
 長い口付けを終えて男へと向き直ったリンハルトは、膨らんだ股間に目をやってくすくすと笑う。そして寝台から立ち上がって男の陰茎を取り出すと、その太腿を跨ぐようにして自身の秘裂を竿にあてがった。
「挿れたいですか? でも挿れちゃ駄目ですからね」
 リンハルトは唾液と愛液で濡れた襞で男の竿をなぞるように腰を動かす。ぬるついた襞で竿を扱かれ、陰核を先端に擦り付けられ、男は思わず呻き声をあげる。
「ね、気持ちいいですか?」
 リンハルトは妖艶な笑みを浮かべながら男の性器を刺激し続けた。腰を前後に動かして亀頭を陰唇で挟み込み、先走りと愛液を混ぜ合わせるかのように絡みつかせる。
「ふふ、もう出ちゃいそうですね」
 リンハルトは楽しげに笑いながら腰の動きを激しくしてゆく。男のものは今にもはちきれんばかりに膨張しており、気を抜くとすぐにでも射精してしまいそうだった。
「ね、カスパルも手伝ってよ」
「え……手伝うって?」
 リンハルトに手招きされたカスパルは困惑しながらも隣の寝台に上がる。三人分の体重を受けた寝台がぎしりと軋み、敷き布が沈んで男の視界が揺れた。
「そうだね、二人で先生のを舐めてあげようか」
 リンハルトは自分のいた位置にカスパルを座らせ、自分は男の顔を跨ぐ体勢になる。そして尻を掴んで左右に割り開き、ひくつく膣口と菊座を男に見せつけた。
 愛液と先走りによって濡れそぼったリンハルトの膣口が、文字通り男の目と鼻の先にある。熱を孕んだ穴の奥から噎せ返るような淫靡な匂いがし、男の意識はすっかりとそこに集中してしまった。
「ちゃんと見ててくださいね?」
 リンハルト身を屈めて男の性器に舌を這わせ、ちゅっと音を立てて亀頭に口付けをする。カスパルもまた同じように舌を伸ばし、尿道付近をちろちろと舐め始めた。
「わ……先生の、ぬるぬるになってるな。玉までパンパンに張ってて苦しそうだ」
 カスパルは舌先で裏筋をなぞりながら根元まで移動すると、今度は陰嚢を口に含んだ。張り詰めた陰嚢に優しく吸い付いたり、玉を転がすようにして丁寧にそこを舐めていく。
「んっ……む」
 リンハルトも負けじと亀頭に口づけをし、鈴口に舌をねじ込んでぐりぐりと刺激した。
 二人の奉仕によって男の性器は限界近くまで膨張し、びくびくと脈打っている。しかし決定的な刺激が与えられないために吐き出すことはできず、男は額に脂汗を滲ませながら射精感に耐えていた。
「出したいですか? じゃあ、僕を気持ちよくしてくれたら考えてあげようかな」
 リンハルトは男の性器を舐めながら腰を振り、淫らに濡れた陰唇を男の目の前で揺らしてみせる。
 リンハルトがなにを要求しているのか察した男は、誘うようにひくつくリンハルトの割れ目に舌を伸ばした。
 割れ目から溢れる蜜を舐め取り、陰核を口に含んで吸い上げる。舌先で陰核ぐりぐりと押し潰しながら強く吸引すると、リンハルトの腰が小刻みに震えた。
「んぁっ……ふふ、いいですよ。もっと舐めてください」
 男は夢中になってリンハルトの秘裂に吸い付き、舌先で膣口を抉じ開けて内部までも味わう。溢れ出る蜜で口元を濡らしながらじゅるっと音を立てて吸い上げると、膣の奥からどろりとした濃い愛液が滲んできた。
「んっ……上手ですね」
 リンハルトは満足げに微笑み、男のものを根元まで飲み込んで激しく頭を動かす。そのまま喉の奥に当たるほど深く咥え込み、口内全体で竿全体を包み込むようにして愛撫した。
「なあ、先生ってここも好きなのか? オレたちはけっこう好きなんだけど……」
 男の陰嚢に舌を這わせていたカスパルは、陰嚢への愛撫を継続しながら指先を男の肛門へと伸ばした。そして、皺を伸ばすように穴の周りをやわやわと撫でる。
 突然の肛門への刺激に男はびくりと身体を跳ねさせた。カスパルはその様子を見ながらも指を動かすのをやめず、人差し指で肛門をつんつんとつつく。
「お、意外と柔らかいな。先生、一人でするときここ弄ってるのか?」
 カスパルは男の反応を見ながら指先に力を入れて穴の中へ侵入を試みた。その異物感に男は息を詰まらせたが、リンハルトに亀頭や雁の裏側を舐められるとすぐにそちらの快感が勝ってしまう。
「ふふ、先生のまた大きくなりましたね。お尻を弄られるのが気持ちいいんですか?」
 リンハルトは男のものに頰ずりをしてから鈴口を舌で抉って刺激した。
 舌先で尿道をほじくり返される快感に男の性器が更に膨らむと、リンハルトはそれを根元まで飲み込んで大きく頭を動かす。じゅぽじゅぽと下品な音を立てながら激しく出し入れされる感覚に、男は今にも果ててしまいそうだった。
「ん……先生、出そうなんだろ? 我慢しないで出してくれよ」
 リンハルトの動きに合わるせように、カスパルも男の尻穴をほじくりながら、はち切れんばかりに膨張した陰嚢を舐め回す。今まで経験したことのない強烈な快楽に、男の性器はもはや爆発寸前だった。
「まだ駄目ですよ、先生。ちゃんと僕のを舐めてくれないと……」
 リンハルトは男の性器の根元を指で押さえて射精を堰き止め、自身の秘裂を男に擦り付ける。鼻先が小さな陰核を押し潰し、むわっと立ち上る淫臭が肺を満たしていく感覚に男は目眩を覚えた。
 下肢への愛撫に気を取られていた男は、誘われるままにそこへ顔を寄せて舌を差し入れる。溢れる蜜を啜り上げ、快楽に震える陰核を舌でねっとりと舐めると、リンハルトの膣壁が誘うように収縮した。
「んっ……ふふ、そうそう……上手ですよ」
 リンハルトは男のものを深く飲み込んで強く吸い上げたかと思うと、次の瞬間には喉の奥までを使って激しい抽挿を始めた。
 まるで膣のように絡みつく喉奥の感触に男は思わず声を漏らす。リンハルトの頭が上下する度にじゅぷじゅぷと淫らな音が響き、男のものは限界まで張り詰めていった。
「んっ……んむっ」
 いっぽうのカスパルは陰嚢を舐めながら肛門へ指を出し入れし、ときおり中を広げるようにぐりぐりと回す。その刺激に男が腰をぶるりと震わせると、リンハルトの喉奥が亀頭を強く締め付けた。
「ん……先生、僕の口にたくさん出してくださいね」
 リンハルトは性器を根元まで飲み込んだ状態で頭を前後させ、頬の内側で亀頭を擦り、口腔全体を使って男を責め立てる。
 じゅぽじゅぽと淫らな音をたてながら行われる激しい口淫に、男は耐えきれずに呻き声をあげた。だがリンハルトは責めを緩めることはなく、一層激しい動きで男のものへ奉仕を続ける。
「んっ……ふ、ぅんん……っ」
 リンハルトの喉奥がぎゅっと締まり、鈴口を強く吸い上げられる。その快感に逆らわず、男は熱い精液をリンハルトの喉奥に向けて放った。
「んっ……んんんんっ!」
 リンハルトは喉奥に直接叩きつけられる奔流を嚥下し、射精中も口を離さず最後の一滴まで搾り取るように男のものを強く吸い上げる。
 尿道に残ったものも全て吸い出そうとしているのか、リンハルトは射精が終わったあとも亀頭を咥えたままだった。とどめとばかりにちゅうっと先端を強く吸われた瞬間、男は再び少量の精を吐き出す。
「ふふっ、たくさん出ましたね」
 リンハルトは名残惜しそうに亀頭に口付け、男の上から降りて腕の縄を解き始める。
「先生のこれ、元気だな。いま出したばかりなのにまた硬くなってるぜ」
 カスパルもまた男への愛撫を止めて身を起こし、リンハルトの横に並んで座った。
「さ、先生。今度は先生の番ですよ? 僕のここに挿れてもいいですし……」
 リンハルトは自らの秘裂を指でくぱっと割り開き、熟れた果肉のような膣内を見せつけて男を誘う。
「なんならオレのほうでもいいんだぜ? 見てくれよ、先生の舐めてたらぬるぬるになっちまった」
 カスパルも競うように脚を開き、秘裂をくちゅくちゅと指で弄ってみせる。愛液と唾液に濡れて光る媚肉はひくつきながら透明な糸を引き、その奥では薄紅色の粘膜が物欲しそうに蠢いていた。
 二人の痴態を見せつけられた男はごくりと唾を飲み込む。リンハルトの膣からは絶えず蜜が溢れ出ており、カスパルのほうは性器をねだるようにぴくぴくと震えていた。
「ねえ先生、早く僕のここに挿れてくださいよ」
「オレも、もう我慢できねぇよ。ほら、先生のでっかいのでオレのここ掻き回してくれよ」
 リンハルトは男を挑発するように笑い、カスパルもまた期待に満ちた眼差しで男を見詰めている。
 男はごくっと生唾を飲み込むと、まずはリンハルトの秘裂に亀頭を押し付けた。ずっとお預けをくらっていたその場所に、鬱憤をぶつけるかのように一気に腰を押し進める。
「あううぅっ! あっ……もう、がっつきすぎですよ?」
 早急な挿入にも関わらず、リンハルトは恍惚とした表情で男を受け入れた。男の口淫によって柔らかく解れた膣壁は、性器を包み込むようにうねりながら奥へ奥へと誘い込む。
 男はリンハルトの細い腰を両手で掴み、欲望のままに激しく抽挿を始めた。張り出した雁首で内壁を擦ると結合部から愛液が飛び散り、泡立った粘液が隙間から溢れ出した。
「あぅっ、ああっ! すごいっ、先生のが……奥まできてるっ!」
 待ち望んでいた膣奥への刺激にリンハルトは甘い声を上げながら身悶えた。男のものが膣壁を擦り上げる度に、脊髄から脳までを電流のような快楽が駆け抜ける。
「先生ぇ……オレも……」
 カスパルは甘えた声でねだりながらリンハルトを跨ぎ、四つん這いになって男に尻を差し出す体勢になる。むっちりとした尻たぶの奥に息づく薄紅色の粘膜は、物欲しそうにひくつきながら甘酸っぱい匂いを放っていた。
「オレも、早く欲しい……」
 カスパルは恥じらいながらも片手で尻たぶを開き、もう片方の手で秘部を広げて見せた。リンハルトによって弄ばれたそこは赤く充血しており、溢れ出した蜜と唾液で淫らに濡れそぼっている。
 男は躊躇うことなくカスパルの股座に吸い付き、舌を差し込んで中まで味わう。舌先で膣壁を押し広げ、じゅるじゅると音を立てながら啜り上げると、カスパルはびくびくと身体を震わせながら甘い声を漏らした。
「あっ、ああ! そこっ……きもちいいっ……もっとしてくれよっ……」
 カスパルは媚びるような声をあげながら腰を揺すり、自分から秘部を男の舌へと押しつける。男はそれに応えるように舌を小刻みに動かし、溢れてくる蜜を一滴残らず舐め取った。
「んぁっ、あぁんっ! あぁっ……先生ぇ♡ もっと奥まで挿れてください……♡」
 リンハルトもまた男のものを締め付けるように下腹部に力を込め、より深くまで迎え入れようと腰をくねらせる。膣内のざらついた部分を雁の段差でごりごりと抉ると、リンハルトはより強い快楽を求めて腰をくねらせた。
「んっ、んんっ♡ 先生の……僕の中ですごく大きくなってます♡ もっと大きくしてもいいんですよ?」
「先生の舌、熱くてすげぇ気持ちいい……♡ なぁ、早くイかせてくれよ……♡」
 二人は淫らに身体を揺らしながら互いの胸を押し付け、乳首同士を擦り合わせて更なる快楽を求めている。やわらかな四つの膨らみが男の律動に合わせてぷるぷると揺れ、尖った先端が激しく上下した。
 男は二人の求めに応じるように、責め立てる動きを激しくしていく。
 ごちゅごちゅと音を立てながらリンハルトの子宮口を突き上げ、硬くしこった陰核を摘んで捻り上げる。カスパルの膣を舌で掻き回しながら肛門を指でぐりぐりと抉ると、押し出されるようにして愛液が溢れてきた。
「ひぁっ!? あぁんっ♡ だめっ、こんなに激しくされたらすぐイッちゃいます♡」
「ふぁっ! ああぁっ♡ それ、だめだってぇ……イクッ、イっちまうっ♡」
 敏感な場所への強烈な責めに、二人は身体を仰け反らせながら絶頂を迎えた。二人の膣からは勢いよく潮が噴き出し、飛び散った体液が互いの身体を濡らしていく。
 男もまたリンハルトの体内で絶頂を迎え、ぶるりと震えながら精液を吐き出した。一滴残らず吐き出すように軽く腰を揺すると、その刺激にすらリンハルトは小さな嬌声を上げる。
「はぁっ……んっ♡ あぁっ、すごい……♡」
「ふぁ……あぅ……♡」
 男が腰を引くと、リンハルトの膣口からどろりとした粘液が糸を引くように垂れ落ちた。ひくひくと震える二人の女陰からは、愛液と潮が混ざった体液が絶え間なく流れ出ている。
「ひゃああぁっ!?」
 体勢を変えて二人に覆い被さるような形になった男は、今度はカスパルの秘裂に性器を突き立てた。濡れそぼったカスパルの膣はぶちゅんっと水音を立てて男の亀頭を飲み込み、待ち望んでいた質量に歓喜の声を上げる。
「あぁっ、ああぁぁんっ! そこっ、いまイったばかりだからっ……♡」
 絶頂の直後で過敏になっている膣を容赦なく責め立てられ、カスパルは悲鳴にも似た嬌声を上げた。先程まで指で弄られていた肛門が膣の収縮に合わせてぱくぱくと開閉し、ひくつく肉襞を男へと見せつけてくる。
「あぅっ! ああぁっ♡ だめっ、だめだっ……♡」
 男は何度も激しく腰を打ち付けながら、カスパルの膣壁を抉るように掻き回した。達したばかりの膣内は溶けそうなほど熱く、襞の一枚一枚が男の雁首や竿にねっとりと絡みついてくる。
「はぁっ、あんっ、んんんっ♡」
 男が腰を打ち付ける度にカスパルの豊満な乳房が大袈裟に揺れ、その先端で勃起した突起がぷるぷると震える。
 男はそれを両手でがっしりと掴み、根元から搾り上げるようにして揉みしだいた。柔らかな塊は男の手の中でぐにゃりと形を変え、指の隙間からはみ出した乳輪が卑猥に盛り上がる。
「んっ♡ ああぁっ、ちくびっ♡ ちくび気持ちいいっ♡」
 硬くしこった突起を指先で転がしたり押し潰したりすると、カスパルは一際高い声で喘ぎながら身体をくねらせた。その度に膣壁がきゅうっと締まり、媚びるように男の性器を締め上げる。
「カスパルまたイきそう? 僕も手伝ってあげるね」
 リンハルトはそんな二人の様子を楽しそうに見つめていたが、やがて我慢できなくなったのかカスパルの陰核を指先で弄び始めた。
「あぁんっ♡ リンハルト、それっ……だめだってぇっ♡」
 膨らんだ花芯を指の腹でコリコリと転がされ、きゅっと摘ままれる快感にカスパルの膣は歓喜の蜜を零す。内壁は男を更に奥へと導くように淫らに蠢き、子宮口が精液を求めるように先端に吸い付いてきた。
「カスパルはここを指で弾かれるのも好きなんだよね?」
「ひっ♡ それっ、だめっ♡ だめっ♡」
 リンハルトは人差し指でカスパルの陰核を何度も軽く弾く。その刺激に合わせてカスパルの膣内がきゅっきゅっと収縮し、強弱をつけて男のものを包み込んだ。
「あぁっ♡ またっイクっ、イッちまうっからっ♡」
「いいよ、カスパル。たくさん気持ちよくなってね」
「ひゃあっ! ああぁぁっ!」
 リンハルトは優しく語りかけながらカスパルの陰核を指先で強く弾いた。瞬間、カスパルの膣壁が激しく痙攣し、男の性器を強く締め上げながら大量の潮を噴出させる。
 男はその刺激に抗うことなく、子宮口に亀頭を押し付けながら熱い飛沫を叩きつけた。どくん、どくんと脈打ちながら熱い液体を注ぎ込まれる感覚に、カスパルは恍惚とした表情で背筋を震わせる。
 長い吐精を終えた男はゆっくりと性器を引き抜き、ぐったりとしたカスパルの身体を抱きかかえて寝台に横たわらせた。リンハルトはそんなカスパルを気遣うように傍らに寄り添い、空色の髪を優しく撫でている。
「はぁ……すげぇ気持ちよかったぜ……」
 カスパルは幸せそうに目を細め、リンハルトの掌に顔を擦り寄せた。甘える猫のようなカスパルの仕種にリンハルトはくすりと笑みを零し、その額に軽く口付けを落とす。
「カスパルが疲れちゃったみたいなので、今日はこの辺で満足してあげますよ、先生。また今度、気が向いたら相手してくださいね」
 リンハルトは悪戯っぽく笑いながらカスパルの身体に掛布をかぶせ、自分も隣に潜り込んで身を寄せる。
 男はそんな二人の様子を眺めながら、昂ぶった心と身体を落ち着かせようと深く息を吐いた。



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