特別室
名古屋市都市景観重要建築物(寺社)
名古屋市には、戦災で多くの建物を失ったため、現在まで残っている歴史的建造物は多くありません。歴史的建造物は、都市景観
に深みと個性をもたらすなど、都市景観形成上重要な役割を担っています。
建中寺総門 建中寺山門
年 代/ 慶安5年(1652) 年 代/ 慶安5年(1652)
構造等/ 木造、三間薬医門、本瓦葺、両脇築地塀(本瓦葺)付 構造等/ 木造、三間重層門、入母屋造、本瓦葺
建中寺御成門 建中寺鐘楼
構造等/ 木造、四脚平唐門、本瓦葺 年 代/ 天明7年(1787)再建
構造等/ 木造、桁行三間、梁間二間、入母屋造、本瓦葺、袴腰付
慶安5年(1652)尾張二代藩主徳川光友が藩祖義直のため建立した壮麗な浄土宗の名刹で、禅宗様の山門がよく目立ちます。城下の東側に位置した
建中寺は、境内がおよそ5万坪にも及び、城下随一の寺院として名を馳せたが、現在は学校・公園・住宅などに分割され、当時の5分の1が残るのみ
である。総門前は,門前町として賑わった場所です。
年 代/ 慶安4年(1651) 構造等/ 木造、方三間、寄棟造、桟瓦葺(門:平唐門、桟瓦葺 塀:透塀、桟瓦葺)
尾張東照宮は元和5年(1619)藩祖徳川義直が名古屋城内に創建し、明治8年(1875)に現在地に移転しましたが、昭和20年の戦災で消失しました。
現在の本殿は、かつて万松寺にあった義直の正室高原院の御霊屋(おたまや)が大正3年に建中寺に移されていたものを昭和29年に移築したものです。
年 代/ 寛永9年(1632) 構造等/ 木造、九間四方、入母屋造、桟瓦葺
勝鬘寺山門 勝鬘寺本堂
年 代/ 寛永9年(1632) 構造等/ 木造、一間薬医門、本瓦葺
勝鬘寺鐘楼 勝鬘寺太鼓楼
年 代/ 明治後期 構造等/ 木造、入母屋造、本瓦葺 年 代/ 江戸初期 構造等/ 木造・2階建、入母屋造、
桟瓦葺、袴腰付
真宗大谷派の寺院で、創建されたのは寛永9年(1632)、又は慶安年中(1648〜52)との説もあります。本堂と山門は創建当時のものであり、太鼓楼は
真宗特有の櫓を屋上にあげた形式で、この地の風物となっています。
観音寺山門 観音寺多宝塔
年 代/ 大正6年(1917)再建構造等/ 木造、三間一戸、入母屋造、本瓦葺 年 代/ 天文5年(1536)再建 構造等/ 木造、三間、銅板葺
多宝塔の上層部は、禅宗様の様式を採り入れています。天文5年(1536)の再建で、市内最古の建物です。山門の斗組(ますぐみ)は三手(みてさき)斗
組を用いた本格的なものとなっています。天平元年(729)泰澄ガ創建したとと伝えられ、後の加賀藩主前田利家が天正4年(1576)に修造したといわれて
います。荒子観音と呼ばれ尾張四観音の1つで、1200余体の円空仏を所蔵する寺としてよく知られています。
特別室ー2