[品川正治憲法講演・質疑要旨 2007.6.2 和歌山]
戦争で儲かる人が戦争を起すのだ
◆国民の出番と言われるが、若い人たちに理解を広げる方法は? 私も「今の若い人たちにどこまで自分の問題として考えてもらえるのか」という問題意識を持っている。もう少し功利的に説得した方がいい場合もあると思う。それは「戦争で儲かる人がいる」ということを教えることだ。世界に紛争はあるが、それを戦争にしないというのが日本国憲法だ。ところが、紛争を戦争にした方が儲かる勢力がおり、それは武器商人、石油資本、軍産複合体とかだが、これらがそれぞれの国の権力をもっている。9条改悪の背景には彼等が戦争をしたがっていると説明した方が分り易い。さらに、今「戦争請負業」というものもある。イラクでは米兵よりも死傷者が多いだろう。彼等は戦争がなければ事業が成り立たない。戦争で儲かる人が戦争を起すのだ。 ◆国際開発センターとは? アフリカ、東南アジア、中南米の貧困者救済事業をしている。政府と難民のどちらが正しいかを問わず、今一番困っている人から助けることにしている。日本の外務省とは対立する考えだろう。国際開発センターが仕事をする上では、憲法9条2項は非常に大事な役割を果たしている。 ◆日本の経済界には品川さんと同じように考える人はいるのか?
「私は決して経済界の中で孤立していない」とはっきり申し上げたい。 ◆何故、今日本の政治家、経済人が憲法を変えようとしているのか?
多くの問題があるが、ひとつは中国の台頭だ。中国は政治大国だ。しかし、経済的に日本と競うとは経済人は誰も思っていなかった。中国とアジアのヘゲモニー(主導権)を争うためには、日本も対等な形で論議できる体制をつくりたいと考えており、平和憲法を武器にしてやるのではなく、平和憲法があることが日本の国の欠陥だという考えを持っている。その辺が私の考えと異なるところだ。 | |
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