「九条の会・わかやま」 489号 発行(2023年9月3日付)

 489号が9月3日付で発行されました。1面は、『沖縄、再び戦場へ』の映画会を6カ所で実施 みなべ「九条の会」、「県下の憲法9条を守る運動の交流集会」開催に向けて 実行委員会開催、九条噺、2面は、「憲法9条を守る交流集会・和歌山」に期待、言葉 23年「防衛白書」、朝日新聞世論調査(23年8月21日)  です。
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[本文から]

『沖縄、再び戦場へ』の映画会を6カ所で実施
みなべ「九条の会」




 みなべ「九条の会」は、6月と8月に、沖縄と戦争をテーマに取材を続けている映画監督の三上智恵さんの『沖縄、再び戦場へ(仮題)』のスピンオフ作品の上映会を実施しました。この取り組みのきっかけは、5月になってすぐ、お一人の会員さんからメールで、「現在制作中の映画のスピンオフ作品を無償で貸し出してくれる」という情報提供と、沖縄記録映画制作を応援する会のURLの連絡がありました。早速ネットでその内容を確認し、敵基地攻撃能力の保有のもとで、沖縄・南西諸島の現状を知ることは必要ではないかと考え、事務局会で論議しました。
 そして、会員を対象に南部公民館で6月23日(沖縄慰霊の日)の昼と夜2回実施すること。合わせて、広く町民の皆さんにも呼びかけ、町内にある5つの公民館で、8月18日から22日の5日間、昼と夜の2回ずつ実施することを世話人会で決定しました。
 さて、映画会の様子はというと、どの上映会でも、映像が流れ始めると皆さん物音ひとつ立てずにスクリーンを凝視し、作品に引き込まれていました。上映終了後、事務局から作品についてのお話や「応援する会」からのアンケートや制作カンパの協力依頼などをし、閉会しますが、そのまま席に座りアンケート記入の協力をして頂けました。寄せられた声を紹介します。
◎弾薬を運び込むトラックとそれに反対して座り込む人々の映像を見て、体を張っ てでも阻止したいという思いに胸が痛んだ。(70代主婦)
◎知らない間に決定されることが多い。「閣議決定」とのいう言葉を耳にすることが多くなり、危機を感じている。(70代主婦)
◎日本人全体の問題なのに、私を含め、マスコミ等で知らされなくて、知らないうちにミサイル基地や戦争への準備が進んでいるんじゃないかと危機感を持ちました。(60代主婦)
この取り組みを通じて、映画会参加者が知人友人に沖縄の実相を伝え、戦争に向かうこの国の流れを止めていかなければならないという決意を持つ人、そして、そのためには憲法9条が大切だと思ってくれる人が一人でも増えることを願います。(今のところ、上映会後1名が入会してくれています)。(みなべ「九条の会」事務局長・井戸保さんより)



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「県下の憲法9条を守る運動の交流集会」開催に向けて
実行委員会開催




 8月26日、和歌山JA会館で、「県下の憲法9条を守る運動の交流集会」に向けて、その具体的な準備を進める第1回実行委員会が開かれ、12名の方が参加しました。
 当日の出席団体は、呼びかけ団体「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」「九条の会・わかやま」と、参加団体「九条の会・かつらぎ」「和歌山市ひがし9条の会」「9条ネットわかやま」「守ろう9条紀の川市民の会」「和歌山憲法会議」「和歌山県平和委員会」で、以後の実行委員会には参加するという団体は、「和歌山障害者・患者九条の会」「和歌山県地評」「憲法九条を守るわかやま県民の会」「みなべ九条の会」の12団体です。
 開会に当り呼びかけ2団体代表から経過説明と訴えがありました。2013年9月8日の「第2回和歌山県『9条の会』交流集会」から10年が過ぎ、第3回を検討し始めたところ、8月3日に「九条の会」事務局アピール「岸田政権の軍拡に反対し憲法改悪を阻止する市民の総決起の秋を創ろう!」が発表され、10月5日「2023・10・5 九条の会大集会―大軍拡反対!憲法改悪を止めよう」が呼びかけられ、11月には全国各地で創意をこらして行動をと呼びかけられたので、本集会をこのアピールに呼応する取り組みと位置付け、憲法改悪を阻止するため、声を上げ世論を広める契機にしていこうとの趣旨でした。
 第1回実行委員会での検討・決定事項の要点は次の通りです。「①〈名称〉憲法9条を守る交流集会・和歌山」「②〈開催日時〉2023年10月28日(土)午後2時~」「③〈会場〉プラザホープ4階ホール」「④〈プログラム〉骨子」です。
 配布資料に基づいて、前記の決定事項以外にも、「主催団体・事務局の確認」「参加呼びかけ対象団体」「アンケート実施の要否」「予算」「広報」「全体スケジュール」等を検討しました。さらに検討すべき点は第2回実行委員会以降の課題とし、メールでの意見交換とすることを了承しました。
 今後、当「交流集会」について、詳細な内容が決定された場合は速やかにお知らせしたいと思います。
 また、当会で把握している現状の県下の「9条の会」は約80団体です。10月の「交流集会」には是非とも多数の会の参加をお願いいたします。



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【九条噺】

 最近、ネット上で短縮した言葉を見かけることが多い。ひとつが「コスパ」だ。「コスパ」って何だと調べてみたら、「コスト・パフォーマンス(費用対効果)」のことだった。知る限りこの言葉は少なくとも50年以上前から使われ、筆者も使っていた。ただ、「コスパ」とは言わなかった▼さらに最近では「タイパ」という言葉まで出てきた。「タイム・パフォーマンス(時間対効果)」だと言う。「タイパ」は効率のいい時間の活用を意味するという。「タイパ」という言葉は、主にZ世代を中心とする若者の間で流行しているという▼また分からない言葉が出てきた。「Z世代」って何だ。この語源は、アメリカの「ジェネレーションZ」から来ており、「Z世代」という言葉が日本国内で広がったという。実年齢25歳以下の若い世代を指すことが多いという▼「タイパ」はどのような場面で使うのか。例えば、「ショート動画の視聴はタイパがいい」と言う。ショート動画とはTikTok やYouTubeなどのSNSにおける短い動画のことで、空いた時間に視聴したり、倍速視聴することもできる。ショート動画は動画の時間が短く、自分が得たい情報だけを手軽に収集できるため、かけた時間に対するパフォーマンスが高いという▼が、それは本当か。表面をなぞるような単純な視聴で、本来の目的である「事の本質」を理解できたと言えるのか▼最近、紙の新聞を読まない若者が多いと聞く。「タイパ」で、それでいいとはとても思えない。(南)

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「憲法9条を守る交流集会・和歌山」に期待

 和歌山県では、2008年7月5日に第1回「和歌山県『9条の会』交流集会」を開催し、52団体218名が参加、21団体の発言がありました。また、2013年9月8日には第2回「和歌山県『9条の会』交流集会」を開催し200名が参加、小沢隆一氏の講演と8団体の発言がありました。
 それ以来、このような集会は開かれておりませんでしたが、この度「憲法9条を守る交流集会・和歌山」の開催が計画されています。是非とも大成功を収めることを期待し、2013年9月14日付の会紙227号の記事をご紹介します。



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言葉 23年「防衛白書」



 敵基地攻撃能力の保有や関連予算の「倍増」など、岸田政権が戦後の抑制的な安保政策を大転換してから初めてとなる23年防衛白書が公表された。  政府は従来、国の防衛には国民の理解と協力が欠かせないとして、白書をその重要な手段のひとつと位置づけてきた。安保3文書の改定について、紙幅を割いてはいるが、疑問や懸念に直接、答える記述は乏しい。国民的議論の欠如を補うには程遠い。一方、防衛力の抜本的強化の柱のひとつである敵基地攻撃能力については、「解説」ページを設け、既存のミサイル防衛網に限界があることや政府見解の流れを説明。標的は「厳格に軍事目標に限定する」とするが、実際の措置は「個別具体的な状況に照らして判断」すると、あいまいさを残す。 日本のミサイル防衛システムでは迎撃が困難とされる極超音速ミサイルの開発などを受け、保有の必要性を主張し、対象を軍事目標に限るなど憲法や国際法の範囲内で行使するとも説明している。「ミサイル防衛で飛来するミサイルを防ぎつつ、相手からの更なる武力攻撃を防ぐために、わが国から有効な反撃を加える能力」「やむを得ない必要最小限の措置として相手領域において反撃を加える能力」と定義している。  国際法違反の先制攻撃にならないよう、相手の攻撃着手をきちんと見極められるのか。そもそも目標を正確に探知できるのか。米軍との役割分担はどうなるのか。軍拡競争を招いて、かえって地域の緊張を高めないか ―― 。一連の疑問に正面から向き合う姿勢は見られない。

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朝日新聞世論調査(23年8月21日)



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(2023年9月2日入力)
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