「九条の会・わかやま」 502号 発行(2024年2月26日付)

 502号が2月26日付で発行されました。1面は、第116回「ランチタイムデモ」実施、和歌山市ひがし9条の会・第10回平和コンサート 平和だからこそ好きな音楽を、500号発行おめでとうございます 原通範さん(守ろう9条 紀の川 市民の会代表)、九条噺、2面は、軍拡ではなく平和への努力を ベトナム戦争から平和の連合へ 「九条の会・わかやま」事務局・柏原 卓、「裏金議員」に憲法を審査する資格があるか? 自民党議員に突きつけられた「憲法審査会」の辞任要求、時事通信世論調査(2月15日)  です。
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第116回「ランチタイムデモ」実施



 正午前には雨も止み、傘をささずに済んだ2月22日、第116回「憲法の破壊を許さないランチタイムデモ」(呼びかけ:憲法9条を守る和歌山弁護士の会)が行われ、40人の市民が参加しました。ある男性から、「今日のランチタイムデモに初めて参加させてもらいます」との声もかかりました。
 この日のコーラー役は金原徹雄弁護士で、和歌山市役所から京橋プロムナードまで、「憲法こわすな」「戦争する国ぜったい反対」などと訴えて行進しました。
 ゴール地点では、初参加の男性の話も紹介され、このデモに賛同される方はきっと周りにまだまだおられるはず、6月の10周年記念デモに、1人でも多くの方に参加してもらえるよう、周囲に声かけをしていきましょうとの訴えがありました。



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和歌山市ひがし9条の会・第10回平和コンサート
平和だからこそ好きな音楽を




 2月18日、「和歌山市ひがし9条の会」は東部コミュニティセンターで「第10回平和コンサート」を開催し、50人が参加しました。  初めに「歩っ歩(ぽっぽ)の会」による芸能の演技が披露されました。枕太鼓、銭太鼓を歌謡曲に合わせて操ります。あざやかな衣装に見た目も楽しませてもらいました。次にお2人による南京玉すだれ、会場からのかけ声もにぎやかに、時には笑いも起こる楽しい舞台です。そのあとは沖縄民謡「安里屋ユンタ」の踊りです。きれいな紫の鉢巻を長く垂らして優雅でした。
 次は、「うたごえオールスターズ」の歌と語りの構成の発表です。音楽は平和にも戦争にも利用されることを、戦時中にはやった「軍国の母」で表しました。沖縄の闘いと平和運動を「辺野古崎の風に吹かれ(ひぬくざちぬかじにふかり)」で歌います。また、平和憲法のすばらしさを「わたしたちのたからもの」「歩いて行こうよ」で歌いあげました。
 最後は、恒例の「みんなで歌いましょう」。会場からのリクエストもまじえ、全員でいろいろな歌を思いきり歌いました。今は平和だからどんな歌でも歌える、この平和をあとの世代に引き継ぐためにも、二度と戦争をしないと決めた憲法9条を守りましょうとの思いを強くしました。
 また今回は、数年ぶり、数十年ぶりに再会した方々もおられて喜んでいただき、音楽の人を繋ぐ力を感じました。

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500号発行おめでとうございます
原通範さん(守ろう9条 紀の川 市民の会代表)




 最近の私は『九条の会・わかやま』を読むのは、次のときだけのような気がします。それは、私が会の代表者を務める「守ろう9条 紀の川 市民の会」で年に2回発行するニュースを書くとき、それと、9条に関わる情勢がどうなっているのかが気に掛かるとき、県内での他の9条の会の活動などの様子を確認したいとき、等々でしょうか。
 言わば私は、本ニュース読者の劣等生なのですが、遅ればせながら、500号への私なりの最近の思いは何かと探すなか、編集者の事務局・南本勲氏が書かれた記事が目に留まりました。
 「軍拡ではなく平和への努力を~美しい誤解『平和な国・日本』を現実の姿に~」という見出しで、2010年10月に行われた中村哲医師の和歌山市民会館での講演で訴えられた内容を取り上げ、岸田内閣の大軍拡・戦争国家にする路線批判と日本の進むべき平和への道を強調されていたことです。「アフガンの人々は、日本は相手がどんなに大きな国であっても理不尽なことには屈しない不撓不屈の国という美しい誤解がある。平和は武器によっては達成できない。みんなが食えること、家族と一緒に過ごせること」と話された中村哲医師の言葉のもつ意味はとても重い。今我々が進むべき道は、アフガンの人々が信じている美しい誤解「平和な国・日本」という姿に日本を持って行くことだろうと、南本氏は強調されていました。
 『九条の会・わかやま』では毎号、コラム「九条噺」が掲載されていますが、時々ながら、私はここに目を通すこともします。既に他界された南本氏の大学時代からの友人・佐古田武士氏がご自身の書かれていた「九条噺」を『つれづれに―九条への思いを綴る―』として自費出版されていますが、時々思い出したように読んでみます。多角的に平和への思い、9条への思いが綴られ、「よくこんなに書けるものだなあ」と思います。
 今は事務局の南本氏や柏原氏がそれぞれのタッチで「九条噺」を書いておられます。毎号に載せる記事をどう集め、整えられているのか、とても大変だと思いますが、読者の私は気まぐれながら楽しみにしていたいと思います。がんばってください。

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【九条噺】

 ラグビー日本代表のヘッドコーチに8年ぶりにエディー・ジョーンズが復帰した▼エディーは、2015年W杯で日本代表のヘッドコーチを務め、強豪・南アフリカを撃破する戦績をあげた▼復帰会見で、エディーは指針として「超速ラグビー」を掲げた。これはプレースピードだけではなく、思考や決断の速さも含む。判断の速さはラグビーというスポーツでは当然必要となるものだという。「超速ラグビー」実現のプランは、ニュートンの「運動の第2法則」を引き合いに「勢い=質量×速度」だと言う▼「どんなラグビーでも全員が同じ絵を観ているチームは強い。それが15人だけではダメで、ベンチを含めた23人だけでもダメ。最低でも50人以上が同じレベルで、同じビジョンでラグビーをしないと世界で勝てない」と言う。「同じ絵を観る」とは選手やスタッフ全員が試合中、同じプランをイメージし遂行するという意味だ▼8年前やベスト8に進んだ4年前に比べても日本のラグビーは変わった。ひたすら上昇を目指した第1期とは異なり、今回は「8強の壁」を超えるというミッションがある。観る人たちの目も肥えてきている中で、2027年のオーストラリア大会に向けて期待しながら見つめていきたい▼「超速」を一般論で言えば、「出来ばえ=目指す姿×速度」なら、政治に求める「超速」とは、「良い政策×その処理の速さ」と言えるのではないだろうか。岸田政権には国民の声を聞き、「超速政治」を要求したい。(南)

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軍拡ではなく平和への努力を
ベトナム戦争から平和の連合へ
「九条の会・わかやま」事務局・柏原 卓


 1月にベトナムのホーチミン市(旧サイゴン)を訪れました。同市人文社会科学大学を会場に開催された外国人への韓国言語文化教育に関わる学会に参加のためです。2日間の研究発表に続き翌日はクチ戦跡とホーチミン市内ツアーでした。学会日程の後、少人数ツアーで漁港ムイネーに1泊旅行をしました。初めてのベトナムは南部ホーチミン市と郊外の垣間見でしたが、近代化を進める若々しさと国土が広いことを実感しました。
 ベトナム近代化に向けた海外資本受け入れの中で、韓国が投資額2位に躍進したことと、K-POPなど韓国文化ブームに乗って、韓国関係の就職希望が多く韓国語学習が盛んで、韓国学専攻や外国語科目を設ける大学も増えているそうです。会場校もその一つで韓国学専攻の学生が多く参加していました。クチ戦跡ツアーのガイド男性が「アメリカと戦争した時は、父親世代が韓国とも撃ち合ったが、今は友好関係です」と語った通りです。
 ちなみに、かつての占領者日本とも友好関係で、ホーチミン地下鉄が日越共同事業として2024年秋には開業予定です。ホーチミン市の中心部は高層ビルが多く、宿泊したホテルの朝食は10階でした。ホテル前のレタントン通りは日本人街とも言われ、日本食堂や日系コンビニが多数ありました。またベトナムはバイク大国で道路を埋め尽くすように多く走っていますが、ホンダ、ヤマハ、スズキなどほぼ日本製です。きちんとヘルメットをかぶり、色とりどりの車体が綺麗でした。
 建国の父ホーチミンの遺言の一節に「山もある、川もある、人もいる、アメリカに勝ったら築き上げよう、今よりも10倍も美しく」という言葉があります。独立を達成し、今まさに発展している現状に感銘を受けました。
 ベトナムは「東南アジア諸国連合(ASEAN)」の一員として、国家間の食い違いを話し合いで解決する努力を継続してきました。米中対立で緊張する現在こそ、軍事より話し合いという貴重な教訓と言えます。

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「裏金議員」に憲法を審査する資格があるか?
自民党議員に突きつけられた「憲法審査会」の辞任要求


 自民党派閥パーティー裏金事件で政治資金収支報告書を訂正した安倍派などの議員が、衆参両院の憲法審査会の委員に名を連ねているとして、野党各党は2日、「汚れた手で憲法を触るな」と訴え、辞任を求めた。政治資金規正法違反の疑いが指摘される議員らが国の最高法規のあり方を巡る議論に参加していいのかが国会の焦点になっている。
 立憲民主党の泉健太代表は2日の記者会見で、参院憲法審に所属する山谷えり子元拉致問題担当相や丸川珠代元五輪相など安倍派の11人が収支報告書の不記載を報じられたと指摘。「国の最高法規の憲法を審査する議員が法律を守っていない。そんな人たちに憲法審査会にいる資格はない」と辞任を求めた。
 参院憲法審の幹事を務める立憲民主党の辻元清美代表代行も1日、自身の交流サイト(SNS)で「(裏金に関与した議員を)変えない限り議論はできない」と強調した。辻元氏は、安倍派議員だけで収支報告書の不記載額が計5400万円以上に達しているとの独自の集計を明らかにしている。
 共産党の小池晃書記局長は1日、SNSで自民が安倍派議員を各委員会の委員長や理事から外したことに触れて「なぜ憲法審査会(の委員)は例外扱いなのか」と疑問視。共産の田村智子委員長は2日の記者会見で「違法行為を反省もできない方々に憲法を語る資格はない」と言い切った。
 衆参両院の事務局によると、衆院憲法審には50人中、自民党議員が28人、参院憲法審には45人中22人いる。
(東京新聞2月2日付)

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時事通信世論調査(2月15日)



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(2024年02月27日入力)
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