千束稲荷神社初午(二の午)祭り(2012年2月15日)




  林立する千束稲荷大明神の真っ赤なのぼり。
  のぼりに誘われ、神社に吸い込まれて行きそうな魅力的な光景です。
  鳥居にもしめ縄でしっかりと地口絵が飾られています。
  よく見ると、行灯の側面には奉納した企業や個人の名前がついています。




           



          
猫をしょうとておせなかを (回向しょうとておせなかを)


                   
   夏茄子かんじょう(益々繁盛)      かくあれば小あり(楽あれば苦あり)   ひょうたんからごまがでる(瓢箪から駒が出る)



                        
    杵をしょうたも今唐人(昨日剃ったも今道心)           稲もかれればぼうにかける(犬も歩けば棒に当たる)



          
      寒じるよりふぐがやすい(案じるより産むが易い)              おしとりでおさむしかろう(お一人は淋しかろ)



                      
鯛はいいものつかいもの(旅は憂いもの辛いもの) 新聞かんぶん(ちんぷんかんぷん)   北条高時けんぶ舞(北条高時天狗舞)



               
   ふじは名どころ(宇治は茶所)          玉子の舞(玉藻の前)      はこのごとくにござ候(かくの如くに御座候)
 


                         
虎ないて酒のましょ(捕らまえて酒呑ましょ)  箱根八里は熊でもこすが(箱根八里は馬でも越すが)  


                  
清盛が出て来て浜の夕涼み(蝙蝠が出てきた浜の夕涼み)              今坂くうも口なれど(今さら言うのも愚痴なれど)


                       
大目の小僧だ(近江の小藤太)     ひょうたんの玉や玉や(評判の玉屋玉屋)  とんび一羽でおめでとう(今日はおめでとう)

   
       私は既に還暦を迎えようとしてますが、 地口の解釈は難しい! 江戸時代の人々は こんな難しい言葉遊びをしていたのですね。 まったく驚きです!!!それとも、私の理解力 に問題があるのでしょうか?

  午後5時過ぎ、辺りが夕闇に包まれ始める頃、チラチラと行灯が輝きだし…
  何とも滑稽な地口絵が、一転美しい不思議な空間を作り始めました。
  明かりに照らされると彩色が一層鮮やかになりました。
  これは凧絵師さんの使う染料を用いているからだそうです。  
  上部に描かれた赤と青の波線は、まるで絵を覆うように妖しげに漂っています。
  今回見逃した方は、浅草の伝法院通りに常設されている地口行灯をご覧下さい。
  やはり、お稲荷さんのお祭りで見るものは格別ですが、気分だけは味わうことが出来ます。
















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