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妻の手記

 平成10年9月、夫が前立腺がんの告知を受け、しかも、骨、リンパ節への転移もある末期のがんで、骨は、骨盤を中心に腰椎から胸骨、鎖骨まで転移していました。それと血液検査での腫瘍マーカーが9,560もあり(正常だと1桁の4.0以下)、主治医も初めてという異常な数値でした。そのうち車椅子になり、命も限られ、手術も出来ない、手のつけようの無いものでした。

   夫は、それなら自宅で食事療法を徹底しながら、通院で治療したい旨医師に相談したところ、理解していただきました。私はショックで茫然となりましたが、夫と娘は、食事を変えてやって行けば、かならず良くなるし助かる、と熱意をもやし頑張るというのです。

 私は、大変な病気なのに、食事ぐらいで良くなるはずがない、などと考えていました。夫と娘はまず主食のご飯からだといいます。白米から五分づき米に雑穀のアワ、ひえ、キビ等、毎日少しずつ混ぜて炊き、夫の様子を見ていると、結構おいしそうに食べています。それで早い時期に玄米にすることができました。豆類も黒豆、小豆、大豆やはと麦などいろいろ取り入れ、玄米に混ぜて炊きます。

 副食は、無農薬の旬の野菜、海藻類、小魚少々、ゴマ、クルミなど。それに調味料は、自然醸造の味噌、醤油、酢、塩と、全て自然のものに切り替えました。これまで、我が家の台所にあった調味料は、娘がいつの間にか処分していました。
 それから無農薬・有機栽培の人参をジュースにして飲んでもらいました。人参は愛農会という無農薬・有機栽培をしているグループが届けてくれました。秋になると、北海道富良野から人参が届きます。もちろん無農薬・有機栽培で、農家をしている夫の兄が、主人のために特別栽培したものを送ってくれました。

 このように気をつけて食事を作り、食べるようになったら、治療の効果も上がり、とんでもなく高い腫瘍マーカーがどんどん下がり、1カ月後には880、2ヶ月後には151になり、1年後には3.6と正常値内(4.0以下)に入りました。その後も順調に下がり続けて、現在は0.04前後を保っています。

 それまでの主人の食事は、白米と副食は肉、魚が中心で、乳製品や甘い物も大好き、仕事上出張も多く、外食による偏ったものでした。このような食事を、自然食に変えたことが、いかに大事なことであったかを実感しました。

 また、治療を始めると同時に、左の腰から足首、つま先にかけて、かなり辛い痛みが出ました。この時、娘はビワの葉・コンニャクで温湿布を主人にしてあげました。とにかく気持が良く、痛みも楽になるといいます。この温湿布は、休まず続けました。2ヶ月位過ぎた頃には、あんなに痛がった足や腰がずいぶん楽になり、それまではトイレに行くのも大変だったのが、普通に歩いて行けるようになりました。あの辛かった頃からみると、信じられませんでした。

 食べ物の命、ビワの葉などの持つ自然の優しい力、素晴らしい力を頂いて夫は助けられ、生かされている事が実感出来ました。その時、見えない自然の力に生かされている事に感動しました。

 2年後には、骨シンチ検査も、真っ黒な骨だったのが白く正常になり、どこから見てもがんはなく、完治の状態に近づきました。私は、病人の夫の気迫に引きずられる有様でしたが、主人は、これで冶ると何か確信していて、食べ物も今までとはまるで違っていても抵抗なく、美味しいといって食べてくれます。どんどん元気になって行くのを率直に喜んでいます。

 お茶も、ビワ葉茶、スギナ茶、ヨモギ茶、ドクダミ茶などに変え、悪いものを流し出してくれる物にしました。ビワの葉を始め、無農薬・有機栽培の玄米・野菜、自然のお茶などに助け出され、がんを克服できた自然の力の見事さに感動し、感謝しています。

松井 尚美
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