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ハミルトンの実験
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ハミルトンの実験とは?
男性ホルモン(テストステロン)を分泌し精子を作る働きがある睾丸を取るとハゲないと言う仮説を実験で確かめた研究があります。これが「ハミルトンの実験」です。
男性ホルモン(テストステロン)が脱毛の原因にかかわっていることを示す実験です。
その実験内容と結果は以下の通りです。
ハミルトンの実験の実験内容と結果
1.去勢された男性、つまり睾丸を摘出され男性ホルモンを作り出せなくなった人はハゲになることはなく、ハゲが進行中の人の睾丸を摘出した人はハゲはそれ以上進行しない。
2.ハゲ進行中に去勢され、進行が止まっていた人に男性ホルモンであるテストステロンを注射すると再びハゲる。
3.元々ハゲていなかった男性は、去勢された後男性ホルモンであるテストステロンを注射してもハゲない。
この結果、男性ホルモンはハゲの要因の一つではあるが、3.から男性ホルモンだけの要因でハゲるのではなく、別の要因がありその要因が結びついて初めてハゲるということが解りました。
この別の要因をあわせもった人がハゲる体質ということなのです。
別の要因とは?
その別の要因が、
・毛乳頭や皮脂腺にある酵素5αリダクターゼと
・男性ホルモンレセプター
です。
実は、毛根に大きな悪影響を及ぼすのは、睾丸で作られる男性ホルモン(テストステロン)ではなく、男性ホルモン(テストステロン )と5αリダクターゼが結びつくことで生成されるさらに強力な
ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンなのです。
前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞には5αリダクターゼという酵素が存在 し、テストステロンと結びついてDHTに変化します。
さらにDHTは、男性ホルモンレセプターと結合して脱毛因子を活発化し、毛母細胞が細胞分裂するときに起きるタンパクの合成を阻害します。
その結果、細胞分裂が止まってしまい通常のヘアサイクルの成長期の期間を経ないまま早い段階で髪の毛が毛乳頭から離れてしまいます。
つまり、本来なら最低でも2〜3年ある成長期がそれより短い期間で退行期から休止期へと移行してしまうのです。
この結果、毛髪の成長周期がだんだんと短くなり細く短い毛髪になっていきいずれはハゲになってしまうのです。
ハミルトンの実験では、AGAには男性ホルモンがかかわっていることは明白であるが、それが全てではなく、ほかの要素が関係していることを証明しています。
そしてそのほかの要素とは、
・男性ホルモンが5αリダクターゼと結びつくことで生まれるDHTと
・DHTが結合する感受性の高い男性ホルモンレセプターの存在
が原因ということがわかっています。
尚、これらの要素は遺伝性があるとされています。
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