薄毛(ハゲ)と遺伝
男性の薄毛の原因の90%以上といわれるAGA(男性型脱毛症)は、遺伝と密接な関係があると言われています。
AGA(男性型脱毛症)のメカニズム
主に睾丸から分泌されるから男性ホルモン (テストステロン)は血液を通して体中を流れ、頭皮に存在する5αリダクターゼ(酵素)と結びつくことで、より強力な男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されます。
このDHTは、毛乳頭にある男性ホルモンレセプターと結合して脱毛因子「TGF-β」を増やし、毛母細胞を萎縮させ、毛髪の成長を阻害し、抜け毛・薄毛を促進します。
AGAと遺伝との関係
このうち、
・5αリダクターゼの活性度と
・男性ホルモンレセプターの感受性
は遺伝で引き継ぐと考えられています。
5αリダクターゼの活性度が高いとDHTを過剰につくりだす体質になります。
この体質を遺伝により受け継いでしまった場合は、AGAになりやすいと考えられています。
5αリダクターゼの活性を持つ遺伝子は優性遺伝のため、父親、母親のどちらか一方でもその遺伝子を持っていれば、それは子供にも遺伝されてしまいます。
さらに、DHTは、男性ホルモンレセプターと結びついて脱毛因子を作り出しますが、遺伝によって感受性の強い男性ホルモンレセプターを引き継いでしまうと、DHTの影響を受けやすくなるため、AGAになりやすいと考えられています。
この男性ホルモンレセプターに関する遺伝子はX染色体上にあるため、母方に薄毛の人がいると遺伝(隔世遺伝)しやすいと考えられています。
女性の場合は、男性ほど遺伝的要素は大きくないようですが、女性の脱毛・薄毛も6割程度が遺伝ではないかと考えられています。
女性の体内にも男性ホルモンが存在していますので、それが女性ホルモンであるエストロゲンに対して優位に働く体質になるのではないかと考えられています。
このようにAGAが原因の薄毛やハゲは遺伝による要素も関係しているものと考えられています。遺伝による場合でも諦めることはありません。
育毛剤やサプリメントなどでAGA対策を行うことにより、改善していくことが可能です。
このように薄毛(AGA)は遺伝との関係が深いことがわかっていますが、遺伝だからといって諦めることはありません。適切なAGA対策で進行をかなり遅らせることが可能です。
参考:AGAの原因と対策
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