薄毛対策を支援する薄毛対策ナビ
 

フィナステリドの効果と副作用


フィナステリドの効果と副作用

フィナステリドとは?

フィナステリドはメキシコに自生するノコギリヤシの薬効成分を研究してできた化学合成品で、もともとは前立腺肥大や前立腺がんの治療薬として開発された医薬品です。

副作用として異常発毛が見られたことから男性型脱毛症(AGA)の治療薬として米国食品局(FDA)から認可されました。

日本では、プロペシアという商品名で流通しています。

フィナステリドの効果

男性型脱毛症(AGA)は、遺伝や生活習慣などの要因により引き起こされる脱毛症ですが、男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成が主な原因とされています。

DHT(ジヒドロテストステロン)は、男性ホルモンのテストステロン5αリダクターゼ(主に2型)という酵素により変換されることで作られます。DHTは、毛母細胞の機能を弱らせ、結果としてAGAによる薄毛や脱毛を進行させてしまいます。

フィナステリドは、男性ホルモンのテストステロンをDHTへ変換する酵素である5αリダクターゼを阻害することによって作用します。5αリダクターゼを阻害ることで脱毛指令を出すDHTの産出を抑えることができ、結果、抜け毛を減らします。

ミノキシジルのような発毛を促す効果は期待できません。

フィナステリドの内服期間と効果

日本皮膚科学会ガイドラインの男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版によると、フィナステリド(1mg/日、0.2mg/日)を用いた414 名の日本人男性被験者を対象とした観察期間48週間の比較試験においては、

頭頂部の写真撮影による効果判定では、
1mg/日では 58%
0.2mg/日では 54%
軽度改善以上の効果があったとされ、

また、引き続き1mg/日投与を継続した比較試験では、
2年間の内服継続により68%
3年間の内服継続により78%
の軽度改善以上の効果が得られ、その率は増加傾向を示したとあります。
   

フィナステリド作用の仕組み

  
フィナステリド(内服)は、日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版において、男性型脱毛症にはミノキシジル外用とともに推奨度A(行うよう強く勧める)に、にランク付けされています。
 

日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

このため、一般的にAGA治療の専門クリニックの多くでは、男性に対してはミノキシジルとフィナステリドが処方されます。

フィナステリドで抜け毛となる原因を阻害し、ミノキシジルで強くて太い髪の毛を発毛するという攻めと防御により発毛効果を狙っています。

一方、女性型脱毛症には、フィナステリドは、推奨度D(行うべきではない)にランクされています。その理由は、女性については有効性を示すエビデンスが得られなかったことと、また、下の副作用の項目でも記載している通り、フィナステリドが男性胎児の生殖器官の発育に影響を及ぼす可能性があるためです。

このことから、妊娠している可能性がある女性や妊婦、授乳中の人、またはこれから妊娠する予定のある人は服用はおろかその取扱いには充分注意しなければなりません。
 
フィナステリドの副作用

フィナステリドの副作用としては、
勃起不全
性欲減退
精子の減少
肝機能障害
といったもののほか、症状が表れるといったことも言われています。

ジョージ·ワシントン大学のマイケルアーウィング博士がフィナステリドの副作用について、2012年7月12日に医学雑誌 Journal of Sex and Medicine で発表したことによると、薬の服用中止後も続くED症状や精力減退症状の訴えの増加もあるようです。

ただ、副作用の発現率はいずれも0.2〜1%と一般的な薬と比較しても低いとされています。いずれにしても医師のもとで服用することを強くおすすめします。

女性は注意

また、女性は妊娠時のリスクを高めるとして、服用が禁止されています。 フィナステリドは、5αリダクターゼの働きを妨害して、薄毛の原因となるDHTの産出を押さえますが、DHTは男性のみならず女性にも存在し、男児を妊娠する際に使用されます。

女性が男児を妊娠すると、細胞分裂を繰り返して男児の生殖器を形成していく際に、DHTが必要になりますが、もし妊娠中の女性がフィナステリドを服用などしてDHTが減少したとすると、場合によっては性器が男女のはっきりしない男児が生まれる可能性があると言われています。

触れるだけでも、有効成分が体内に吸収される場合があるので、妊産婦または妊娠の可能性のある女性は注意しなければなりません。

薬の耐性

また、薬の耐性の問題もあります。

耐性(薬剤耐性)とは、生物が、自分に対して何らかの作用を持った薬剤に対して抵抗性を持ち、これらの薬剤が効かない、あるいは効きにくくなる現象のことです。フェナステリドについて耐性が確認されている訳ではありませんがその可能性はないとは言えないのが現状です。

薄毛改善や育毛ケアも大切なことではありますが、心身の健康に関する副作用やリスクがあるのでは問題です。

初期脱毛

フィナステリドは抜け毛を抑える働きが中心のためミノキシジルのような初期脱毛は比較的起こりにくいと考えられています。

現在では薄毛改善・育毛ケアともに安心安全な成分が開発されており、上記のような副作用やリスクがない商品も多数販売されていますので、購入前にはその点をしっかりチェックしてから使用することが重要といえます。

参考:薬の副作用が気になる方へおすすめの薄毛改善方法

参考:薬に頼らない育毛

尚、上記リスクを理解した上でフィナステリドを自己責任で個人輸入することは可能です。但し、個人輸入には一定のルールがありますのでルールに従って個人輸入する必要があります。

参考:ミノキシジルの効果と副作用

menu

薄毛対策支援ナビTOP
髪の毛の構造や成分
男性に多い脱毛症の原因と対策
AGAの仕組み
AGAの原因と対策
女性の薄毛の原因と対策
薬に頼らない育毛
育毛に良い生活習慣
髪の毛を太くする方法
髪の毛を早く伸ばす方法
産毛を太くする方法
生え際の育毛
薄毛と遺伝の関係
育毛商品の効果
ミノキシジルの効果と副作用
フィナステリドの効果と副作用
植毛のメリットとデメリット
女性におすすめの育毛シャンプー
 
AGA関連用語
男性ホルモン
5αリダクターゼ
DHT(5αDHT)
ヘアサイクル
脱毛因子「TGF-β」
FGF-5
毛乳頭細胞と毛母細胞の働き
ハミルトンの実験
 
育毛成分
亜鉛
アルギニン
塩化カルプロニウム
オウゴンエキス
加水分解酵母エキス
グリチルリチン酸ジカリウム
セファランチン
センブリエキス
ノコギリヤシ
ビワ葉エキス
ヒオウギエキス
プラセンタ
ポリリン酸ナトリウム
M-034エキス
t-フラバノン
 

フィナステリドの効果と副作用